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[641]知られざる真実ー拘留地にてー植草一秀著、重掲[614]、第二ぼやき[59]を読んで 投稿者:松投稿日:2007/10/20(Sat) 19:47:26
こんにちは名古屋の松です。
一連の植草氏の痴漢事件は、発生当初から副島先生ほか多くの方々が指摘しているように、完全に捏造である。16日に実刑4ヶ月の判決が出た2006年9月の事件ばかりでなく、2004年4月の手鏡事件も、もちろん捏造だ。その前の1998年の事件についての判断は難しい。相手の女性に誤解されるようなことをしてしまった植草氏の過失かもしれないし、政治家と違い金銭にまつわるスキャンダルが無い植草氏に、弱み(汚点)を付けるための策略だったのかもしれない。
2004年と2006年の事件でのそれぞれの不当な判決からすると、後者の説をとりたくなる。このような犯罪は「連続性、再犯の可能性」が判決に重視されるからである。
事件については後ほど論じたいと思う。
『知られざる真実ー拘留地にてー』(植草一秀・イプシロン出版)は、プロローグ、第一章、第二章、第三章、エピローグそして、巻末資料で構成されている。
第一章『偽装』はこの約10年の間に日本の政治と経済になにが起こっていたかが、克明に記されている。植草氏が今の状況に追い込まれたのは、小泉元首相の政権運営手法、及び竹中元大臣の経済・金融政策を一貫して批判していたからである。植草氏は隷属的な対米外交の姿勢にも異議を唱えていた。また財務省の体質改善を主張していた。「真の改革は高級官僚の特権廃止と天下りの全廃である。」と訴えていたのだ。
植草氏は「郵政米営化」と「りそな銀行国有化」問題の核心にせまり、「9・11同時多発テロ」にまつわる疑惑の原稿をウェブマガジンに送信したところで、今回の事件に巻き込まれた。結局この9・11テロ疑惑の記事は掲載されることはなかったという。
りそな銀行の問題については、ここ重掲「614」『りそな銀行の闇』07年9月2日投稿のバードさんの論文に詳しい。こちらも是非再読して欲しい。それにしてもバードさんの論文はどれも要点が簡潔にまとめられていて、且つ読み応えがある。このような書き方を身に付けなければならない、といつも勉強させられる。
第二章『炎』は彼の幼少時から現在に至るまでのダイジェスト版である。植草氏がこれまで歩んできた道が、透明感あふれる文章で綴られている。私は植草氏より8歳程年下だが、それぞれの時代の情景が頭の中にひろがる。中学校時代の「ほろ苦い恋愛経験」なども書き添えられていて思わず微笑む。
第三章『不撓不屈』では今後の政治や国のあり方に対する彼の主張が展開され、章の後半は支援者たちへの感謝の言葉が繰り返し綴られている。植草氏の今の心情がうかがえる。家族や支援者たちからの「愛」によってのみ今現在の彼は支えられているのだ。
そして、巻末資料の『真実』である。ここで植草氏は2006年、2004年そして1998年のそれぞれの事件についての概要を客観的に記している。不確かなことは一切書かれていない。また相手を中傷するようなことも書いていない。それぞれの登場人物がおおやけの場で正式に発言したことのみ書かれている。
2006年の事件に於いては、植草氏は被害者とされる女子高生についても、自分を捕まえた二人の男についても、駅員についても警察官についても、いっさい非難していない。誹謗中傷の類はいっさいしていない。ただ事実を必死に訴えているだけである。しかし、ネット上で多くの人が指摘するように、数々の疑問点がある。まず被害者の女子高生の言動がおかしい。騒ぎが起こった直後に現れた二人の屈強な男はだれなのか、相手と話をさせて欲しいと主張する植草氏をあくまで制止し続ける駅員、すぐに駆けつける警察官。「痴漢をした覚えはない。」と言ったのが、「痴漢したことは、覚えていない。」に書き換えられていたこと、等々。
しかし、現場を目撃した人が証人になってくれたと、226ページにある。7月4日の後半で、その方が「植草氏はグッタリとつり革につかまって誰とも密着せずに立っていて痴漢行為をしていなかった。」と証言した。(同226〜227ページ)これが被害者とされる女子高生の証言を除けば、唯一の決定的証言である。
これで裁判は植草氏に有利に傾くと誰もが思ったのだが・・・。
2004年の手鏡事件も異常である。そもそも「現行犯逮捕」そのものが憲法違反である、と植草氏は主張する。なぜなら植草氏を「逮捕」したという志賀警官は法廷での植草氏の弁護人とのやりとりで、本人に現行犯であることを伝えなかった(要するに任意同行)と認め、自身が書いた『現行犯人逮捕手続書』は捏造だったと当の本人が法廷で認めたのである。(同218ページ) また志賀警察官の証言が二転三転どころではなく、ざっと読んでみても8回は変わっている。どれも法廷で植草氏の弁護人の指摘を受けてのことである。
これについては、228ページに『週間金曜日』2005年3月18日のインタビュー記事「あの事件は冤罪です」
での平井康嗣氏のコメント、「この冒頭陳述は明らかに現場を知らない警官か検事による捏造だと思います。」が紹介されている。平井氏は「そのほかにも証言は二転三転し、傍聴席の私ですら驚きました。」(228〜229ページ)と発言している。B・フルフォード氏も、実際に尾行追跡した人物と、出席した証人は別人である可能性があると、自身の著書で主張していると思う。そもそも神奈川県警の警察官が品川駅まで追跡してきた、という不自然さも多くの人が指摘しているところである。公判の間に防犯カメラの映像が隠滅されたという事実もある。植草氏が主張するカメラ映像の公開はついになされなかった。消してしまったそうである。
「カメラ映像というのは事件発生後、ただちに保全されるべき証拠である、そのための防犯カメラではないのか。」とは植草氏の発言である。
以上、数々の疑問点があり、決定的な証拠はなにひとつないにもかかわらず、結果として裁判所は検察側の主張を認め、植草氏に刑が言い渡されたのである。
これでは、植草氏が「判決は最初から決まっていた。」と思い、控訴を断念ではなく拒絶したという気持ちがよくわかる。
植草氏は、今後の日本の指導者のひとりとして必要な人である。
しかしもしかすると、本当に執行猶予の無い懲役刑を受けることになってしまうかもしれない。
仮にそのようなことになってしまったとしても、出所した際には我々は暖かく出迎え、しかるべき立場に戻って頂けるようしっかりと支援しなければならない。(了)
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[640]植草一秀氏への、卑劣な弾圧裁判で、実刑判決が出た。 投稿者:副島隆彦投稿日:2007/10/19(Fri) 11:00:27
副島隆彦です。
2004年5月と、2007年9月に、相次いで起きた、日本の政治警察が仕組んで、植草一秀氏への、恐ろしい政治弾圧の事件が起きていたが、愚劣なる裁判で、この16日に、植草氏に、4ヶ月の実刑判決が出た。植草氏は、この冤罪(無実の罪)で死ぬほどの苦しみを味わった。
日本国の金融政策をただすために、自民党の実力政治家たちが一致団結して、竹中平蔵をひき釣り降ろして、植草一秀氏を、次の金融大臣にしようと努力している最中のことだった。政治家たちは、アメリカの恫喝(どうかつ)と脅迫を受けて、一斉に、黙りこくった。実名で言えば、青木幹雄前参議院会長と亀井静香氏である。
彼らでも、植草氏を守りきれなかった。それぐらいに、アメリカが育てた、日本の政治警察の一部の、CIAへの留学組の、謀略部隊の力は、恐ろしいものだのだ。彼ら、日本国の警察の中にありながら、アメリカに盲従して、言いなりになって、日本の国益を害する者たちに言っておく。そのうち、諸君の内部から、あまりもの違法行為と、犯罪行為に加担することに堪えられなくなって、脱落する者が現れて、そして、諸君らの、許すまじき権力犯罪は、内部から自壊し大きく露見するだろう。人間には、天罰と言うのがあることを忘れるな。
植草一秀氏への弾圧事件の記事をまとめたものは、このあと「第2ぼやき」に載せます。 副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
● 「 植草元教授に実刑判決=「被害者供述信用できる」−痴漢事件・東京地裁 」
2007年10月16日 10時31分配信 時事通信
電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反罪に問われた元名古屋商科大大学院客員教授植草一秀被告(46)の判決公判が16日、東京地裁であり、神坂尚裁判長は「被害者の供述は迫真性があり信用できる」として、被告側の無罪主張を退け、懲役4月(求刑懲役6月)の実刑を言い渡した。被告側は控訴する方針。
判決で神坂裁判長は、目撃者の証言についても信用性が高いと指摘する一方、被告の否認供述は「都合のいい部分のみ覚えている。不自然な点が多く、信用できない」と断じた。その上で、「弁護人が主張する真犯人の存在は、証拠上まったく認められない。被告人が犯人である認定は揺らがない」と判断した。
● 「神坂尚裁判長 「 抵抗できない女性の弱みにつけ込んだ身勝手極まりない犯行 」」
日経新聞 2007年10月16日
電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反罪に問われた元名古屋商科大大学院客員教授、植草一秀被告(46)の判決公判が16日、東京地裁であった。
神坂尚(かみさかひさし)裁判長は「混雑した電車内で、恐怖心で抵抗できない女性の弱みにつけ込んだ身勝手極まりない犯行」として、 懲役4月(求刑同6月)の実刑とした。
判決理由で同裁判長は、2005年3月にも同被告が同条例違反罪で罰金刑を受けていることに触れ、 「1年半もたたないうちに犯行に及んでいる。規範意識に問題があると言わざるを得ず、再犯の恐れも否定できない」と指摘した。
判決によると、植草被告は06年9月13日夜、京浜急行線の品川―京急蒲田間を走行中の電車内で数分間、 ドア付近に立っていた女子高生(当時17)の後ろからスカートの中に手を入れ、体に触った。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071016AT1G1601E16102007.html
● 毎日新聞 2007年10月16日10時13分配信
神坂尚裁判長は「再犯の恐れも否定できず、もはや社会内での更生は期待しがたい」と厳しく非難した。 弁護側は控訴する方針。
植草被告側は「女性が振り返る際に『真犯人』が後ろに下がり、近くにいた自分を犯人と間違えた」と無罪を訴えていた。 判決は、被害女性や痴漢を目撃した男性の証言に高い信用性を認め、植草被告が主張する「真犯人」の存在を 「証拠上全くうかがわれず、弁護人が独自の推論で可能性を指摘するものに過ぎない」と一蹴(いっしゅう)した。
「痴漢はしていなかった」と述べた弁護側証人の証言についても「被告すら認めている事実関係とも内容が違う。車両に乗っていたことと事件を目撃したことの両面で相当の疑問を差し挟まざるを得ない」と退けた。 さらに「取り押さえられた際に、騒ぎを恐れて抵抗しなかった」などとする植草被告の証言を「信用性を欠く」と判断。
「女性の人格を無視した卑劣な犯行で刑事責任は重い。妻子があり、大学に勤める身で、行動には強い自重が求められていたが、その社会的責任を放棄するにも等しい」と断罪した。
判決によると、植草被告は06年9月13日夜、京浜急行の品川−京急蒲田駅間の下り電車内で女子高生の尻を触った。 判決は、植草被告が98年に電車内で女性の両ひざを触ったとして罰金5万円の略式命令を受けたことや、 04年にJR品川駅で女子高校生のスカートの中を手鏡でのぞこうとしたとして罰金刑になった (第一回目の弾圧の判決こと。副島隆彦注記) ことにも言及し 「規範意識に相当問題がある」と指摘した。植草被告は「一度も痴漢はしていない」と3件とも否定していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071016-00000022-mai-soci
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
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