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福田首相、あなたは何をぶっ壊すのですか?
10月5日11時16分配信 ツカサネット新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071005-00000014-tsuka-pol
その評価が妥当だったか否かは別として、僕が「からっぽ」と評した安倍政権が崩壊し、福田新政権が誕生した。10月1日には、郵政民営化がスタート。巨大企業である日本郵政グループの今後に注目が集まっている。
そんな折、ネットをあれこれと眺めていたら、偶然、日本新党のホームページに行き着いた。そこに掲載されているのは、以前にも見たことがある日本の「借金時計」である。
日本の国と地方を合わせた借金、1096兆円強。
借金は今も増え続けていて、1時間の借金増加額、66億円5357円8328円。
そんな紹介があり、時計は今もリアルタイムで、国の借金を刻んでいた。
小泉改革があり、その結果として郵政の民営化が実現した。だが、本来、今の日本の改革とは、この借金を減らすことではなかったか。この借金時計は、消費税を上げればその動きを止め、逆へと動き出すのだろうか。
僕は、自民党政権は、支持率が10%を切った森政権で終わるのではないかと思っていた。その自民党を自ら「ぶっ壊す」と逆転の発想で登場したのが、小泉政権である。「自民党をぶっ壊す」とは何を意味するのか。それは、1つの政党を解党するという意味ではない。これまでの日本の政治を牛耳ってきた、政官の既得権益をぶっ壊し、不合理なシステムを除去すること。そのために、自民党自らが、政官の癒着を断ち切り、「官から民へ」に象徴される「痛みの伴う改革」を実行していくこと。それが小泉改革だと、僕は信じた。そうした国民の政治への期待があったからこそ、郵政民営化が争点となった衆院選で、与党は衆院の3分の2を超える議席を与えられたのではないか。
ところが、与党が衆院の3分の2の議席を得ても、小泉政権が行ったのは「痛みの改革」だけで、日本の借金体質は何1つ変わっていない。進行したのは、格差社会だけである。小泉改革を受け継いだはずの安倍政権は、政官の既得権益をぶっ壊すこともなく、自民党をぶっ壊すこともなく、参院選での敗北後、自らが「ぶっ壊れた」。
僕は、かつて、小泉政権の衆院選での大勝を「独裁政治」と批判したことがある。本来、衆院の3分の2の議席を持てば、どんな法律でも通過させることが可能だからだ。ただ、この批判には、1つの期待も込められていた。何でもできる「強い政治」だからこそ、政官の既得権益をぶっ壊すことができるのではないか。今度こそ「痛みの伴う改革」を完成させることができるのではないか。ところが、結果は皆さんの知るところだ。
逆に言えば、衆院の3分の2を得たにもかかわらず、何もできなかった与党に一体、何ができるのだろう。さらに、参院選の結果で「ねじれ国会」という状況になったが、「ねじれ」で何ができるのだろう。少なくとも福田首相の所信表明演説を見る限り、そこにあったのは民主党への「すり寄り」である。民主党・小沢党首の政策理念「自立と共生」までを引用した福田首相の所信表明は、まるで、自民、民主の大連立までをも視野に入れたようにも見えなくもない。
ここで、僕らは考えなければいけない。僕らが、政治に求めているのは、政官癒着への切り込みであって、政治家の地位の安定ではない。これからの自民党が民主党へのすり寄り、大連立に向かうとすれば、それは国民のための行動ではない。単なる地位の保全である。2大政党制とマスコミがもてはやしても、民主党がバラまき政策ばかりで政権を狙うなら、それも日本の状況を悪くこそすれ、改善させることはないだろう。政治とカネの問題も、言わば議員の地位、生活がかかっているからこそ現象であり、その根本を改めない限り、なくなることはない。
福田政権が今、不十分な小泉政権の改革を引き継ぎ、政官の既得権益をぶっ壊すことがなければ、大連立になろうと、2大政党の政権交代の時代になろうと、ぶっ壊れるのは、国民の政治への期待である。衆院3分の2でもできないこと、ねじれ国会でもできないことが、今後の政治状況でできるのだろうか。
今こそ、僕は福田首相に問いたい。一体、あなたは何をぶっ壊すのか。あなたが政官の既得権益をぶっ壊せば、民主党などにすり寄らなくても、国民は自民党を支持するだろう。あなたが地位保全のため、なりふり構わず「和」を目指すなら、国民不在の政治が加速するだけで、国民の政治への期待がぶっ壊れることになる。
いずれにしろ、何かをぶっ壊さなければ、日本は破滅に向かっているのだとすれば、福田首相、あなたは何をぶっ壊すのですか? それを問いたい。
(記者:iko)
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