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07−10−27
防衛疑獄解散が現実味を帯びてきた
昨日のブログで、今の政治は、一つでもいいから目の前の問題をすっきりと解決してみせろ、と書いた。この問題を選ぶとすれば、厚生労働省の薬害問題も重大であるが、やはりなんといっても防衛省疑惑であろう。事態の進展次第では福田自民党は思わぬタイミングで解散に追い込まれる可能性が現実味を帯びてきた。野党の追及力が試される。ここで解散に追い込めないようであれば千載一遇のチャンスを逃す事になる。
今の私に特別の秘密情報があるわけではない。しかし官僚として外務省や防衛省の内部事情を知っている私は、直感的にこの問題が政局につながるのではないかと感じる。その理由はいくつかある。
一つは、やはりなんと言っても、防衛省の武器調達にかかわる長年にわたる疑惑の深刻性である。それは、武器調達という金額の大きさだけではない。武器という特殊性、専門性、機密性の隠れ蓑の下で不透明に処理されてきた武器調達、それを防衛議員と防衛官僚が独占してきた事実、その裏で当然のごとく起こりうる防衛産業と防衛族、防衛官僚の癒着と天下り構造、しかもこの疑惑が、テロ特措法延長問題の審議中に炸裂し給油情報の隠蔽が防衛官僚によりなされていた事まで明らかにされてしまった事、などである。
二つ目は、従来はこのような問題は、自民党、検察・司法当局、メディアの間での阿吽の呼吸で落としどころが決められ、決して最後まで追及されることなく幕引きがはかられてきたのであるが、国民の間での政治不信、官僚不信がここまで高まっている現状においては、それを行う事は政権にとってマイナスであり出来ないということだ。この事は民主党にとっても同じことが言える。すでに報道されているように、山田洋行の献金疑惑は民主党の議員にも及んでいる。だからといって民主党が自民党と手打ちをするようなことがあっては一気に国民の信を失う事になる。民主党には、肉を切らせて骨を砕く覚悟がなければ政権は取れないという覚悟が求められるのだ。
三つは、今回の防衛疑惑を徹底追及していけば、日米軍事同盟の実態そのものに関係してくる問題に発展する可能性があるという事である。決して守屋前防衛次官のゴルフ接待疑惑、倫理規定違反問題、などという瑣末な問題ではない。防衛省の制服のみならず内局も流用疑惑をつかんでいたという事、しかも防衛省と権限争いをしている外務省さえもが、対米従属というその一点で、この流用を隠蔽していたという疑惑、さらには、このような隠蔽を、果たして総理や大臣が本当に知らなかったのかという疑問、これらの点を徹底的に追及していけば、日米軍事同盟のいかさまに突き当たることになるのである。密約の繰り返しによって国民を欺いてきた戦後の日米安保体制の虚構に行き当たることになるのである。小泉総理が最後の訪米で守屋防衛次官を同行させたという異例や、守屋次官が普天間基地移転に強行姿勢を崩さなかったなどという事は、すべて日米軍事同盟関係の実態が対米従属そのものである事を物語っているのである。だからこそ自民党政権は守屋次官を切り捨てられるのか、守屋次官を追い込んで開き直られる事が怖くないのか、とう問題があるのだ。
果たしてこの問題はどのような展開となるのか。週明けの国会では民主党の実力と本気度が試される。しかしそれはまた、共産党や社民党の護憲政党としての腕の見せ所でもあるのだ。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/10/27/
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