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http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071016ddm013010018000c.html
15日に行われた参院予算委員会での主な質疑は次の通り。
◇ISAF参加可能か−−佐藤氏
◇わが国方針に反する−−外相
◇対テロ作戦は成功か−−桜井氏
◇相当の効果を上げた−−防衛相
◆海上自衛隊の給油活動継続問題
佐藤昭郎氏 今の海上自衛隊の活動は憲法違反か。
石破茂防衛相 憲法9条を担保するため、非戦闘地域を設定し、補給や輸送で武力行使と一体化しないという二つの歯止めをかけている。
佐藤氏 民主党の小沢一郎代表は国際治安支援部隊(ISAF)、スーダンPKO(平和維持活動)の参加を主張している。
防衛相 ISAFでは米国で数百人の死者が出ている。自衛隊を派遣するなら、武器使用基準や装備についてきちんとしなければならない。
佐藤氏 「国連決議に基づけばISAFの活動に参加できる」という国連中心主義をどう考えるか。
高村正彦外相 国連決議があれば武力行使もいいというのは、わが国が一貫して取ってきた考え方と相いれない。北東アジアで日本が武力攻撃を受けた場合、当面役に立つのが国連か米国か、と言えば米国だ。
佐藤氏 給油活動は単なる米国への支援か。
防衛相 07年度の補給量は66%が米国以外。回数でも米国以外が8割。唯一のイスラム国で財政的にも苦しいパキスタンへの補給は貴重だ。
佐藤氏 油がイラク作戦にも使われたとの指摘があるが。
防衛相 米国などとの間で交換公文を結び、給油の際は何にどれだけ使うのか聞いた上で補給しており、二重の歯止めがかかっている。あとは信用するかしないかの話だ。資料を出すのは政府の責任。情報公開に全力を挙げたい。
伊達忠一氏 なぜここまでして(給油活動を)延長するのか。
町村信孝官房長官 01年9月11日、日本人もまた(米同時多発)テロの被害者だったと認識してほしい。日本の能力が発揮できる給油活動になっている。
桜井充氏 テロに対しての現在の作戦は成功しているのか。
防衛相 相当の効果を上げていると評価はできる。しかし、普通の戦争とテロは本質が違う。「(テロ活動は)恐怖を連鎖させることで、社会に動揺を引き起こし体制の変革を狙うもの」と定義した場合、「これで終わり」ということは非常に難しいと思っている。
桜井氏 何の根拠をもって「それなりに成功している」のか。
防衛相 数字で言えば(不審船に対する)無線照会の回数が35%減った。それだけ対象船舶が減った。
桜井氏 自民党の中谷元・元防衛庁長官がテレビ番組で「民主党はテロリスト集団か」と問いかけられ「ええ」と答えた。こういうような発言があること自体が問題だ。
福田康夫首相 やり取りを聞いてないので、正確に言えないが、まあ一つの例え話みたいな格好で言ったんだろう。仮にそうだとしても、あまり適切な言葉ではなかったと思う。
◇拉致解決へ決意は−−伊達氏
◇一刻も早い帰国を−−首相
◆日中関係
林芳正氏 日中関係を進める基本スタンスは。
首相 最も重要な2国間関係の一つであり、共通の戦略的利益に立脚した互恵関係だ。アジアの平和と安定に貢献する関係になりたい。
林氏 東シナ海(ガス田開発)の問題が残っている。
首相 双方の考え方に隔たりがある困難な交渉だが、これまでの両国の共通認識を前提に、早急な解決を目指して最大限努力したい。
外相 日本は世界に冠たる省エネ技術、環境技術を持っている。これを中国で活用してもらうことが中国のすさまじい発展力を活用することにもつながる。東シナ海のガス田開発のように立場が違い困難な問題もあるが、両国民にとって戦略的互恵関係にあるということを確信してもらうことにもなる。解決に最大限の努力を払う。
◆北朝鮮問題
林氏 先月の6カ国協議で、北朝鮮の非核化に向けた「第2段階措置」について合意した。評価と今後の見通しは。
外相 12月末までにすべての核計画を申告し、寧辺の3施設を無能力化することが北朝鮮に義務づけられた。期限を切って義務づけられたのは大変意義があるが、より大切なことは実行されること。実行されるよう見守っていきたい。
林氏 核と拉致問題を同時並行的に(解決に向けて)進めなければいけない。
外相 同時並行的に進むよう努力したい。非核化が進むのを遅らせて同時並行にするのではなく、日朝関係を進ませることによって同時化することが大切だ。北朝鮮側にも、拉致問題の解決に具体的な行動を取ってもらえるよう促す。
伊達氏 (首相は)総裁選でも「(拉致問題を)私の手で解決したい」と言った。意気込みは。
首相 拉致、核、ミサイルの問題を解決しないと、この地域の安定もないし、また北朝鮮の繁栄もない。ただ時間をかければいいという話ではない。気の毒な方々もいるということが前提であれば、一刻も早くお帰りをいただくという手段を講じなければいけない。できるだけ早い機会に全体を解決したいというのが私の気持ちだ。
◇「政治とカネ」どう解決−−林氏
◇公平なルールづくりを−−首相
◆参院選の総括
林氏 参院選の結果をどう総括するか。
首相 政治不信もあった。改革に伴う格差(の問題に)、一つ一つ的確に対応しきれなかった。特に年金(記録漏れ)問題で大きな批判を受けた。十分受け止めなければいけない。参院での与野党逆転という状況は大変難しい、まったく新しい段階だ。いかに政治を進めていくべきか日夜思い悩んでいる。いかに国民、国家のことを考え政治を進めていくかについては与野党全く同じだと思う。「話し合えば何とかなる」という希望も捨てていない。
◆政治とカネ
林氏 「政治とカネ」の問題を乗り越えないと何を言っても説得力を持たない。この問題を解決する意気込みを。
首相 私も(この問題で)批判を受けた。一点の曇りもないようにということを信条としてやってきたが、大変残念だ。私の気持ちとまったく相反する状況だ。世間を騒がせ申し訳ない。今の政治資金規正法に基づく政治資金収支報告制度はルールがあいまいな部分もある。そういう点を明確にし公平なルールづくりをしてほしい。
◆財政再建
林氏 プライマリーバランス(基礎的財政収支)の2011年までの黒字化達成に向けた見解を。
首相 2011年に黒字化という方針は全く変わっていない。
◆農業問題
佐藤氏 民主党の農業政策は農産物の輸入自由化と食料完全自給化だが、両立は可能か。
若林正俊農相 競争力の強い農産物の輸入が増え、国産の価格低下を招くことは避けられない。下落した市場価格と生産費との差額を農家に補てんするにしても、関税のように輸入量を抑制する機能がない。国産農産物の市場が奪われることになる。食料自給率の大幅な向上と両立させるのは極めて困難ではないか。
佐藤氏 政府は品目横断的経営安定対策を打ち出したが、(経営規模が)4ヘクタール以下を切り捨てるような誤解を受けている。
農相 省内に「農政改革3対策緊急検討本部」を設置した。生産現場の思いを真摯(しんし)に受け止めながら、幅広い視点で検討し、可能なものは改善する。
◆郵政民営化
桜井氏 (郵政)民営化で何かいいことがあったのか。
増田寛也総務相 経営の自由度が増して、新たなサービスが生み出される。時間を経て国民の利便性向上につながる。
桜井氏 電信振り込みとか普通為替(の手数料)が値上がりしている。
総務相 民営化会社になったので、印紙税等新たな負担がかかる。従来のサービスは大幅なコスト割れで維持してきた部分があった。今回、コスト割れのものを見直した。他の手段などで、利用者にサービスをお返しできるよう努力したい。
桜井氏 「もうすぐ民営化」というパンフレットがあるが、料金が上がるとかの説明がない。都合がよくないか。
総務相 パンフレットなので、郵便局が大きく形態を変えるということを知らしめたのだろう。
◆北海道洞爺湖サミット
伊達氏 世界にアピールする絶好の機会。地元の情報を積極的に提示することも考えてほしい。
官房長官 北海道庁とも連絡を取っている。開いて良かったと言われるように努力していきたい。
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■15日の質問者■
林芳正氏、佐藤昭郎氏、伊達忠一氏=以上自民党▽桜井充氏=民主(質問順)
毎日新聞 2007年10月16日 東京朝刊
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