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『定石通りの戦術で小沢党首の勝ち』【森田レポート】
2007年11月07日
http://www.asahi.com/business/today_shikyo/TKY200711070285.html
◇参議院選挙が終わったあとに小沢党首が感じたことは
辞職願いを提出していた民主党の小沢党首が辞意を撤回しました。おそらく、参議院選挙が終わったあとに小沢党首が感じていたことは、以下のようなことではないかと思われます。
1、奢っている民主党議員をコントロール出来ないこと
2、コントロール出来ない事で、このままでは衆議院選挙に勝てないこと
3、参議院選挙では『安倍総理や大臣の失策』が追い風となったが、『福田総理ではそのような失策は期待できない』ので衆議院選挙での勝ちが全く見えないこと
4、自民党の失策でしか勝てない原因は『野党に政権担当能力はない』と国民が思っているからだが、民主党議員は若く頭で考える人達ばかりであり、政権担当能力はあると錯覚しているか、“おごり”から『この錯覚を解消できない』こと
菅副代表は『棚ぼたで大臣を獲得し、大臣の時に薬害エイズで脚光を浴びただけ』という能力よりもラッキーで有名になった人であり、鳩山幹事長は鳩山家出身というだけで政治家歴は短いのに、頭がよかったことで有名になった人であり、それが社会党や昔の民主党、日本新党、新党さきがけの崩壊によって、新しい野党を作ることになった時に言い出しっぺで頭になった人です。
これに対して、小沢党首は『歴戦の自民党にあって47歳で幹事長になり、その後も強引な手法を取り続けたことで艱難辛苦(かんなんしんく)をなめ続けた、失敗し続けた人』です。
昔の政治家、田中、福田、三木、中曾根などが強かった理由は、百戦錬磨の自民党で揉まれ続けたことで『失敗の経験』を沢山積む事が出来たからです。
そもそも『本当の危機の時に力を発揮出来る人』とは『失敗の数が多いのに、生き残った人』ですから、そういう点では失敗し続けて、しかも民主党党首として生き残っている小沢党首と、他の民主党議員では『レベルが違う』ということになります。
◇何故、今回の小沢党首の戦術が『定石通り』なのか
奢っている人に対して『現実を認識させる方法』は、その人達に『現実を認識する環境』を作ることと、もう1つ『現実を認識した時に逃げ道を残しておく事』です。
昔の小沢党首は『現実を認識した一般の人に対して、逃げ道を残す』という戦術を取りませんでした。つまり、もう辞めたと言ったら『絶対に辞めた』のが昔の小沢党首で、これは織田信長的であり、このことから天才小沢は日本の代表にはなれなかったと思います。
しかし今回は『辞める』と言ったのではなく、辞職願いをだして、進退を執行部に一任するという形にしました。これは『民主党議員が現実に気が付けば、その時に彼らの逃げ道を残す=代表を辞めないで欲しいという環境を残す』という方法をとったことで、今までの小沢党首の手法とは異なっていることが分かります。
そして民主党議員に、『小沢が辞めて他の人間が民主党の代表になり、その環境で衆議院選挙を戦うというイメージを抱かせた』ことで、この小沢党首の戦術は『定石通り』となりました。つまり、民主党議員は小沢代表でない選挙を考えた時に『今回の自民党のように、自分の落選をイメージ』したと思います。
そして、小沢でなければ『選挙に勝てない』から、仕方なく小沢代表に戻ってもらおうという結論になりました。しかし、民主党議員のテレビインタビューを見ますと、小沢代表にほれ直して『代表に復帰してほしい』と考えている人と、損得感情で『復帰して欲しいが、一言言わないと我慢できない』というレベルの低い人に分かれました。
しかし、小沢代表から見れば、多くの民主党議員の頭のなかに『小沢プレッシャー』をインプットできましたので、小沢党首としては『手間がかかる子供たちだが、何もしないで民主党が大敗するよりはマシ』という考えなのではないかと思います。
ということは今回の茶番劇では、まだ多くの民主党議員の認識を『衆議院選挙で勝つために小沢に自由に行動させる』というところまではいっておらず、今までよりは『やりやすい』というレベルです。つまり、小沢党首の本当の『民主党議員のコントロール』はこれから始まる、今回の件で“地ならしが出来たところ”という事です。
今後は、ジャブのように民主党議員に対して波状攻撃を掛けて『民主党が政権政党になるための大人へ脱皮を行う』ということになります。そして、今回の茶番劇は『第2ラウンドで、個別に民主党議員と話し合う=教育する』ことで、国民の期待に答えられる民主党を演出していくことで完成するということになります。
◇民主党に新しい風を吹かせるには
小沢党首のもう1つの仕事は『衆議院選挙に向けて、どんな新しい風』を吹かせるかということです。『民主党には実力がない』というコンセンサスが国民とマスコミの間に出来たことが『この芝居のお膳立て』とならなければなりません。
つまり、何も出来ない民主党という舞台を作ることが、新しい風を吹かすための前提条件になります。ここまでは『民主党内』の戦術と、マスコミ戦術であり、定石通りに動けば成功出来るレベルの戦術となります。
民主党に新しい風を吹かせるには『これからの自民党との戦い』で『勝利する』ことが必要です。強い方、正しい方が勝つのは当たり前であり、ここからの自民党との戦いで『王道を進んで、自民党を撃破した』時に、駄目な民主党というイメージを作っておくことで、自民党に勝った時には『駄目な民主党』というイメージを作る前よりも『民主党は凄い』というインパクトは遥かに大きくなります。
ここで、参議院選挙で民主党が大勝した時に書きました『これからが大変だ』という言葉をもう一度贈ります。そして、民主党が政策で自民党に勝つ能力を持った時が『本当の二大政党制の始まり』となります。
つまり、自民党にお灸をすえるために野党を選挙で勝たせるという屈辱的な野党から、政権交代可能な野党に変わるということになります。
◇私の勉強方法
実は、このような戦略・戦術は『本』にすべて書いてあります。そして、文庫本は300円くらいで買えます。ということは、年間で100万円も払って勉強するよりも、300円の文庫本を読みあさった方が『社会で生き抜く力を得られる』ということになります。
最後に私が本で勉強した方法を書きます。興味のある方は続けて読んでください。
私は学校に行きませんでしたので、ルールを守るとか、学校が教える常識に従うという事が『脳にインプットされてなかった』というラッキーがありました。言い換えると常識やルールをたたき込まれた人よりはアドバンテージがあったということです。
どうして『常識やルールを知らないこと』がアドバンテージなのかといいますと、それらたたき込まれた人は『その常識とか社会ルールを排除する』という作業が付け加えられるからです。
そして私は3つの方法で『戦略と戦術』を学びました。
1つは『日本の歴史上の勝者の本』です。これは集団戦で勝つ方法を学ぶものです。この延長線上に中国の歴史があり、私の集団対応の戦略と戦術は『中国の歴史』で完成されました。
もう1つは『剣豪の生き方や勝ち方』で学びました。これは集団戦ではなく個人戦(究極の個人戦といっても良いと思います)で勝つ方法です。そして、学んだことを『ゲームのように実社会で実践して、『これはOK』『これは駄目』というように自分に必要な知識や能力を身に付けるという方法を取りました。
最後にもう一言つけ加えたいのは、本は1回読んでも何も分からないということです。
同じ本を読んだ回数が『戦略と戦術の深さを決定する』と言っても過言ではありません。私は今でも経営で悩んだ時には中国の歴史本を読みますし、会社でトイレにいく時も必ず本を持っていきます。そして、同じ本を10回読めば『10段階のレベルアップが出来る』ということを実感していますので、是非繰り返し読んでいただきたいと思います。
レポート担当 森田謙一
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