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誰でも自衛隊といえば何となくイメージできるが、防衛省というとイメージがしにくい。普通は自衛隊と防衛省とは同じものと考えられている。もちろん、これは誤りではない。防衛省と自衛隊は完全に同一存在ではないが、国の行政機関としての呼び名が「防衛省」であり、軍事的組織として側面からの呼び名が「自衛隊」だからである。
何故、僕らはわざわざ、今更のように防衛省とは何であるか、自衛隊とは何であるかという問いかけをする必要があるのか。これは防衛省や自衛隊が、国家組織として現に存在してしまっていることもある。その出自の曖昧さ踏まえて、現在から未来についての構想を考える必要があると思える。これは理念的なものを含めた構想として必要なのだが、さしあたっての最小限のことを記して置きたい。そんなことは政治家たちに任せておけという声もあるが、そうはいかないとも思えるのだ。自衛隊は憲法に違反する存在である。自衛隊は存在が否定されるべき存在である。僕らはこうした観念をもつことによって、現実に存在する自衛隊を否定できたと思ってきたのではないか。そして、なるべく自衛隊という存在に触れないようにしてきたのではないかと思う。自衛隊の現実存在に触れることはその存在を肯定することと思い、そのために、自衛隊批判は観念的になり、それをどうするかという構想は考えないできたのではないか。僕にはこういう、内心の声があり、この自己問答から逃げるわけにはいかないと感じている。
自衛隊は世界有数の装備を持った存在であるといわれる。また、その指揮は米軍下にあるとも言われる。軍隊として自衛隊は強いのか、どうかということがとりざさされることもあるが、本当のことはわからない。僕らはあれこれと想像をするしかないのではあるが、国民の知らないところで巨大化していく軍隊組織として不安をいだくことも確かである。自衛隊の防衛出動を命令できるのは内閣総理大臣である。命令権は内閣総理大臣にあるが、逆にいえば総理大臣の意思一つでかなりのことができるということだ。小泉の自衛隊の海外派兵や安倍の改憲に国民の抱いた不安はそこにあった。
現在の政府、自民党は自衛隊の軍としての行動を国民の側に明らかにし、国民の不安を解消するというよりは軍の行動を国民の目から遮断しようとしている。国会(立法府)や国民の声から遠ざけようとしている。海外派兵を自由に、制約なくできるようにするための画策をしている。国会の承認を避けようとする動きなどだ。だが、必要なことは逆である。自衛隊の作戦や行動を可能な限り公開し、その作戦や行動に対して国会や国民の側から制約(統制)を課すことだ。自衛隊はその出自のゆえに、政府との関係(統帥の関係)も国民との関係も曖昧なままきた。この曖昧さを自衛隊と政府の自由な行動の方にではなく、それら監視し、時には異議申し立てをし国会(立法府)や国民の側から制約する動きを強めなければならない。文民統制(シビリアンコントロール)という言葉に騙されないで国会や国民の側から、自衛隊の動き(政府の動きも含め)を監視し、制約していこことがさしあたり重要なことである。(文責 三上治)
「国会前座り込み・”徘徊”現場ニュース★」
2007年10月31日発行 十三号
9条改憲阻止の会
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E−mail:kyujokaikensoshi@utopia.ocn.ne.jp
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