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http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071017/plc0710170040000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071017/plc0710170040000-n2.htm
2007.10.17 00:40
在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)をめぐる日米両政府間の新特別協定締結協議に関し、日本政府は16日、光熱水料などの大幅な減額を要求する方針を固めた。しかし、米側は中国や北朝鮮の脅威への対抗を理由に光熱水料の大幅増を求めており、予算編成に向けた両国間の協議は難航が予想される。11月中旬に予定される福田康夫首相とブッシュ米大統領の首脳会談では、インド洋での海上自衛隊の補給活動継続問題と並ぶ主要議題となりそうだ。
日米関係筋によると、日本側は平成19年度で総額2173億円の駐留経費負担のうち基地従業員の基本給(1150億円)、光熱水料(253億円)を含む特別協定分1409億円について、ゼロベースからその必要性について米側と協議し、一層の合理化を求める意向を示している。
現在の特別協定は昨年4月、それまでの5年間の期限を早期に抜本的な見直しを行う観点から2年間に短縮して発効し、来年3月末に期限切れを迎える。
日本政府は協定を1〜5年の幅で延長するため、来年の通常国会で新協定案の承認を得る考えで、所要経費については平成20年度予算案に盛り込む必要があるため11月末までに日米協議を妥結させる方針だ。
駐留経費負担は厳しい財政事情を理由に合理化を求めている経済財政諮問会議の答申を踏まえて抑制基調で推移している。さらに日本の駐留経費負担率が約75%と他の駐留国と比べて高いため、財務、防衛両省を中心に「米軍基地だけを聖域とするようでは、国民や野党の理解を得られない」(防衛省幹部)などと減額を求める意見が根強い。
財務相の諮問機関「財政制度等審議会」も今年6月、「国、地方、独立行政法人で人件費を含めた厳しい合理化・効率化が進められている中、駐留軍等労働者の人件費はしっかりとした見直しが求められる」とするとともに、光熱水料についても使途の詳細が把握されないと指摘した。
これに対し、米側は日本側に、中国や北朝鮮など北東アジア情勢の不安定化による軍事負担増を理由に光熱水料の大幅な増額を要求しており、防衛省筋は「海自の派遣継続問題とからみ、日米同盟を揺るがしかねない難題だ」と語っている。
■思いやり予算 日本側が負担する在日米軍駐留経費。接受国支援(HNS)とも呼ばれる。昭和53年度から「思いやりをもって対処する」(当時の金丸信防衛庁長官)ため基地従業員の福利費などの負担を開始。その後、両国政府で特別協定を締結し、日本側が従業員の基本給、米軍基地で使われる光熱水料、訓練移転費などの負担に応じるようになった。今年度予算では、特別協定分1409億円、隊舎や家族住宅などのための地位協定分765億円の計2173億円が計上されている。
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