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靖国カルトと小泉の靖国参拝の嘘っぱち
http://www.asyura2.com/07/senkyo43/msg/357.html
投稿者 怪傑ゼロ 日時 2007 年 10 月 19 日 17:04:00: Wmm/PVcgalDww
 

「小泉純一郎と日本の病理」を書いたアメリカで活躍する藤原記者が、経済誌に連載している記事で靖国カルトと小泉の靖国参拝のペテンについて、興味深いことを書いているので以下に貼り付けた。
<貼り付け開始>

『財界にっぽん』2007年9月号
[遠メガネで見た時代の曲がり角] 連載第10回

靖国カルト議員と御用評論家たちによる恥晒し

藤原肇(フリーランス・ジャーナリスト)在米

トンチンカンだった日米首脳会談の置きミヤゲ
 日本政府の戦争責任への自覚の無さのせいで、米国下院の外交委員会が慰安婦問題を取り上げて、日本政府に対して非難する決議を行った。自民党政府のアカウンタビリティの低さに対して、世界が嘲笑した事実をメディアが報道しないので、国民はその深刻さに気がついていないでいる。

 慰安婦問題へのお粗末な対応のクライマックスは、6月14日付けの「ワシントン・ポスト」の全面を買い取り、「FACT」と題した意見広告を出したことで、日本人は世界中から物笑いになったのだが、広告の下に大量の国会議員が名前を連ねていた。宣伝用の太鼓の叩き役を演じたのは、怨念の気分に取り付かれた国粋主義者たちだが、恥も外聞もかなぐり捨てた広告に対し、米国政府や両院の議員たちが眉をしかめた。

 親友のアメリカ入記者からさっそく電話がかかり、意見広告を見たかというから「ノー」と答えたら、見ない方が精神衛生に良いとからかわれた。アジア・ウォッチャーの彼の情報には興味深いものが多く、安倍の訪米で慰安婦問題の手回しをした時に、「安倍首相は謝罪したわけではなく、謝る気持ちがあると言っただけなのに、慰安婦でもないブッシュが謝罪を受け入れると答えたのは、トンチンカン(off base)な日米首脳会談見本だった。だから、皆が悪いジョークだと呆れている」と教えてくれた。

 戦争責任という大きな政治問題全体の中で、慰安婦問題は部分的で小さな事柄だと思う私は、そんな枝葉のことに関心が無かったが、親友に言われて仕方なく「ワシントン・ポスト」を買い広告ページを開いて驚いた。恥の上塗りに等しい主観的な自己主張の羅列は、何もいわない方が未だマシというお粗末さで、理論構成の幼稚なことは保育園児の水準の代物なのに、国会議員が40人も同意者として名を連ねていた。

 「事実」と題した大きな活字の見出しの下には、二枚の写真入りで五つの「事実」という項目が並ぶが、こんな程度のものを証拠として法廷に出せば、完全に敗訴で終わる程度のお粗末な内容だから、米国入が「厚顔無恥だ」と反発したのは当然だ。

 第一の事実と称すものは、陸軍のメモ2197号のコピーであり、日付の1938年3月4日だけが事実だと分かる程度で、反論として役に立たないゴミ情報だ。

 第二の事実と称すものはハングル文字の新聞コピーで、発音からすると東亜日報(Dong-A Ilbo)で!939年8月研日号だが、こんなもので反証できると思う幼稚さは、FTに「凡庸な失敗演説だ」と決め付けられた、安倍の施政方針演説と同じレベルである。

 第三から第五までは駄弁の羅列であり、鋭さや英知の片鱗も感じない代物だから、こんなものを読まされたワシントン子は呆れて、マッカーサーが半世紀前に日本人は12歳と評価したのに、今では退化して4歳児になったと感じたに違いない。自分が無罪だと論じるための証拠に使うものとして、客観的な証拠の提示が説得力を生む土台だが、好都合な情報の一部を示すだけなら、法廷で勝つのは不可能だと分かりきっているのに、日本流の田舎芝居をワシントンでゃったのだ。

 『小泉純一郎と日本の病理」にレポートしておいたが、米国の大学に留学したと称した安倍のロスでの経験は、南加大(UCS)に行ったというが単位ゼロであり、言葉の学校に行った程度でほとんど何も学ばず、法廷闘争の手順にも無知なレベルである。そんな青春を持つ世襲議員が首相になり、未熟なまま政治の手綱を取る危うさが、議会政治が機能していない理由でもある。背広姿で国会に出入りしていても、議論抜きで強行採決に明け暮れる日本の現状は、馬賊政治と大差が無いことが一目瞭然だ。

 だから、議案を文章批判で読み抜く訓練が欠け、陣笠議員は何が書いてあるかを理解しないまま、同意者として名前を連ねても不思議ではない。しかも、英語の文章を読んで理解する能力において、彼らがどれだけの資質を持つかは未知数だし、そんな人間でも議員として国政に関与するから、近隣諸国からも敬意を払われていないのだ。

 件のお粗末な意見広告について取り上げ、6月16日付の「朝鮮日報」は鬼の首をとった気分で、『日本の知識人の道徳水準をさらした慰安婦広告』と題して、この広告の内容を社説であげつらっている。しかも、最後の締めくくりとして「日本は首相や外務相をはじめとする不道徳な日本の政府関係者に、不道徳な国会議員、さらには知識人までが加わり、犯罪の歴史を闇に葬り去ろうとあがいている。だが彼らがそうした行動をとればとるほど、日本国民の誇りが地に墜ちるばかりだということに、もはや気づくべきだろう」と書いている。

 政治家は日本でも韓国でも不道徳な者が多いし、汚職が絶えないことはよく知られているが、この粗雑な意見広告に名前を出しているのは、靖国カルトに属す国会議員と彼らに追従して恥じない、政府ご用達の文化人たちの代表なのだ。御用文化人が知識人に属す存在ではないのに、この記者は知識人と考えているらしい。売文業者を知識人だと思い込むようでは、朝鮮半島の新聞人の見識が問われても当然で、日本の現状把握での底の浅さが露呈してしまう。

 世界の側から見て日本政府がおかしいのは、慰安婦問題を公文書のレベルだけで捉えて、官庁の資料が存在しないことを根拠に、犯罪行為が無かったと誰弁を使う手口や、責任逃れをする姿勢が卑劣だからだ。公文書以外の私文書も法的にみて証拠になるし、新聞や雑誌の記事というハードでなくても、体験者の記憶や物語としての伝聞を含め、エクリチュールと呼ばれる表現自体が、ある出来事や事件についての証言として、証拠力を持つ情報として認められている。

 意見の中身が世界の常識から逸脱していたのに、安倍一座のチンドン屋の役割を演じたのは、幼稚な理解能力を露呈した国会議員と、言論活動をメシの種にする御用文化人たちだったが、広告費のスポンサーは誰だったのだろう。

 職争責任について問われていることを思えば、慰安婦問題は氷山の一角に過ぎないのであり、戦地における暴虐行為を始めとして、戦争捕虜の虐待についての責任追及や、植民地人に対しての強制労働もあるし、日本の一般市民への犯罪行為も含まれている。これから戦争責任についての追及が広がり、それが国家の信用問題と一体化して行くはずだ。その過程で戦時中に強制労働やPOW虐待をして、悪名を高めた麻生炭鉱の御曹司の麻生太郎が、外務大臣をしている不見識に対し、批判の火の手が上がることに準備することは、重要な危機管理の一つになるはずだ。

 戦争犯罪に対しての糾弾は続いて行くが、謝罪したり賠償し続げるだけでは駄目であり、再び侵略の過ちを犯さないことが肝腎だ。そのためには安倍が進める危険な軍国主義路線を放棄して、平和的に近隣諸国と共存する上で、新しい国家の生存戦略の確立が不可欠であり、強行採決をやることにしか能がない、安倍の馬賊政治の清算が何にも増して急務である。

 平和路線の価値を再認識するためには、歴史が教える教訓から学ぶことであり、2000年代を1930年代に結び付けてはならない。

 時代錯誤の戦時体制への回帰を狙う安倍政治は、靖国カルトに支えられているのであり、その妄動を封じて亡国の悲劇を防ぐために、狂気の「安倍レジーム」からの脱却が不可欠である。


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