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http://atsukoba.seesaa.net/article/62329553.html
2007年10月25日
新テロ特措法にはこれだけの問題点
「テロ特措法」の延長が不可能になって、国会では新しい法案の審議が始まりました。
政府・自民党では「補給支援特措法」と呼ぶことにしたそうですが、一般的には「新テロ特措法」あるいは「給油新法」と呼ばれています。
この法案は、国会承認を無くしてしまうなど「テロ特措法」と比べても問題があるといわれています。
そもそもインド洋での給油活動の何が問題なのかを整理してみましょう。
■自衛隊はアフガニスタンへの攻撃を手伝っていた
政府や防衛省は、自衛隊の給油活動は「海上阻止行動」に使ってきたと説明しています。
しかし、実際にはアフガニスタンに対する空爆などの攻撃に使われていました。
10月10日の衆議院予算委員会では、民主党 岡田克也議員の
----------------------------------------------------ここから引用----
アフガン本土にミサイル攻撃をしたりあるいは爆撃機や戦闘機を飛ばして攻撃をするということは、そういう艦船に対して自衛隊が間接、直接に給油するということはないんですねと聞いているんです。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
という質問に対して、高村外務大臣は「ありました。そういうことはやっていたんです。」と答えています。
そして、高村外務大臣は以下のようにも答えています。
----------------------------------------------------ここから引用----
日本の憲法は、外国へ行って日本自身が武力行使しちゃいけないということを書いてあるので、日本は今、武力行使なんかしていませんよ、一切。一切していないんですよ。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://qrl.jp/?262608
政府は「非戦闘地域」での補給活動は武力行使にあたらないとしていますが、給油などの兵站活動はあきらかに戦争の一環です。
■米国防総省の発表が行なわれたが
日本が給油した燃料がイラク戦争に使われたのではないかという疑惑を受けて、アメリカの国防総省は「「不朽の自由作戦」に日本が供給する燃料の使用について」と題する発表をしました。
http://tokyo.usembassy.gov/j/p/tpj-20071019-73.html
この報告には
----------------------------------------------------ここから引用----
日本が補給した燃料を、米国艦船に給油された時点から消費されるまで、任務ごとに追跡することは、以下の理由により複雑な作業となる。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
と書かれています。
その理由としては、以下があげられています。
○日本が補給した燃料は他から供給された燃料と混ざるから特定するのが難しい。
○間接給油は海軍の作戦では一般的であり、用途を説明するのは難しい。
○艦船は複数の任務に就くこともある。
簡単に言うと「油なんてタンクの中で混ざるからわからないし、米軍はアフガニスタンを攻撃したりイラクを攻撃したりしている」という事ですね。これはなかなか正直に書かれていると思います。
実態としてはおそらく「燃料は混ざるからわからない」のでしょうし、米軍にとってはアフガニスタンへの作戦に使おうがイラクへの作戦に使おうが好き勝手にできるのでしょう。
それに対し、日本政府が「イラクへの作戦には使っていない」などと誤魔化していた事に問題があります。
■「イラク作戦には使っていない」と言い張る政府
イラクへの作戦に使っていたのではないかという疑惑のうち、氷山の一角として出てきたのが2003年2月25日の補給艦「ときわ」からアメリカの空母「キティホーク」への間接給油です。
間接給油を受けた後、「キティホーク」がペルシャ湾に行っているという指摘に対して、石破防衛大臣は以下のように答えています。
----------------------------------------------------ここから引用----
キティーホークがペルシャ湾に入ったからすぐOEF以外に使われたという推論は、極めて乱暴なものであります。(注:OEF=アフガニスタンへの作戦)
-----------------------------------------------------引用ここまで---
ところが2003年司令官年次報告によると空母「キティホーク」は、イラクへの作戦に従事したと書いてあるだけで、OEF(アフガニスタンへの作戦)に参加しているとは書かれていないそうです。
http://www.peacedepot.org/media/pcr/mediarelease3/oil.htm
http://k1fighter2.hp.infoseek.co.jp/TeroTokuso/TeroTokusoOilRun.htm#top
キティホーク戦闘群の元参謀長 ホセ・コーパス氏は10月18日に放送されたテレビ朝日「報道STATION」のインタビューに対し以下のように断言しています。
----------------------------------------------------ここから引用----
我々の任務はイラク作戦のみ。インド洋からアフガニスタンに向けた任務は1つもない。100%イラクだ。
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アフガン作戦に従事するならばアフガン周辺にいなければ。イラク作戦に従事するならばイラク周辺にいなければ。両方を同時に従事するのは不可能だ
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.tv-asahi.co.jp/dap/program/hst/backnumber.php?y=2007&m=10
■トマホーク・ミサイルを発射したイージス駆逐艦にも直接給油
「間接給油」だけではなく、イラクへ作戦に参加したイージス駆逐艦に直接給油したこともわかりました。
このイージス駆逐艦「ポール・ハミルトン」はイラク戦争に参加した戦闘艦の中で最も多い約60発もの誘導ミサイル・トマホークを発射したそうです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-13/2007101301_02_0.html
(注:10月12日の朝日新聞では「約50発」となっていました。)
「ポール・ハミルトン」はイラク開戦前からイラクに対する作戦に参加していたそうです。
「間接給油」を受けたイージス巡洋艦「カウペンス」は、イラク戦争で最初のトマホークを発射したとされています。
■燃料はどこからいくらで買っているのか?
あまり取り上げられていないこととしては、自衛隊が無料で給油している燃料は、一体、どこから買っているのか、不当に高額で買っているのではないかという問題もあがっています。
これに関しては、朝日ニュースターの番組「愛川欽也パックイン・ジャーナル」、「週刊朝日」10月19日号などで取り上げられています。
http://blog.livedoor.jp/asyura2007/archives/50710266.html
[動画]http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00064/v00134/
[動画]http://www.youtube.com/watch?v=nXI1Q9aVCcU
国会では民主党 原口一博議員が10月19日の衆議院 安全保障委員会で追求しています。
http://qrl.jp/?260123
http://k1fighter2.hp.infoseek.co.jp/TeroTokuso/TeroTokusoHaraguchi.htm#top
これらによると、自衛隊が供給している燃料は「F76」と呼ばれる米軍が特注して作らせている燃料(NATOが共用している)だそうです。
この燃料は石油会社から一度、米国防総省にある「ディフェンス・エナジー・サポート・センター(DESC)」という組織に納められ、自衛隊はそれを、ある日本の商社を経由して購入しているらしいのです。その燃料をアメリカの艦艇などに無償で提供してきたのですね。
そして、6年間で2回だけ別の商社から購入したものの、後の約8割はひとつの商社だけで入札なしの随意契約をしていたようです。
■守屋前事務次官の問題とともに
国会では、守屋前事務次官が軍需専門商社「山田洋行」の元専務からゴルフや麻雀、焼き肉などの接待を受けていたという問題が出ています。
この件と同様に、燃料を購入していた商社についての問題も大きくなるかもしれません。
以下のブログなども参考になりました。
http://amesei.exblog.jp/d2007-10-20
http://critic3.exblog.jp/7600740/
■戦争に参加して儲けていて良いのか?
自衛隊による燃料補給活動の裏側には、さまざまな問題が隠されているようです。それでも給油活動を継続したほうが良いという意見の中には、そのほうが日本の「国益」になるという見方もあるようです。
しかし、給油活動は実際にアフガニスタンやイラクへの攻撃をサポートしてきたのです。自衛隊が戦争に参加して、その裏側で儲けていて良いのかという根本的な問題を考える必要があります。
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