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-----勤務医 開業つれづれ日記 から転載---------------------------------------
http://ameblo.jp/med/entry-10054180355.html
2007-11-06 08:43:26
■「社会保障は抑制しかないのか?」 公共事業費や軍事費は名目成長率に従い増えるが社会保障は減らす
テーマ:医療崩壊
お忙しいとは思いますが、
じーっくり読んでみて下さい。
怒りのあまり、
鼻血が出るかも(笑)。
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社会保障は抑制しかないのか?
更新:2007/11/06 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=12841
総理大臣の諮問を受けて国の重要政策を審議する「経済財政諮問会議」に、御手洗冨士夫キヤノン会長(日本経団連会長)をはじめとする民間議員4人は、政府が目標としている2011年度にプライマリー・バランス(基礎的財政収支)を黒字化する計画に関し「11年度には最大6.6兆円の増税が必要になり、 25年度には最大31兆円の増税を要する」試算を示した。
増税を消費税で賄うなら、11年度には2.5%引き上げて7.5%に、25年度には12%アップして17%にする必要があるという。増税の名目として「財政再建」や「社会保障」が掲げられているが、「試算は25年度まで公共事業費や軍事費は名目成長率に従い増える前提なのに、社会保障費だけは抑制する立場」という指摘もある。消費税の増税は、国民(患者)や医療機関の負担を意味する。本当に社会保障は抑制しかないのか? 財政問題を考えた。(山田 利和)
<相次ぐ社会保障抑制>
試算は、物価変動の影響を含めた名目成長率を平均3.0%と2.2%の2つに分けて分析。追加歳出があった場合、06年の「骨太の方針で決めた5年間で 14.3兆円の歳出削減を行っても、11年度には3.2兆円〜6.6兆円の増税が必要としている。また、社会保障の給付水準を維持すると、25年度には国民全体の負担が11兆円〜12兆円増えるなど、最大で31兆円の増税を要すると示している。
これらの増税分を消費税で充当するとしたら、11年度には現行の5%から2.5%引き上げて7.5%に、25年度には12%も上げて17%にしなければならない計算になるという。
この試算を「そのまま」受け取ると、社会保障予算を抑制するか▽消費税を増税するか−の2つの選択肢しかないことになるが、果たして本当に選択肢は2つしかないのか?
01年4月に発足した小泉内閣は「改革には痛みが伴う」とし、高齢化等に伴う社会保障予算の自然増すら認めないまま、予算を圧縮。そのカット分は1.4 兆円に達している。実際、小泉政権以降、02年には70歳以上の窓口負担を1割に引き上げ▽03年にはサラリーマン本人・家族の窓口負担を2割から3割に引き上げ▽04年には厚生年金保険料の値上げ▽05年には国民年金保険料の値上げ▽06年には介護保険料の引き上げ−などが実施され、国民(患者)の負担は高まるばかりだった。
また、診療報酬も、02年にはマイナス2.7%、04年にはマイナス1.05%、06年には過去最大のマイナス3.16%と、3回連続でマイナス改定され「医療機関は必要な機材・機器の更新さえままならない状態に陥り、医師・看護師不足による医療提供体制の崩壊が起きている」と、関係団体が警告している。
<消費税ありきの国>
「財政再建」や「社会保障」というと、小泉「構造改革」の歳出歳入一体改革で示された「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」とあるように、真っ先に挙げられるのが消費税だ。しかし、「福祉(社会保障)のため」という名目で89年度に導入された消費税で社会保障は充実しただろうか。先に記述した国民負担の強化や相次ぐ診療報酬マイナス改定による医療経営の圧迫など、現実は逆≠フ事態になっている。
これを裏付けるかのように、89年度から07年度までの消費税の累計は約188兆円なのに対し、法人3税(法人税・法人住民税・法人事業税)による税の減収分は約159兆円に。消費税収は社会保障どころか、大半が法人税の減収分を補填している形になっている。
消費税については、保険医療機関には消費税の非課税措置が取られているものの、現行の消費税法の非課税制度では、医療機関は課税売り上げに対応した課税収入しか控除できない。保険診療収入が非課税のため、薬品・医療材料・医療用具・医院用建物の取得や業務委託等にかかる消費税を、最終消費者である患者から受け取る医療費に転嫁できず、医療機関が負担することになる。これは「損税」となり、消費税率が増すごとに加速度的に増加する仕組みになっている。
こうしたことから、「国民生活と医療経営を守る立場から矛盾の多い消費税は廃止すべきと考えるが、当面、消費税の増税中止と医療に対する非課税制度を徹底し、医療機関の損税の解消が欠かせない」という関係団体の指摘もある。
国と地方で800兆円を超える赤字を抱え、例えば、対GDP(国内総生産)比でEU(ヨーロッパ連合)加盟の基準をクリアできない水準に落ち込んでいる日本の財政再建は急務の課題だ。しかし、問題解決を消費税に求め、国民(患者)や医療機関の負担で対応しようというやり方は妥当か? 国の借金を財政破綻≠ヨと導いたのは、国民(患者)や医療機関だろうか? 社会保障の負担だったのか? これらの検証なしに真の財政再建はない。
内閣府が発表した07年4−6月期のGDP速報では、物価変動の影響を除いた実質が前期比0.1%増にとどまり、経済成長の減速が示された。実質GDP の55%を占める個人消費が0.4%増に落ちたことが主因で、厚生労働省が発表した07年版「労働経済白書」でも労働者の実質賃金は下がっていることが示されている。こうした中、消費税の増税は個人・家計消費を弱めて、さらに経済を停滞させる悪循環にしかならない。
<真の「改革」なら財政十分>
今年9月に開催された「都市部に求められる地域医療を考えるシンポジウム」では、コーディネーターの日野秀逸氏(東北大学経済学部長)が問題提起。小泉内閣発足前の01年の国債発行残高は368兆円だったが、06年3月末には537兆円に増えたことを指摘。「今の借金残高は約540兆円で、その3分の1 が小泉内閣の下で増えた。日本の財政が悪化した主因は、公共事業などの浪費による歳出の増加であり、加えて90年代以降は大企業・金持ち減税による税収の落ち込み、小泉『構造改革』によるリストラ促進や社会保障改悪などの誤った経済政策によって、国民の所得が伸びないことも、税収が増えない原因になった。こうした原因をつくり出した政府・与党の悪政に、財政悪化の責任がある」と語った。
試算は、「25年度まで公共事業費や軍事費は名目成長率に従い増える前提なのに、社会保障費だけは抑制する立場に立っている」という指摘もある。
本田宏氏(埼玉県済生会栗橋病院副院長)は、外科医師としての診療の傍ら「命がけで」日本の医療を良くするための活動を全国で展開している。本田氏は各地の講演で「日本の公共事業費は、G7(先進7カ国)の公共事業の年間予算の合計額よりも多い。このように財源はあるはずなのに、医療費を削って国民の命を軽んじている政策はおかしいではないか。先進国は、どこの国でも公共事業費より社会保障費に多くの予算を使っている。日本の公共事業は欧米の3倍、社会保障は半分であり、こうした財政を見直さないと、医療にお金が回らない。医療は命の安全保障≠ニいうことを国民的な議論に高め、国の姿勢を根本的に変えていくべき」と訴えている。
日野氏や本田氏の主張のほか、日本は自国ではないアメリカ領グアムでの米軍基地の建設に税金を投入するという国際的には例がない異常な対米貢献という矛盾した財政支出を行っていることも事実だ。政府は財政事情を理由に国民生活や社会保障費を削減し、国民や医療機関に負担増を押し付けてきたが、無駄な公共事業や軍事費を改めれば、社会保障の財源は十分にある。小泉首相が提唱して安倍・福田政権が受け継ぐ「(聖域なき)構造改革路線」が国の財政を悪化させている。聖域なきというなら、利権の温床となってきた公共事業や軍事費こそを対象とすべきで、そこを抜きに社会保障だけを抑制するというのは、根本的な矛盾を為政者こそが示していることになる。
政府・与党が本当に国・国民の行く末を案じるなら、まず自らの姿勢を改め、国民の命を守り、社会保障を充実させ安心して暮らせる社会の実現に財政を向けていくことが欠かせない。
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いい記事ですね。
このまま医療費を抑制したままでは
日本は崩壊します。
日本の国民は、
「経済財政諮問会議」が
自らの利益のみに固執し、
日本を食い物にしていることに
早く気付くべきです。
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↓日本の進める「改革」についての必読書です。
関岡 英之, 和田 秀樹
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コメント
■実は
公共事業も金額を叩かれているのです。
あまりにも安すぎる落札額。
それでも、事業が成り立っているのは
最低賃金以下でも働いてくれる不法就労者によるところが大きかったりします。
医師の善意に支えられる医療同様、何かしらの犠牲の上に成り立っているんですね。
この世の中って・・・。
医療収益について私にできることといえば、用もない時に時間外受診をしない事と、人間ドックなどの自費健診を定期的に受けることくらいなのですが・・・。
とくめい 2007-11-06 09:25:13
■方針固めちゃった。
診療報酬:08年度に引き下げ 財務省が方針固める
財務省は5日、医師の給与などに充てる診療報酬を08年度に引き下げる方針を固めた。08年度予算の概算要求基準(シーリング)では、少子高齢化に伴って増え続ける社会保障関係費を約2200億円圧縮することを決めており、「確実に達成するには、大幅に増加が見込まれる医療分野の見直しは不可欠」と判断した。日本医師会は「過去の厳しいマイナス改定で医療崩壊が現実化している」と大幅引き上げを求めており、改定率が決まる年末に向けて調整が難航しそうだ。
財務省が5日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で示した試算によると、デフレが始まった98年度を起点に、07年度までの人件費(人事院勧告)と物件費(消費者物価指数)の推移をみたところ、人件費と物件費の加重平均は4.4%減になった。一方、薬価改定を除いた診療報酬本体は0.8%減にとどまっており、財務省は「近年の賃金や物価の下落を十分反映できておらず、引き下げの余地はある」と求めた。
財政審で異論はなく、今月下旬にまとめる建議(意見書)に盛り込む。国民医療費(患者負担含む)は06年度は約33兆円で、25年度には56兆円に増加する見通しだ。医師などの人件費はそのうち約5割を占めている。
日本医師会は10月30日、地域医療支援や医療安全対策、医療の質確保の費用として5.7%の診療報酬引き上げを求めた要望書をまとめており、今回の財務省の方針に対する反発が予想される。診療報酬は1%引き下げると医療費ベースで約800億円の削減につながり、前回の06年度改定では過去最大の3.16%引き下げた。次は08年度が改定期となる。
医療分野では医師不足など深刻な問題も多く、財務省は、診療報酬は引き下げるが、今年5月末にまとめた政府・与党合意の「緊急医師確保対策」に基づき、地方に必要な医師の確保などは行う方針だ。【須佐美玲子】
毎日新聞 2007年11月5日 20時43分
財務省の発表をエヴリデイ新聞が記載すると、さらに香ばしさが増しますね。
>医師などの人件費はそのうち約5割を占めている。
なんてことをさらりと書くあたり。
医師以外の人件費のほうが圧倒的に多いはずですが。
京若 2007-11-06 10:19:39
■まさに私の主張通りですね
今まで言っていたとおり、「法人税」が異常なまでに優遇されている現状が問題とされています。
トヨタもキャノンも、財政諮問会議のおえらいさんたちの会社は例外なく「過去最高の」収益を上げています。にもかかわらず、国に支払う税金は少なく抑えられています。つまり日本という国に対する責任を背負っていないということです。
大体、業界全体で数兆円の利益を上げている大銀行がほとんど税金を払ってないのだから、あきれ果てる事態です。
バブルをあおった責任も、バブルがはじけて莫大な損益を被った責任も、公的な立場はあるものの本来「私企業」である銀行自体にあるというのに、国は莫大な税金を投入して支えました。さらに「護送船団方式をやめる」と口では言いながら圧倒的な優遇措置を取って、支えてきたのは「ぜいきんふやせー」とうるさい「財務省」です。
日本国に対する責任を十分に果たしていないのに国民に負担を強いる決定ばかりする財政諮問会議が、なぜ日本の方針を決めるのでしょうか。
彼らは「ビジネス」の世界で他人を蹴落として成り上がったというだけで、「国民の信任を受けた」わけでもなんでもない人たちです。せめて「国民が頑張ってくれたおかげで増収増益です。だから法人税も増やすことができます」とでも言えば、国民の増税も「三方一両損」と言えるでしょうが、全くそんな気配はありません。
Seisan 2007-11-06 11:00:40
■さらに
政府は政府で「ぞーぜーぞーぜー」と念仏みたいに唱えてますが、「消費税」は当初「福祉目的税」だから「国民が平均して負担するべきだ」と言っていたはずです。そうでないとしても、今回の増税論議のキモは「不足する社会福祉費の補てんのため」と言っていたはずです。
じゃあ、財源を増やす議論をしているのに、なぜ支出を減らしているのか、単に「ほかの事に使いたい」からですね。
場合によってはあってもなくても何の役にも立ってない、中間搾取するだけの官僚天下り団体を維持するため、でしょう。
これら、中間搾取を止める/減らすだけでも社会保障費の大幅な抑制は可能でしょうに。
とにかく、訴えるべきは「優遇されすぎている」大企業・銀行を相手にした「累進性法人税」のアップであり、それだけで消費税5%アップ分なんかすぐに補填されます。トヨタとキャノンと松下の3つの企業の法人税を10%上げるだけで1兆円出てくるんだから。製造業大手と大手ゼネコンと銀行を足したらそれだけでも5兆円は固いはずです。しかもそれによってもなおこれらの企業は大幅黒字は変わりません。
とくめいさんがおっしゃるのもわかりますが、公共事業の金額をたたいているのは、あくまでも中間搾取する連中が蟻のようにたかっているからですよね。公共事業は、入札によって「最低落札額」が決められており、普通、この計算は「十分な人件費」が算定されています。しかし、実際には落札しただけで、工事は下請け・孫請け・孫孫請けが実施しますから、間に入るだけでどんどんサヤがとられて行って、工事する段階では人件費が最低賃金を割ってしまっている。この中間搾取を止めるしかないでしょう。
去年奈良で問題になった人のように、「公共事業」で甘い汁を吸っている人はポルシェに乗っているのですから。
Seisan 2007-11-06 11:16:12
■医療費削減
これ以上診療報酬を減らして、しかも医師不足対策で田舎に送り込む。これって、収入の道を絶って、にっちもさっちもいかなくなった開業医をつぶして借金まみれにしておいて、その借金の形として田舎で安月給で働かせるという意外と一貫した方針があるんじゃなかろうか…
当初、勤務医を締め付けて、開業に逃散させて、借金を作らせておいてから、開業医を潰して再度勤務医をさせれば、借金がある以上、言うがままに働かさせることができますからね。
「都市部で働く」よりも「地方で働く」方が収入は増えるようにしておけば、文句も言わずにへき地医療は改善しますし、その給与負担を自治体に押しつければ、医療費負担も増えずに済みますし。
うーん、かなりの策士が厚労省にいるか?
Seisan 2007-11-06 11:31:08
■世界の工場
日本で作って世界で売る
そう思っている方々の代表ですから、諮問会議は
工場の安い賃金の使い捨て労働者なんて、彼らにとっては産業用ロボットと変わりませんから
社会保障なんてねぇ...
消費税をアップして、
医療機関も秒殺して、外資を医療にも導入
その後で、医療での消費税を転嫁可能なんて法改正をするつもりでしょう
官庁も、企業も、米国も三方丸く治まります
こんた 2007-11-06 12:35:52
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