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体育の日がハッピィー・マンデーのため、3連休である。今日までは概ね秋らしい良い天候のようであるが、今夜あたりから崩れるようである。体育の日は、いうまでもなく1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックの開会式の日である。統計で調べて10月10日がいちばん天候が良いということで決められたという。事実、東京オリンピックの開会式は素晴らしい秋晴れの下おこなわれた。今年の10月10日は、はたしてどうであろうか。
今日は久しぶりに日曜定番の政治番組をかなり丁寧にみた。もちろんテロ特措法で行っていたインド洋における給油活動をどう評価するか、今後これを継続するかどうかが大きなテーマであった。この重大な問題が国会でこれから議論される訳であるが、それにしては賛成・反対の意見のバランスがまったくとれていなかった。少なくとも参議院選挙の結果を踏まえれば、政府・自民党を出演させることは、政党間討論のバランスとは別枠であるとはもういえないであろう。
私が観た限りであるが、ほとんどの論者がアフガン戦争そのものは正しいとしている。さすがにイラク戦争が正しいという論者はいなかった。しかし、本当にそうだろうか。そもそもアフガン戦争は、いわれるほどの正義の戦争なのであろうか。
世界的には何といってもニューヨークのワールド・トレード・センター突入に象徴される米同時多発テロであろう。私は、新しい世紀がテロの世紀になるとは必ずしも思っていない。それよりも注目すべきことは、アメリカの力が支配する世紀だということである。事件発生からそう日数をおかずにブッシュ大統領は「戦争だ!」といった。私はいわゆる戦争を知らない世代である。どういうふうにして戦争は始るかということに深い関心を持っていた。しかし、こんなに簡単に戦争が始るとは思ってもいなかった。
そして実際に戦争は始まりアフガニスタンを実効支配していたタリバン政権は打倒された。
以上は、『財界展望』に連載していた“白川勝彦の「日本を斬る」”で、私が2002年2月号で書いたことである。テロとの戦争ということで、ブッシュ大統領はアフガニスタンを侵略した。タリバン政権は倒れた。しかし、ビン・ラディンはいまだ捕まっていないし、所在や身柄さえいまだ確認されていない。イラクの大量破壊兵器と同じである。アフガニスタンの混乱は当然のことである。いかなる美辞麗句を冠しようとも、よき秩序を他国に輸出することなどできないのである。
そもそも“テロとの戦争”などありうるのか。テロとは、地下組織化した隠れた個人や集団が行うものである。テロ組織との戦いに軍隊ははたして有効なのであろうか。そもそもなぜテロが起きるのか。イスラム諸国のテロの原因は、やはりパレスチナ問題を抜きには語れないであろう。この問題は複雑すぎて、専門家に委ねなければならない。テロ特措法の延長問題としてのインド洋における給油活動は、三白眼の防衛大臣が物知りげにいうほど簡単ではない。私たちは、世界におけるわが国の果たすべき役割をあらゆる観点から考えなければならない。
それでは、また明日。
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