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[民主主義の危機]マスク(仮面/Mask)を変えただけの“いかさま政権を信用する”お人好しのノンポリ日本国民
[副題][Souvenir Ser.]2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/エトセトラ1
<注>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070925
[f:id:toxandoria:20070927153717j:image]http://www.yamano-music.co.jp/docs/soft/classic/classic01.jspより(この画像と当記事の内容は無関係です)
今朝の各新聞の一面は「福田内閣の高支持率!」の大きな文字が躍っています。“福田内閣、支持53%(朝日新聞)”、“福田内閣、支持率59%(日本経済新聞)”・・・・、という具合です。併せて、テロ特措法延長の不支持と支持が逆転し(支持が不支持を上まわり)、自民党の支持が民主党を上まわるまで回復したと報じています。しかし、一体、何がどう変わったというのでしょうか?
ただ選挙の顔になりそうだという理由だけで、あのヘタレ安倍内閣を担ぎ上げて日本国民を体よく騙してきた政権与党の責任はどこへ消え去ったというのでしょうか? しかも、「政治とカネの問題」で大きな疑惑が晴れない複数の閣僚をそのまま再任または横滑りさせています。これでは、まさに新機軸の「目眩まし用ネタ=オトボケ顔の福田首相」で再び国民の目を欺こうとする<悪徳詐欺師の魂胆>が丸見えです。にもかかわらず、一斉に各メディアが新しい首相が何をするか発表する(所信表明演説の)前に、このような「ご祝儀データ」を発表すること自体に不自然さを感じます。
各メディアは「ネジレ国会の異常さ」を修正するため、気の毒な辞め方をした「ヘタレ安倍総理大臣」の後始末を率先実行した(=福田内閣へスムースに政治課題を引き継がせるための禊(ミソギ)を早々と手伝った)ということなのかも知れませんが、それはとんだお門違いです。なぜならば“国会がネジレた”のは国民の意志であったはずだからです。それがメディア(政権与党の広報機関化して生きてきた)にとり不都合なので、そのネジレの修正に手を貸したとすれば、これは民主主義の根本にもとるメディアの暴走です。それは、主に、国民の中のノンポリB層を狙い撃ちにした、あこぎな「情報(世論)操作」です。
そして、この政権与党のエイジェント(広報機関)と化したメディアによる「福田内閣を支援するための新たなノンポリB層戦略」は図星であったようです。例えば、朝日新聞の分析結果によると「安倍内閣の時(2007年8月の改造直後)に18%であった無党派層の内閣支持率が今回の福田内閣では約40%へ急拡大した」ことが、それを傍証しています。
そして、このようなレベルの問題よりも、より深刻なのは“ボケ風に見えながら堅実で重厚”(実態は総高齢化で頑迷固陋化 or アナクロ痴呆化している危ない内閣?)と評価される福田内閣では、タカ派のベクトルが、ますます高まっていることです。しかも、ノンポリB層を始め日本国民自身が殆ど無自覚のままで・・・・。そして、日本政治のこのような異常さは、イラク参戦の反省の上でイギリス労働党・ブラウン政権の支持率が高まっていることなどの世界の現実と対比すると良く見えるはずです。(参照/下記、注記★1、注記★2)
<注記/★1> 『英労働党大会、高支持率背景に早期解散熱望』、http: //www.sankei.co.jp/kokusai/europe/070924/erp070924000.htm
ブ ラウン首相は、就任後に“米英の特別な関係”を強調する一方でブッシュ米大統領と距離を置きイラク南部バスラ中心部からの英軍撤退などでブレア政権からの 「変化」を印象づけるのに成功している。ブッシュと行ったイラク戦争は誤りであり、もはや今は「テロとの戦い」一本槍の時代ではないという認識が英国民一 般には広がっている。
<注記/★2> また、2007年9月14日付の毎日新聞は「2003年3月のイラク戦 争開戦以降から、これまでの間に40カ国以上がイラク復興支援などの名目で軍部隊を派遣したが、今では治安悪化や国内世論の反発などから既に少 なくとも15カ国が部隊を引き揚げたため、櫛の歯が欠けたように多国籍軍の構成がやせ細っている」と報じている。
顧みれば、「小泉劇場の “狂気+いかさま”」と「安倍の国の“美しい右寄り幻想”」に対する異常に高過ぎた支持率の経緯を想起するだけでも、日本における<極右勢力の増殖 → 与党政治・右傾化>のマグマの燃焼力の強さが分かります。そして、この政権与党の広報機関化に馴染んでしまった主要メディアこそが、日本のファシズム化への条件(=B層拡張&国民総ノンポリ化戦略、テレビ番組等内容の愚劣化促進)を準備し、率先して推進しています。
いずれにせよ、日本の重武装化・核装備化を狙う極右勢力(及び防衛省を取り巻く軍需産業ビジネス勢力)も、今は固唾を呑んでこの辺りの動向を注視しているはずです。
・・・・・・・・・
以下は、参考まで[2006-08-23付toxandoriaの日記/2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/プロローグ、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060823]の一部を[[Souvenir Ser.]2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/エトセトラ1]として再録するものです。
■[Souvenir Ser.]2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/エトセトラ1
ブラッセル、欧州委員会のビル(撮影、2006年7月)
f:id:toxandoria:20060823015027j:imagef:id:toxandoria:20060823013811j:image
一枚目(正面)、二枚目(左横)の画像はブラッセルにある欧州委員会のビル。この周辺は「EU District」と呼ばれており、この他に欧州議会などEU関連の建物や新鉄道駅などが集中的に建設中(この地区に隣接するホテル・ルネッサンスに宿泊した)。
聖バーフ大聖堂(Sint Baafskathedraal/撮影、2006年7月)
f:id:toxandoria:20060828205650j:image
カール五世(1500〜1558)が洗礼を受けたというゲント最古の教会、聖バーフ大聖堂(Sint Baafskathedraal)の起源は13世紀まで遡り(ベルギー人の一派ワロン人の寺院として建立の記録が残る/参照、下記・参考URL)、現在の建築はゴシックの内陣とロマネスクの塔が合体したものとなっています。因みに、ゲントは『青い鳥』の作者メーテルリンクの故郷であり、16世紀初めには神聖ローマ皇帝カール5世が、この地で生誕し洗礼を受けています。彼の庇護の下に黄金時代を迎えたこの町は、ブリュージュと並ぶ北方ルネサンス発祥の地です。
また、この教会の聖堂内には15世紀フランドル絵画の最高傑作」と絶賛される、ファン・アイク兄弟(Hubert van Eyck/ca1370-1426、Jan van Eyck/ca1390-1441)の祭壇画『神秘の子羊』(http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/e/eyck_van/jan/09ghent/index.html)があります。
(参考)1254. Listed goods in the Walloon region: the gotich choir, the Romanic tower, the presbytery (2nd half of the 18th century), the terrace gardens and the surroundings.
(http://www.opt.be/informations/wallonia_attraction/EN/A/V/43683.html)
この画像の左端にある電線はトラム用のもの。オランダ・ベルギーの各都市では安全で公害の懸念も少ないトラムが重要な市民の足となっています。
古都ブリュージュの早朝の風景(撮影、2006年7月)
f:id:toxandoria:20060823015831j:image
この画像は街全体が美術館のように美しい古都ブリュージュの早朝の佇まい。
(フランドル旅行の印象・雑感)
●アムステルダム、デルフト、アントワープ、ブリュージュ、ゲント、ブラッセルなどの諸都市の美しさと、その自然環境保全の見事さ、或いはその都市の空気が清澄であること(オランダの光? 、 フランドルの光?)は一種の“カルチャー・ショックでした。これはオランダ・ベルギー両国民が“実に賢く歴史(ブルゴーニュ支配の時代、ハプスブルグ支配の時代、スペイン・フランス等列強支配〜独立・近代化の時代、そして深刻な宗教戦争の歴史など)に学びつつ、現実的には堅実に、かつ寛容に生きている市民生活の姿を目撃したからかも知れません。
●デン・ハーグ(オランダの行政首都)で、日本で言えば霞ヶ関と皇居が合体したような地区(国王宮殿と隣接する中央官庁街)を見て驚いたのは、三色のオランダ国旗とともに青いEU(欧州連合)の旗が翻るその地区一帯が、実に開放的で自由な気分に満ちみちていたことです。誰でも立ち入りが許され、そこには厳めしい官憲の制服・軍服も官僚臭も一切ありません。そこからそれほど遠くない路上の屋台でオランダ名物の“ニシンの酢漬け”の立ち食いを経験しました。
●この官庁街の一角にあるのがマウリッツハイス美術館です。そこではオランダが誇る偉大な画家フェルメールの二つの傑作、『真珠の耳飾の少女』(http://www.mystudios.com/vermeer/21/vermeer-girl-pearl-earring.html)と『デルフトの眺望』(http://www.mystudios.com/vermeer/13/vermeer-view-of-delft.html)などの珠玉の芸術作品が、内外の別を問わず、また誰かれの分け隔てもなく、そこを訪れる人々を気持ちよくオープンに迎え入れてくれます。このように上質な国家的ホスピタリティを内外の人々へ平等に提供する演出こそが、今の我が日本に決定的に欠けているものだと思われます。
(ベルギー、オランダの概観)
●ベネルクス三国というと一緒くたに考えがちですが、特にオランダとベルギーは個性がまったく違います。
●オランダは現在のアメリカのルーツ(自由主義思想の発祥地という意味で)のような国ですが、大航海時代の約250年に及ぶ日蘭交流史の事実があり、日本は近代化の過程で計り知れぬほどの恩恵をオランダから受けています。ライデン大学には文献学(日本語の資料で日本文化を研究する立場)を伝統とする「日本学センター」があります。そして、オランダを代表する芸術家といえば、何といってもレンブラントとフェルメールを忘れる訳には行きません。
●ベルギーはオランダと対照的にカトリック文化の伝統が根付いていますが、欧州諸国の中で最も遅れて産業革命と植民地主義の時代を経験した国(1960年にベルギー領コンゴがコンゴ民主共和国として独立)です。そして、ベルギーを代表する芸術家といえばルーベンスを忘れる訳には行きません。
●ベルギーの歴史・文化的な価値は、オランダ市民社会の誕生〜最盛期(16〜17世紀)に先行する14〜15世紀頃にあります。いわゆるベルギー・フランドル地方には、当時繁栄したブリュージュ、ゲントなどの古都が中世そのままの姿で残されていることが最大の魅力です。なお、ごく大雑把にいうと、ベルギーの北部(フランドル地方)はオランダ文化圏、南部(ワロン地方)はフランス文化圏です。
●これら二つの国の特徴を一言で言えば、アメリカ型のグローバリズムの波に洗われながらも、ひたすら溺れるままにならず、貴重な歴史経験から得た知恵を生かして国の経営が行われていることです。無論、地政学的な利点もあるでしょうが・・・。
●混迷の度合いを深めるばかりに見える我が国も、例えば徹底した労働政策(ワークシェアリング等)などに関して、これら両国の資本主義の姿から日本の未来のあり方を考えるヒントを得ることができるのではないか、と思っています。人口減少傾向への対応方法やアジア諸国との関係のあり方なども含めて・・・。
●今ではヨーロッパの小国(人口規模、オランダ:約1,500万 ベルギー:約1,000万、国土面積、オランダ:九州の約1.5倍、ベルギー:ほぼ四国程度)に過ぎない両国民の意識の底には、ヨーロッパ市民(EU市民/ベルギーの首都ブルッセルはEUの中心地で“EU District”を建設中)としての意識が定着する一方で、彼らはそれぞれの特異な歴史経験についても強い愛着を持ち、それを大切にしているように見えます。そして、恐らく、後者の深層にあるのは“日本の右派が好む神憑りの愛国心”のような“カルト的感情”ではなく、生まれ故郷へのノスタルジーのような“強い愛郷心”のようなものではないかと思っています。
◆ところで、日本でもベルギービールが飲める所はありますが・・・やはり、本場で飲むベルギービールは美味でした。
(参考資料)日本で飲めるベルギービール関連の情報
ベルギービールの歴史:http://www.geocities.jp/beerforum/bhistory.htm
札幌でベルギービールが飲めるお店、Paul’S Cafe:http://www.mnc.to/~pauls/
仙台でベルギービールが飲めるお店、ダボス:http://www.dabos.biz/
東京でベルギービールが飲めるお店、BLUSSELS:http://www.brussels.co.jp/
金沢でベルギービールが飲めるお店、ル・マルカッサン:http://www.k2.dion.ne.jp/~marcasin/
京都でベルギービールが飲めるお店、Le Monument bleu:http://web.mac.com/monumentbleu/iWeb/Le%20Monument%20bleu/Welcome.html
名古屋でベルギービールが飲めるお店、スピリッツ・ビアバー:http://www.spirits1888.com/
大阪でベルギービールが飲めるお店、バレル:http://www.belgianbeercafe.jp/
神戸ベルギービールが飲めるお店、La Bruxelloise:http://r.gnavi.co.jp/k863200/
・・・この他については下記を参照。
ベルギービールが飲める店:http://page.freett.com/bugyonawa/jcafe2.htm
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