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公開討論会 守備固めの福田 攻撃不発の麻生【産経】
http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070921/skk070921012.htm
サッカーなどでホーム・アンド・アウエー(地元と敵地)の2試合での勝敗を競う場合、地元での第1戦に勝ったチームが敵地での第2戦でガチガチに守備を固めることがある。ドロー(引き分け)に持ち込めば勝ちだからだ。自民党総裁選候補の福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長による21日の日本記者クラブ主催の公開討論会もそうだった。総裁選で優位に立つ福田氏は、討論会では得点を挙げることではなく、失点しないことに注意を払った。だが、それで本当に良いのか。
(五嶋清)
福田氏の守りの姿勢は随所にみられた。麻生氏は、そんな福田氏を攻めあぐねた。
これまで、北朝鮮による拉致事件への対応について、麻生氏が「圧力」を重視しているのに対して、福田氏は「対話」重視とみられてきた。
しかし、この日の福田氏は「北朝鮮との交渉の過程で対話一本槍(やり)ということはない。対話と圧力は外交交渉には常にある」と述べた。対話と圧力の両方が必要だというのは、言うまでもない話で、問題は、どちらに重点を置き、どのように使い分けるかという点にあるのだが、福田氏は「両方をうまく活用しながら交渉する」と、サラリとかわした。これに対して、麻生氏は福田氏が官房長官時代に拉致問題に冷淡だったと思われるエピソードを持ち出して、福田氏を追及したが不発に終わった。
テロ対策特別措置法への対応でも、福田、麻生両氏の主張はほとんど変わらなかった。さらに、福田氏は「自民党の国会議員同士が議論するのだから、大体同じような結論になる。(麻生氏とも)大体近い」と、「近さ」を強調した。
福田氏が積極的に進めてきたといわれる国立追悼施設の設置については、「(強い反対論がある)状況の中では、(設置構想を推進)したくない」と消極的な姿勢をみせた。皇室典範改正についても、「国論が分かれてしまうようなことになってはいけない」とあいまいな態度をとり、麻生氏との論争を避けた。
一方、麻生氏は平成23年のプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化問題や年金問題で具体的な数値を挙げた主張を展開、福田氏よりも具体論に踏み込んだ。これに対して、福田氏は社会保障の財源など、答えにくい問題になると、「総合的に考える」などとあいまいに答えて煙(けむ)に巻き、具体論を語ることはほとんどなかった。
福田氏のつかみどころのない物言いは、国会での野党との対決でも発揮されるだろう。福田氏が首相になれば、安倍晋三首相よりも民主党に攻略されにくいかもしれない。しかし、討論会では、この国をどうするのかという具体的な言葉を聞きたかった。守り重視の政権運営では、日本が抱える難題の解決の方はどうなってしまうのだろうという心配が残った。
(2007/09/21 23:34)
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