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2007.9.30(その1)
森田実の言わねばならぬ[605]
平和・自立・調和の日本をつくるために【407】
【新・自民党の終焉――民主党が政権をとる日〈6〉】
〈政治評論家 森田実の目〉(週刊朝日2007.10.5号)「だまされるな! しょせんは自民党のカラ騒ぎ」
「人間性のなかには、何と多くの種類があることか!」(パスカル『パンセ』1670)
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週刊朝日(10月5日号)における私の発言要旨は次のとおり。
《今回の総裁選で自民党の劣化がよりはっきりしました。昔の自民党には一人ひとりの議員に個性があり、そうした人たちが集団をつくっていました。しかし今は、ほとんどの人が個性を失いました。
定見をもたず時流に従っているだけ。新約聖書にある「風にそよぐ葦」という状態です。麻生(太郎幹事長)さんが有利だとなったら麻生さんに、福田(康夫元官房長官)さんが有利だとなったら福田さんに乗ってしまう。(中略)勝ち馬に乗れば何でもいいという定見のなさ、信念のなさが露骨に出ました。》
《今の自民党には、政治指導者に必要な基本条件が欠落した人物しかいなくなりました。以前にも言いましたが、信念・理念・哲学に加えて、マックス・ウェーバーは情熱・社会的責任感・洞察力を政治家の条件としています。最高指導者には忍耐力も必要です。しかし今の自民党議員は、全くの思考停止状態で、ウェーバーの要件など誰にも当てはまりません。これは小泉郵政解散の際に屈服した結果、ポチ集団になってしまったことに原因があります。》
《麻生さんは首相にはなれなかった。その大きな理由は小泉さんの頃とは違い、アメリカのブッシュがだめになったからです。イラク戦争が泥沼に陥る前のブッシュ政権は、ローマ帝国以来の権勢を誇っていました。その力をもってすれば、小泉さんを日本の英雄にすることぐらい簡単だったのです。しかし、ブッシュの力は国内外で落ち込み、もはや日本に干渉する余裕はない。麻生さんは、小泉さんの亜流です。ブッシュ大統領を頼りにしても、先方にもう力はないのです。》
《「高慢には必ず墜落がある」というシェークスピアの有名な言葉ですが、麻生さんが、総裁選を短期決戦方式にすると言った時点で、高慢さがあらわになり、墜落しました。自分の人気があるうちに短期で党内を固めようと思ったのかもしれないが、それが失敗でした。》
《(自民党に)メディア(を)ジャックされても民主党が8ポイントしか離されていないというのは、民主党が成長し、二大政党制が根付いてきた証拠です。自民党が永遠の政権党であるという構図は崩れました。》《国民は自分たちの信念、利益観念で投票行動を決めるようになりました。国民主権がようやく定着し始めたという感じです。次の総選挙は、国民は自分の頭で考えて主体的に投票するでしょう。特定政党の支持層は減り、意識の高い無党派層が増えます。このことが日本を強くすると思います。》
《自民党はもはや、崩壊過程にあります。巨大だから破滅に時間がかかっているにすぎません。次回の総選挙は、国民が自民党、民主党のどちらに政権を与えるかを決める選挙です。小沢(一郎民主党代表)さんは戦略政治家ですし、選挙のプロです。総選挙をやれば、民主党が有利です。自民党は負けて滅びへの道を突き進むと思います。福田自民党としては選挙をぎりぎりまで延ばして状況変化を待つしかないでしょう。》
自民党は「終焉」に向かって進み始めたと思う。福田政権の支持率はたしかに高い。しかし、これは自民党総裁選の間、マスメディアが自民党を支援する報道を行った結果である。国会論戦が始まり、民主党が国会での福田内閣への追及を始めたら、支持率は下落すること不可避であろう。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03723.HTML
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