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週刊『前進』(2318号2面1)(2007/11/05 )
小沢民主党の翼賛政治許さず対テロ給油新法を粉砕しよう
4大産別先頭に福田政権打倒へ
9・29沖縄に続く11・4日比谷での大集会とデモは、日帝・福田政権をますます断崖(だんがい)絶壁に追いつめている。11月1日には対テロ特措法の期限がついに切れ、海上自衛隊はインド洋からの一時撤退を強いられることになった。福田は新法案の制定による派兵継続を必死に求め、小沢・民主党との裏取引を画策してあがいている。世界大恐慌の切迫と労働者支配の破綻(はたん)の中で、体制の延命を求めてもがく福田政権を、労働者階級の力で今こそ打倒しよう。4大産別決戦を大爆発させ、職場から対テロ給油新法制定絶対阻止の国会闘争に立ち上がろう。
戦争と改憲攻撃が生んだ守屋の腐敗
日本帝国主義とその支配体制の危機と腐敗はますます深まっている。政府・自民党と高級官僚と民間資本の三者が結託して、労働者階級人民を徹底的に搾取し収奪しながら、自らは国家財政を食い物にして私利私欲の追求に走ってきた姿が、次々と暴露されている。
防衛省の「ドン」と呼ばれた前事務次官・守屋武昌の汚職事件は、その最たるものだ。守屋はその地位を利用して、軍事予算に群がる業者とのゴルフや宴会に明け暮れてきた。巨額の金が動く自衛隊装備の受注で特定の業者に便宜を図り、億単位の水増し請求をさせ、一緒になって甘い汁を吸ってきたのだ。
労働者階級には「国のために命をささげよ」と要求する一方で、自分は人民大衆からしぼりとった税金を湯水のように使って私腹を肥やす。しかもこうした連中が、自らの犯罪行為を棚に上げて年金や国家財政破綻の責任をすべて労働者階級に押しつけてきた。公務員労働者を「泥棒」呼ばわりし、「自己責任」を叫んで人民から福祉や医療を奪ってきたのはこいつらではないか! まさに罪万死に値する。絶対に許すことができない。
重要なことは、こうした不正・腐敗が、日帝が戦争と改憲攻撃に突き進んでいる中でこそ、これまで以上に大々的に展開されていることだ。
守屋は、小泉・安倍政権下で旧防衛庁・現防衛省の実権を握り、有事法制の制定や自衛隊のイラク派兵を先頭に立って推し進めてきた張本人だ。沖縄では普天間基地の移設先として名護市辺野古への新基地建設を率先して主導した。海自の米軍艦船への給油をめぐる隠蔽(いんぺい)工作も、彼の指導下で発生した。それらを守屋は、同時に巨額の利権を伴う「戦争ビジネス」として、歴代の防衛庁長官始め政府首脳と一体となって推進してきたのだ。
「国際貢献」とか「国益」とか言いながら、実は戦争をも資本の金もうけの手段にする。これが今、日帝が現にやっていること、これからますます大々的にやろうとしていることだ。資本主義・帝国主義の支配は今やここまで腐りきっている。こんな体制をもはや一日も許しておくことはできない。
小沢・民主党との取引にすがる福田
福田政権と日帝は、参院選で火がつき沖縄で燃え広がった労働者階級人民の怒りが、守屋問題でさらに決定的に爆発することにおびえている。この怒りの包囲網にさらされる中で対テロ特措法の期限が切れ、海上自衛隊がインド洋からの撤退に追い込まれたことは、政府・与党に大打撃を与えている。
11・4の労働者大集会と戦闘的デモは、福田をさらに直撃した。青息吐息となった福田は唯一、民主党・小沢との党首会談による裏取引にすがって延命の道を打開しようとあがいている。労働者階級の総反乱の開始を前にして、自民党と民主党との「大連立」によって支配階級全体の危機突破を図ろうとする動きも始まっている。
だがそれは、小泉・安倍から福田政権へと引き継いできた日帝の労働者階級に対する攻撃が、いささかでも弱まることをなんら意味しない。逆に民主党や連合をも動員して一層必死に、帝国主義者としての執念をもって貫こうとするものだ。
10月31日、防衛省は、米軍再編に伴う基地負担の代償として支払う交付金の支給対象となる地方自治体を指定した。米原子力空母の母港化を受け入れた横須賀市などが指定される一方で、沖縄の名護市始め4市町村、岩国市、座間市は対象から除外している。国策に従わないものはバッサリ切り捨てるという「アメとムチ」の攻撃だ。
教科書問題での沖縄の怒りの噴出に対しても、あれこれと言葉を濁して逃げ回りながら、検定意見の白紙撤回には絶対に応じようとしない。逆に産経新聞などの右翼メディアを動員して、12万人の決起を「ウソだ」と否定する許しがたいデマをばらまいている。
そして当面する戦争と改憲攻撃の最大の突破口として、海自の派兵再開を可能にするための対テロ給油新法案の国会成立に必死になっている(6面参照)。イラクとアフガニスタン侵略戦争への参戦継続は、石油資源の略奪をめぐる帝国主義間争闘戦の激化の中で、日帝の死活にかかわるからだ。また、ここで派兵が断念に追い込まれたら、9条改憲など不可能だという激しい危機感が福田政権をとらえている。
御手洗ビジョンの貫徹に賭ける日帝
こうした中で、日本経団連会長の御手洗が、10月23日に秋田で行った講演は重大である。(要約別掲)
御手洗はそこで「『希望の国、日本』の実現に向けて」と題し、本年1月の御手洗ビジョンを、安倍政権倒壊後の今日の情勢下であらためて、日帝ブルジョアジーの総路線として貫き通すことを宣言した。そのために当面の最重要課題として、@経済の成長力強化A道州制の導入B働き方の改革C社会保障制度の大改革、の四つを挙げた。
@の成長力強化とは第一に、労働者一人当たりの労働生産性の引き上げである。労働者をより徹底的に酷使すること。第二に、世界経済のブロック化が進む中で、大きく立ち遅れている東アジアの勢力圏化にいよいよ必死に突き進むことだ。
Aの道州制導入は、戦後の地方自治制度を解体し、自治体をつぶして新たな独裁的な中央集権国家をつくりだすものだ。御手洗自身が「究極の構造改革」というように、統治形態の大転換=改憲に直結するものである。
Bの「働き方の改革」とは、現在の雇用破壊・賃金破壊の攻撃をもっと極限的に推し進め、非正規・低賃金の労働者をさらに膨大に生み出すものである。6000万労働者のほとんどをワーキングプアにたたき込んでいくものだと言っていい。
Cの社会保障制度改革では、年金などの企業負担を外し、社会保障費の全額を大衆課税でまかなえと主張し、足りなければ消費税率を大幅に引き上げろと言っている。国も企業も労働者の生活にもう責任など持たない、生きられなければのたれ死にせよということだ。
御手洗講演は、世界金融恐慌とドル暴落・世界大恐慌の危機が迫る中で、存亡のふちに立つ日帝ブルジョアジーが、労働者階級への全面的な階級戦争にうって出る以外にないとあらためて決断したことを示している。労働者階級にとっては、真っ向から革命に立つ以外にない情勢がいよいよ成熟しているのだ。
労働者の団結した力こそが勝利開く
11・4で開始されたプロレタリア革命への総進撃の第一歩は、危機にあえぐ福田政権の完全打倒だ。福田を倒せるのは唯一、11・4に結集した、闘う労働者階級の団結した力だ。とりわけ動労千葉を始めとした11・4呼びかけの3労組や、9・29沖縄の12万人決起を実現した高教組・沖教組・自治労の闘いが示すように、闘う労働組合が今こそその底力を発揮し、先頭に立って全情勢を切り開くことにある。
何よりも決定的なのは、国鉄・教労・自治体・全逓の4大産別における階級的労働運動の大前進である。4大産別は、日帝ブルジョアジーにとっては労働者の戦争動員の支柱となるべきものだ。だがプロレタリア革命の側から見れば、ソビエトの形成と労働者権力樹立への拠点だ。この4大産別を革命の側が獲得するのか、敵階級の側が反革命的に制圧するか、ここが今日、最大の攻防点になっている。
ここで絶対に勝ちぬき、体制内労働運動を打倒して、4大産別の労働運動の下からの革命的再生を切り開こう。
全逓で始まった産業報国会運動との全面対決をやりぬき、郵政民営化を粉砕しよう。社保庁をめぐる福田・舛添との激突に勝利し、道州制による国家大改造と対決して自治体労働者の総決起をかちとろう。沖縄の教育労働者の不退転の決起と連帯し、戦争協力拒否の「日の丸・君が代」不起立闘争を圧倒的に拡大しよう。国鉄1047名闘争の解体と幕引きを図る4者・4団体路線を粉砕し、国鉄闘争の再生をかちとろう。
これらの闘いと結合して、対テロ給油新法粉砕の国会闘争に全力で立とう。職場と街頭で、侵略戦争参戦阻止と福田政権打倒を訴えて闘おう。とりわけすべての青年労働者と学生に、革命の時代が来たことを真正面から訴え、未来をわれとわが手で切り開く闘いにともに立ち上がることを呼びかけよう。
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経団連・御手洗が示す「4つの最重要課題」
――10月23日、東北経営者大会・人事労務管理者大会での講演
@成長力の強化
「一人当たりの労働生産性を引き上げる」
「法人税率を国際水準並みに引き下げる」
「EPA、FTAの締結促進」
A地域経済の活力向上
「全国一律で底上げを図るというやり方は困難」
「道州制の導入は、言うなれば究極の構造改革」
B働き方の改革
「自らのライフスタイルに合った働き方を」
「国民の働き方に対する意識改革が必要」
「年功カーブを描く処遇制度から、『仕事・役割・貢献度』を基軸とした処遇制度へ見直していく」
C社会保障制度と少子化
「社会保障個人番号と社会保障個人勘定の創設を」
「消費税の引き上げにより必要な財源をまかなっていく」「全額を税でまかなうことも考えられる」
http://www.zenshin.org/f_zenshin/f_back_no07/f2318sm.htm#a2_1
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