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福田内閣による「低姿勢」答弁が続く衆参の予算委員会が続いている。しかし、よく考えてみれば、この6月まで憲政史上初の型破りな「強行採決」ラッシュが続いていて、神妙な顔をして答弁席に並んでいる閣僚もまた「少数意見封殺」をよしとして平然としていた人たちである。参議院での与野党逆転があっただけで、政治姿勢も人格もまるで180度変わるわけもない。「借りてきたネコ」状態から、今晩「口をとがらしたキツネ」状態に変化した。11月1日のテロ特別措置法の期限切れを受けて、福田内閣は今夜の臨時閣議で「洋上給油新法=テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案」を閣議決定した。わざわざ、参議院予算委員会が終了するのを待っていたのだろう。与党側は19日の衆議院本会議で趣旨説明をしたいと主張しているが、野党側は拒否している。
臨時国会の会期は11月10日までだ。臨時国会は2度延長出来るが、衆議院は特別委員会で数でゴリ押ししても、参議院では絶対に通らない。参議院でスムーズに否決されれば、衆議院の3分2の巨大与党で「再議決」して通すということも可能だが、委員会に付託されない状態のままだったり(国会用語でいわゆる『吊るし』という)、委員会が始まっても審議未了のまま会期末を迎えると「成立」は難しい。
こうした参議院の関門に対して、与党側は衆議院で議決をして「60日」経過すると参議院否決とみなすという規定を利用して、1月中旬までの大幅延長論もある一方で、この臨時国会は衆議院通過をわざとさせずに「継続」扱いをして、来年の通常国会で勝負をかけるという議論もあり、その場合は11月10日の会期でさっさと国会は閉会してしまおうという意見もある。
この臨時国会で、福田内閣が執心しているのは「洋上給油行動」の再開の道を開くことだけである。「年金」「医療」「雇用」と小泉時代にメチャクチャに壊した日本社会の基盤再建に取り組もうという気概など感じられない。インド洋で給油活動を続けてきた日本は、イラク攻撃のための航空母艦他、軍事作戦のための給油を続け、今後ともアメリカ軍が中東で事を起こす時には必ず無料給油をさせられることになる。イラク戦争は間違った戦争であり、ブッシュ政権が世界中の人々の反対の声を押し切って断行した「言いがかり攻撃」だった。その結果、テロリストが続々出てきたと言っても、間違った戦争と占領がそもそもの発端であるとしたら、
アメリカがまずその非を認めなければならない。
海上自衛隊の給油船は、11月1日の「期限」を迎えて、いったんは日本に帰還することになるだろう。「国際社会から孤立していいのか」というメディアを駆使したキャペーンも行われ、「給油再開に賛成する世論形成」を政府・与党、そして財界とアメリカは智恵を絞り、相当の努力をするだろう。「給油再開賛成=自民党支持」の構図で上昇局面を獲得することに成功すれば、解散・総選挙の環境が整ってくる。私たちは、「給油一色」の与党に「格差社会」「社会保障」「雇用破壊」など切実な論戦を挑んでいく以外にない。実質的な国会攻防は、来週から本格化する。
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