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情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/20dda5608c9609077dc6fc827f9c731e
自衛隊海外派遣恒久法の真の狙いは、解釈改憲〜衆院調査局の資料で明白に!
NHK(※1)によると、【石破防衛大臣は、日本を訪問しているアメリカのゲーツ国防長官と会談し、インド洋での給油活動が中断したことに関連し、個別の事態が起きた場合に、そのつど、特別措置としての法律を作らなくても自衛隊を海外に派遣できるようにする恒久法の整備に努力したいという考えを伝えました】ということだ。
で、NHKとして、恒久法についてどう考えるのか、それについては、述べられていない。つまり、恒久法制定の持つ意味については、目を閉じているのだ。
画像は、「衆院調査局国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別調査室」が作成した「テロ対策海上阻止活動に関する補給支援活動の実施に関する特別措置法案(内閣提出第6号)参考資料」の一部だ。
ここに自衛隊海外派遣恒久法の恐ろしさが明確に書いてある。上から順に見ていこう。
まず、自衛隊の海外活動の範囲を戦闘行動の後方支援活動まで広く行うことは困難だというのが政府の見解(※2)であるにもかかわらず、戦闘行為の支援活動まで行うものとするかどうかが課題だといっている。改めて検討する必要もないはずなのに、検討するということは、明らかに戦闘行為の支援活動まで拡大しようとしているというほかない。政府が世界中での米軍の横暴侵略行為に荷担することを可能とする法律にしようというのだ。
次に、集団的自衛権の行使は違憲であるにもかかわらず(※3)、それを認めるかどうかを検討するとしている。まさに文字通りの解釈改憲を狙っている。とんでもない話だ。自民党が文字通りの改憲をせずとも解釈改憲すればよいと考えているのは明白だ。憲法の解釈を勝手に変えられてたまるか!
第3に、ある「武器の使用」が憲法9条1項の「武力の行使」に当たらないためには、自己又は自己と共に現場に所在する我が国要員の生命又は身体を防衛すること、つまり、自己保存のための自然的権利の行使であることが必要とされていたが(※4)、「任務遂行のために必要な危害射撃」まで認めようとしている。これは任務が治安の場合、治安を乱す者に対して、攻撃して良いことになる。例えば、自衛隊の指示に従わないイラク市民を攻撃できる、つまり、レジスタンス(抵抗活動)を阻止するために攻撃できる、つまり、他国を占領するための攻撃ができる、ということだ。専守防衛を完全に逸脱するものとなる。
衆院調査局がこんなことを考えて恒久法を練っているということは、公務員の憲法尊重擁護義務に反するのではないだろうか。
政府は間違いなく、アメリカがイラク・アフガンから撤退する前に恒久法制定を狙ってくるだろう。この絶好の機会を逃すと当分、海外派遣法を成立させ、法律によって憲法をゆがめることは困難となるからだ。
絶対に、恒久法制定を認めてはいけない。メディアにこの問題を取り上げるよう呼びかけましょう!
※1:http://www3.nhk.or.jp/knews/news/2007/11/08/t20071108000178.html
※2:九間防衛長官「(テロ特措法は)言うなれば、戦争行為をやるアメリカに対して応援するというのは、初めて踏み出した法律なんです、実を言いますと。だから、こういうようなものまで組み込んで恒久法ができるのかな。(中略)私自身は、そこまで含めた形での恒久法はなかなか難しいんじゃないかという思いがあってやや慎重論を唱えているところであります」(第165回国会衆院特別委員会・H18年10月16日)
※3:町村外務大臣「このテロ対策特別措置法に基づき行っております給油等の活動は、それ自体は憲法の禁ずる武力の行使に該当するものではなく、あくまでも憲法の範囲内で実施しているものであり、憲法の禁ずる集団的自衛権の行使に当たることはない」(第163回国会特別委員会・H17年10月17日)
※4:「武器の使用と憲法9条1項の『武力の行使』との関係については、政府としては、『憲法第9条第1項の「武力の行使は」、「武器の使用」を含む実力行使に係る概念であるが、「武器の使用」が、すべて同項の禁止する「武力の行使」に当たるとはいえない。例えば、自己又は自己と共に現場に所在する我が国要員の生命又は身体を防衛することは、いわば、自己保存のための自然的権利というべきものであるから、そのために必要な最小限度の「武器の使用」は、憲法9条1項で禁止された「武力の行使」には当たらない』と解釈している」(平成13年10月15日、テロ特理事会配付資料)
【関連イベントの紹介】
@『辻つじ反戦ながし』100回目記念イベント
反戦平和の路上パフォーマンス。毎月第4日曜日、一橋大学の東正門前にて。
歌、お話、踊り、ピンポン玉投票、リサイクル、メッセージ書きなど、なんでもあり。1999年9月、第145国会で、国旗国歌法、「盗聴法」、住民基本台帳法改正などが通り、日本がまた戦争の準備を始めたと思った有志が開始したイベントがついに100回目を迎える。2007年11月25日正午から3時間、100回記念イベントが行われる。
A自由討論会「本音で話そう!日本に軍隊は必要か?」
2007年12月8日午後6時半〜9時、立川女性センター(アイム)にて。
主催:市民のひろば・憲法の会
参加費:100円
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