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今発行されている「アエラ」には四ページに渡る、「歴代首相の指南役・池口恵観にすがる男たち」と題した特集記事が出ている。歴代の首相たちの政治指南役として大きな影響力を持ち、安倍晋三首相の政治アドバイザーとしても活躍していたことは、記事の中にはっきりと書いてある。
これから出張で時間がないので、誰かが「アエラ」の記事についてもっと詳しく紹介してくれたら有難いと感謝する。。
AERA 2007年11月5日号
池口恵観師にすがる日本−各界大物が足しげく通う大僧正とは
安倍晋三前首相との親交が報じられて以来、政界では「永田町の祈祷師」「歴代首相の指南役」などと評される最福寺法主の池口恵観師。しかしその人脈は政界だけでなく、財界・スポーツ界・芸能界、右翼に左翼と非常に幅広い。彼らは恵観師に一体何を求めているのか?
◆AERA 2007/11/05
歴代首相の指南役池口恵観にすがる男たち
小渕元首相が首相官邸の風水を聞いた大僧正
元赤軍派塩見孝也「ある種の獄友」
鳩山法相の自民復党促した一言
ところがここに実に興味深い事実があったことが分かったのだ。それはアメリカに住んでいる日本人のジャーナリストで、べストセラーになって日本の読者を驚かせた『小泉純一郎と日本の病理』の著者の藤原記者が、池口恵観大僧正と非常に親しくつきあっていたらしいのだ。
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小泉純一郎と日本の病理 Koizumi's Zombie Politics (光文社ペーパーバックス) (単行本)
藤原 肇 (著)
(35件のカスタマーレビュー)
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し驚くべきことに首相の指南役の池口大僧正に対して、この藤原記者が、安倍首相に辞任を勧告して欲しいという手紙を出していたのであり、それが『財界にっぽん』という雑誌の11月号に全文が掲載になっていたのだ。中国の温家宝首相が日本に来たのが連休のときだったし、その演説について藤原氏が記事を発表したのが同じ『財界にっぽん』の8月号であったことからして、絶好のタイミングが利用されていたことが判るのだ。。
http://www2.tba.t-com.ne.jp/dappan/fujiwara/article/abe09.htm
そのことからして参議院選挙で安倍首相が大敗北した後で、敗北の責任を取るのを拒否した時にこの手紙が書かれているらしいのだから、この手紙と辞任発表の間に何があったかは、調べるに値する非常に価値がある謎だと思われるのである。以下に雑誌の記事を貼り付ける。
<貼り付け開始>
『財界にっぽん』2007年11月号
[遠メガネで見た時代の曲がり角] 連載第12回
ドン詰まりの阿倍レジームという無責任政治に引導を渡そう
藤原肇(フリーランス・ジャーナリスト)在米
結びのご挨拶
小泉から安倍へとゾンビ政治の主役が変わったが、国内のメディアは狭い枠組みでしか扱わないので、日本を世界がどう見るかについて、記録を残す必要があると考えたために、短期連載という形で書き続けてきた。だが、無能な閣僚で構成する安倍政権の迷走に加えて、議論抜きの強行採決の繰り返しにより、安倍に全くの指導性がないことが露見してしまい、世界中が安倍内閣の暴政に注目したので、狂った政治のせいで日本の信用と評価は大崩壊した。そのせいで連載が予想外に続いたが、短期連載を一年も続けるのはみっともないことだから、これが最終回ということでけじめをつけ、次はどんな形にするかは改めて考えることにしたい。
国民から参議院選挙で不信任を突きつけられて、安倍が率いた自民党は歴史的な大敗北を喫した。だが、責任を取って首相辞任をする代わりに、安倍は身勝手な口実で権力にしがみついて居直り、こんな恥知らずがまかり通っている。
池口さんが主催する月一度の勉強会には、閣僚から陣笠までの国会議員も出席しており、訪日した私も時にはその会に顔を出す。ご縁というか池口さんとの親交のお陰で、本誌でも対談が何度か活字になったし、『賢く生きる』(清流出版)には空海論が収録してあるから、池口和尚に親近感を持つ読者も多いはずだ。
平和を祈念する池口さんの宗教活動は、全世界を舞台にしてダイナミックに行われ、モンゴール共和国では「世界平和巡礼者」として、記念切手が発行され絶大な尊敬を集めており、現代における弘法大師の再来という人もいる。だから、池口大阿闇梨の前では俗界の肩書きは無意味であり、「門前の小僧」が首相に成り上がった安倍晋三などは、借りてきたトラ猫のように縮こまっている。そこで、責任を取らない安倍の居直りがみっともないし、世界から日本が嘲笑されるのが心苦しいので、池口和尚に以下のような手紙を送った。
拝啓
砂漠の夏は連日45度に達する猛暑で、熱風の中で直射日光にあたると、いささか眩量を感じるほどですが、池口さんの護摩修行に較べたら楽なもので、とても泣き言などは言えないことは明らかです。元気にお過ごしでしょうか。
さて、訪日した温家宝首相の国会演説を分析した、『財界にっぽん』の記事のコピーをお送りしますので、大師の心眼を通した批判をしてください。私は日本人で中国に対して誇れる人物は、空海と湖南が最高だと確信しています。官職としての肩書きで見るならば、安倍仲麻呂は国立図書館長になっていますが、地位や肩書きより人格と実力が価値であり、不比等の兄の藤原定恵や聖徳太子に較べても、安倍仲麻呂は教養や人格面で一段劣ります。藤原定恵を一流とすれば空海は超一流であり、安倍仲麻呂は準一流と言えますから、褒められても大喜びするほどではありません。
素晴しい人を褒め称えるのは当然のことで、くだらない人をダメと言うのと同じであり、評価能力のあることを実証しています。しかし、素晴しい人を賞賛しないのと同じように、ダメな者を褒めるのは評価能力の欠如で、発言者の眼力のなさを証明してしまいます。『八正道』の戒めにおいて正語が説かれ、批判や諌言は避け愛語を好むせいで、どうしても褒め言葉の使用が増えてしまい、必要以上に耳障りのいい言葉が現れ、権力を持つ者への批判が行われないために、現在に見る価値評価の狂いを助長しています。
ニセ者や駄物を褒めて眼力のなさを露呈し、あの人はこの程度だったと言われた例は、歴史の中にたくさん見掛けるものですが、ダメなものを褒めないことは見識に属します。私は地質の専門家で地球の医者であり、医者は診断行為で嘘をつかないことが、ヒポクラテスの誓いとして医学倫理でもありますし、江戸っ子だから嘘をつかずズバリ言うので、藤原は悪口を言うと誤解されがちです。また、江戸っ子の勝海舟は正直に断言したので、誤解されたが誠を貫く人だったことは、鹿児島生まれで西郷隆盛の誠実さを知り、「敬天愛人」の精神を敬う池口さんにとって、これは「言わずもがな」であると思います。
いつも送って頂く最福寺の「最友」にある、「恵観法主の日本救国論」という論考の中で、池口さんが安倍晋三の政治姿勢を褒めて、「最近の安倍総理の表情には、何か吹っ切れたものが感じられます」とか「国家・国民のためには『戦後レジームからの脱却』に全身全霊で取り組み、『美しい国・日本』の実現に一身をなげうつ気迫を見せることが大切であります。
前人未到の偉業をなし遂げた池口大阿闇梨が、愚劣な権力者を称える過ちを犯すことに、今の私は強い危倶を感じざるを得ません。真言宗の伝燈大阿闇梨であることは、池口さんの人格が弘法大師の遺徳に結びつき、智慧と洞察を示していることを証明しています。名誉ある智慧と洞察を光背に持つ池口さんが、安倍晋三という権勢に生きる俗世界人で、世界レベルの常識や教養において劣る権力者に、賞賛の声を与えていいのかと考えた結果、このような手紙をしたためた次第です。
だが、それを安倍が誤魔化していると見抜いたので、それが支持率の大暴落となったのだし、参議院選挙での大敗北になりました。安倍は己の姿を鏡に写して国民を誤解し、議会主義を踏みにじり強行採決に終始したが、日本人は安倍が思うほど愚劣ではなく、暴君化した安倍に破産宣告を突きつけました。
自由社会では株主総会で不信任されれば、執行部はその責任を取って辞職するものだし、そうやって責任を取ることが組織にとって、生命力の法燈を維持する上での鉄則です。選挙での大敗北は安倍政権への破産宣告であり、深く責任を取って辞職するのが当然です。
こんな破廉恥なことが横行するならば、恥知らずが率いる餓鬼道支配の国として、日本は全世界から嘲笑されることにより、国家の威信と尊厳はズタズタに崩れ去ります。また、先の戦争で死んだ230万の日本兵の六割が、餓死による戦没者であるという事実は、国家が犯した最大の戦争責任の証明だのに、日本人は未だ政治責任の追及をしていないし、安倍は再び戦時体制に復帰しようとしたのです。
学問の修練や厳しい修行を抜きにしたまま、「門前の小僧が習わぬ経を読む」というだけで、口先だけの虚飾の言葉で大衆をたぶらかし、カルト教団の熱狂に浮かれたというのが、安倍晋三という未熟な政治家の正体です。これは「心暗き人がいる処、ことごとく災いなり」であり、このような妄語を語り亡国に導く為政者が、衆生を三途の獄に沈めようとするのを見て、弘法大師はどのように嘆かれるでしょうか。
こうした悲惨な状況を大日如来の心で察すれば、国民から破産宣告された安倍は責任を取って、首相の地位を辞任するのが当然の理です。また、それを直接にアドバイスする立場にいるのは、一億日本人の中で池口恵観和尚だけであり、それが師傅的な人の果たす責務だと思われてなりません。高野山真言宗伝燈大阿闇梨の池口さんが、ここで日本国救国伝燈大阿閣梨の恵観大師として、日本の未来のために安倍晋三に辞任を勧告し、けじめの健在を蘇らせて頂くよう切望する次第です。
池口恵観法主貌下
藤原肇
(米国に仮住まいしている江戸っ子)
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