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http://www.news.janjan.jp/election/0709/0709220798/1.php
2007/09/23
本日、午後2時から党本部で行われた「党大会に代わる両院議員総会」において、第22代の自由民主党総裁に選出された福田康夫元官房長官(71)が、新総裁記者会見を行った。会見は午後6時から、自由民主党本部の901号室で行われた。
記者会見に臨む福田康夫新総裁(自民党本部にて、編集部撮影)
自民党本部から田中龍作記者がレポートする。
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「本日私は22代目の総裁に就任しました。厳しい時局での総裁就任であります。気を引き締めて、これから自由民主党の再生、そして国民の信頼をかちえながら強力な政策を実行する政党になりたいと考えている」。新総裁は手短に挨拶した。
◇
記者:得票数をどう評価するか?政権運営の方向について?
福田:当初は派閥の数合わせといったが、結果を見ればそうでなかったということが証明された。私は当初からそうではないと申し上げてきた。いまの政治、国民の意識を考えたら、昔のような派閥一致団結ということにはならない。それから、選挙というのはやってみなきゃわからない、その傾向は昨今だんだん強くなっている。もろもろの情勢をみて当初の予定とおりには行かないと思っていた。
自民党は先般の参院選挙で大敗を喫した。原因は何かと考えた場合、国民の信頼をかちえていないことが明確になったからですが、いろいろある、いってもしょうがない。年金の問題では、本当に大きな迷惑を(国民に)かけた。政治というか、政府も信頼できないという思いを国民に与えた。もちろん担当官庁も責任はあるが、監督する立場にある政治家の責任は大きい。この責任を痛感して自民党は生まれ変わらなければならない。
着実に一つ一つ積み上げていくしかない。誠実に国民の政治に対する期待に応えるよう、多少時間かかるかもしれないが、なるべく早く回復できるよう努力していかなければならない。
◇
記者:閣僚・役員人事、麻生さんの処遇?
福田:まだ人事について深く考えていないが、自民党が非常に困難な状況にあることを考えれば、全員に協力してもらう。そのことを考え人事配置をする。
◇
記者:海上自衛隊のインド洋新法提出の取り組み、民主党への働きかけ?
福田:一般論として、政府・与党が、しかるべきメッセージを国際社会に発信していくことが大事。困難な問題が日本にはたくさんある、例えば年金、社会保障全般、重要な課題がある。重要な問題が山積するこの時期に民主党との話し合いは欠くことはできない。
◇
記者:民主党との党首討論?
福田:私どもとしては協議を希望しているので理解していただきたい。民主党も国民のための政治をする。国家の利益を考え政策立案をしている。基本的に考え方は同じ、どういう案がいいのか模索し、まとめていく努力をすべきではないかと思っている。
◇
記者:公明党は自民に対し不満を強めているようだが、今後どう修復していくのか?
福田:公明党と政策問題について協議をする。「政治とカネ」の問題も協議し双方不満のないようにする。
◇
記者:消費税は、これまで中味について具体的でなかったが、総選挙後明らかにするのか?
福田:今年6月の基本方針では参院選後議論をしようということになっている。まずは議論したい。消費税を上げなくて済むようなことになればいいが、国民生活に必要なものが削られるということになったら、果たしていいのか?これも民主党と協議するテーマだと思う。
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記者:道路特定財源について?
福田:ガソリン税だから、ガソリンを使う人への還元(道路建設に回す)という考え方ができていた、この考え方を変えるかどうか。関係ない分野まで支出を広めてもいいのか議論する。環境分野については、これを使ってもいいんじゃないかという理屈も成り立つ。
◇
記者:テロ特新法、今国会での成立をめざすか?予算は?
福田:会期延長は審議上かなうどうか。インド洋上での活動、外国からみると「もうやめちゃったのか?」と思われる可能性がある。国際社会はどう見るか。日本の姿勢として好ましくないんじゃないかなと思う。そこで新法となったわけだが、新法は国際社会に対して継続の意志を証明する意味がある。そういうメッセージを出していないと日本は誤解を受ける可能性がある。活動を休止していてもまたするんだ、ということであれば理解されやすい。
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記者:年金記録5000万件の照合問題。来年3月までに終えられなかったら政治責任を取るか?
福田:担当大臣から聞いて判断するが、一旦その方針を決めたからには努力すべき。
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記者:総裁選の地方票。麻生さんに3000票得票が遅れているが?
福田:自民党はバランス感覚がある。皆さんにはどうしてああいう予想するのか?いきなり飛び出して皆支持をもらったことに感謝している。年を取っているせいか、安定感というか変なことはしないんじゃないかとの安心感があるのだろう。(場内笑)
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記者:基礎年金。経団連が税方式にするといっている、見解は?民主党とは?
福田:国民生活の問題、憲法など、できるだけ多くの賛同を得て政策を立案するのがいいんじゃないかとい思う。どちらが安心できるか、提案は提案として検討すべき。
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記者:党内からは「大連立」の考えもあるが?
福田:政治が対立して国民生活に迷惑をかけることはあってはいけない。民主党と協議をしたいというのはそういう意味合いだ。それ以外の意味はない。
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記者:人事。国会中なので大きく動かすことができるか?派閥の推薦を取り入れるか?麻生さんの処遇はどうするか?
福田:小幅かどうか?それはこれから考えること、派閥の意向を聞くかどうか、最近そういうことはしていない。昔は派閥、今は政策グループといってほしい。全員参加です。私を含めて、役職につくかどうかということは間違いで、もう後ろがないんだ、と気持ちをそろえてやっていくことが大事。
◇
記者:親子2代、同じ71歳で総裁になったことについて?
福田:アメリカではあるそうだが、日本では親子というのは初めてだそうだ。自分自身はそういうことになりたくないと思い、昨年は総裁選に出なかった。自民党の窮状の中で自分がやれることがあるか自問自答し、その結果、こういうことになった。
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新総裁の挨拶は実に手短で現実問題を踏まえたものだった。理念ばかりが先走りし、現実感を著しく欠いた安倍前総裁とは好対照だった。
テロ特措法、年金など解散・総選挙に結びつきかねない問題については「民主党さんと話をしながら……」と述べた。民主党の小沢代表に届けとばかりに「民主党さん、民主党さん」と繰り返した。参院第1党の民主党とは対話・協調路線で行くとのメッセージだろう。
(田中龍作)
(編集部)
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