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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007103002060370.html
2007年10月30日
前防衛次官の証人喚問で、業者との非常識極まりない癒着が分かった。が、海上自衛隊の給油量訂正に絡む隠ぺい疑惑など、国民注視の問題には口をつぐんだ。前次官は一体何を守ろうというのか。
ゴルフ接待は防衛政策課長当時の十一年前から始まり、延べ回数は二百回を超えた。業者側の負担でゴルフ旅行もした。夫人分も合わせて二度ゴルフセットをプレゼントされた。賭けマージャンもした…。
衆院テロ防止特別委員会で行われた証人喚問で、守屋武昌前事務次官は防衛専門商社「山田洋行」の元専務による過剰接待の実態を次々と語った。実に淡々とした口調で。
八月まで防衛省の事務方トップを務めた人物である。自衛隊員倫理規程を率先して守り、自ら範を示すのが当然ではないか。ゴルフは日々の重責のストレス解消だったという。あきれるばかりだ。倫理観のかけらも感じさせない“非行”の数々は聞くに堪えない内容だった。
相手は防衛省と億単位の取引をする業者である。接待の見返りに装備品調達で元専務側へ便宜供与はなかったかの疑惑は全面否定したが、とても納得できる話ではない。
職務権限にかかわる疑惑もいくつかあった。航空自衛隊次期輸送機(CX)のエンジン調達をめぐって、元専務が独立して設立した商社との契約を推したとされる問題などを、守屋氏はことごとく否定した。
一方、次官在任中に元専務と防衛庁長官経験者らとの宴席があったことを認めた。「官」と「業」の癒着疑惑に「政」も加わったといえるのではないか。看過できない問題だ。
海上自衛隊が米補給艦への給油量の誤りを隠ぺいした問題には「ゼロ回答」を決め込んだ。誤情報をもとに国会審議が行われたことで、文民統制の根幹が揺らいでいる。当時、防衛局長だった守屋氏はその事情を知るキーパーソンであるが、「全く覚えていない」と繰り返したのは、あまりに無責任な態度だ。
そんな心構えで防衛行政に臨んでいたのか。それとも言えない理由があるのか。野党は組織ぐるみの隠ぺいを疑っている。
イラク作戦に従事した米空母への燃料流用疑惑では、守屋氏が疑惑を否定するよう働きかけ、米側が目的外に使用していないとの文書を送付してきた経緯が明らかになった。
日米間で「口裏合わせ」をしていたとも受け取られかねない発言だ。与党側は証人喚問を終えたことで、新テロ対策特別措置法案の成立を急ぐ方針だが、解明しておく問題点は少なくない。
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