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2007年10月26日
一つずつ解決する、一つでもいいから解決する
メディアが問題を消費しまくっている。連日同じような問題が、大騒ぎして繰り返される。それに対する野党の追及があまりにも遅く、鈍い。
テロ特措法、防衛省疑惑、旧厚生省の薬害責任、相次ぐ食品偽装、年金問題と社会保険庁の責任、亀田一家の反則、朝青龍問題、時津風部屋の集団リンチ、政治家の政治資金規正法違反などなどが、入れ替わり立ち代り報道される。
いずれも一時は洪水のように大騒ぎをし、やがて何も本質的な解決のないままに、次々と発生する新たな問題のまえに忘れ去られていく。
思い出してほしい。政治資金規正法違反で依田行革大臣が辞任した事から始まった今回の政治とカネの問題は、松岡元農相の自殺事件で社会を驚かせた。しかし今では、総理や野党党首のそれ以上の不正が明るみになっても、何も追及されることなく他の問題にメディアの関心が向けられる。年金問題にしてもそうだ。参院選の最大の問題であった社会保険庁の年金詐取、浪費に対する怒りは、何一つ解決策が示されないまま議論が停滞してしまった。
どうしてこうなのか。一つは、メディアが、問題の重要性を区別することなく、同じ問題を競って取り上げるからだ。そこには何が国民にとって重要かという問題意識はない。権力者の巨悪をこそ真っ先に追及すべきであるというメディアの使命感はない。しかも、ニュースを報じたり、コメントしたりする人々は恵まれた立場にある連中ばかりである。報道機関と一緒になって番組の視聴率引き上げ競争のほうに関心が向いている。メディアが問題を消費していると私が言うゆえんである。
もう一つの理由は、政治に、特に野党の政治家に、問題追及の能力と戦略がないからだ。なぜ守屋の証人喚問をすぐに行わないのか。なぜ枡添えは厚生労働省の役人の責任を問い詰めないのか。なぜ野党は問題ごとにもっと多くのスター議員を輩出させて国民に訴え、政府・官僚の言い逃れを出来なくするように追い込まないのか。その任を果たせるまともな議員がいないというのか。
政治家が本気になって動けばメディアが取り上げる。メディアが取り上げる事になれば、国民の知るところになる。国民の関心が高まれば、政府・官僚は動かざるを得ない。
今からでも遅くない。政治家とメディアは目の前の諸問題を一つ一つ解決していってほしい。一つでもいいから国民が納得できる形で最後まで解決してほしい。それには問題の優劣をつけて順番に議論することだ。亀田親子の問題と防衛省の疑獄事件や厚生労働省の薬害問題のどっちが国民にとって大きな問題であるというのか。朝青龍のトンズラと時津風部屋の集団リンチ事件とどっちが深刻な問題であるというのか。答えは明らかである。
誰もが重視する問題から事に真っ先に取り組む。それこそが最善の選挙対策であり、政権獲得策である事を、野党の政治家は知るべきである。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/10/26/
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