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今週のメルマガもまたまた大幅に遅れてしまいました。
薬害C型肝炎問題に関連して、厚生労働省の地下3階倉庫に薬剤製造・販売会社から提出されていた418人の副作用症例報告リストが発見されて、大きな問題となりました。
2002年に提出されたこの報告リストに載せられている方々は、大半は1970年代から80年代にフィブリノゲンという止血剤の注射を受けて急性肝炎症状が出たのですが、そのまま放置しておくと慢性肝炎から肝硬変、そして肝癌へとどんどん進行してしまいかねません。一刻でも一日でも早く本人に将来の危険性を知らせてあげれば、インターフェロンなどの治療を受けて、肝癌にならずに済むことがわかっています。にもかかわらず、報告を上げた製薬会社だけでなく、それを求めた厚生労働省もリストをそのまま放置したのです。患者さんの中にはすでに亡くなられた方もいることが明らかになっています。
先の参議院選挙での与野党逆転の引き金となった年金のずさんな管理運営実態をめぐっても同様でした。だれのものか特定できないいわゆる宙に浮いた5000万件の年金記録も、社会保険庁内ではすでに1980年代からそうした事実があることが知られているにもかかわらず、国民には一切知らせず、いずれ受給年齢になって本人が申し出た時に何とかすればよい、程度の感覚で放置してきたのだろうと思います。亡くなられて受給権を失うことを暗に期待していたのかもしれません。
国民が自分の方から言って来るまで待つ(申請主義)、気が付くまで隠す(隠蔽体質)、死人に口なし、亡くなってしまえば薬害も年金も申し立てることがないだろう(死亡による権利の消失)、そうした考え方に則って国の行政が行われていることは、国民にとって悲劇です。
データー隠し・ごまかし・情報非公開などは、この国会での与野党の最大の対立テーマであるテロ対策特措法(インド洋での自衛隊の補給活動)でも問題になっています。インド洋で何が行われているのか、国民だけでなく政治家すら知らされないまま、ひたすら給油活動の継続を図ろうとする政府はここでしっかり立ち止まって、米国の掲げる対テロ戦争とは何をもたらしたのか、また戦争を終らせるために何ができるのかを考えるべき時です。
戦争は始めるよりも終らせる方が難しいことは歴史が示していますが、憲法によって主権在民が基本とされている今日、戦いを終らせるための決断も間違いなく主権者に委ねられています。その主権者(国民)が判断を下すことを保障するための情報公開は政治のカナメ(要)です。逆に隠し通すことによって、私たちの生命も年金も平和な未来も奪おうとする権力の「慣性」を打ち破るべく、徹底した情報公開を求めねばならないと思うこの国会です。
2007/10/27 カエルニュース第285号
やっぱり「よらしむべし、知らしむべからず」(衆議院議員 阿部知子のホームページ)
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