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2007.9.18(その1)
森田実の言わねばならぬ[567]
平和・自立・調和の日本をつくるために【381】
【自民党総裁選分析〈1〉】
政治権力に利用されるテレビ――喜び勇んで政治権力の手先の役割を果たすテレビのキャスターとコメンテーター
郵政民営化の世論誘導で味をしめた政治権力者と権力者の手先のテレビ会社幹部がまた動き出した
自衛隊のアフガン給油活動延長問題でテレビがまた世論誘導を始めた
「テレビは人間にとって危険である。悪ははなされた。…もはやだれもこの地獄の機械の進行を妨げることはできない。明日になれば人々は…もはや考えることもなくなるだろう。そしてもっとも悲しい人生を送って死ぬのだ」(ルイ=フェルディナン・セリーヌ、『世界毒舌大辞典』より)
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9月16日(日)午前、フジテレビ、NHK、テレビ朝日の政治報道番組が終わった直後に電話が鳴った。同世代の友人からの電話だった。彼はこう言った。
《また、テレビが世論誘導を始めた。テレビは完全に政府・自民党の側に立っているね。なにがなんでもテロ特措法を延長させようと、露骨な世論誘導を始めた。ところで、君は岩見という政治評論家を知っているだろう。ぼくは中立的な言論人と思っていたが、彼の発言を聞いて驚いた。民主党幹部に向かって、「インド洋における自衛隊の活動の情報がないのにどうして反対するのか。何も知らないのの反対するのか」と詰め寄っていた。
岩見のように一見中立的な政治評論家まで、テロ特措法を通過させようと動き出している。竹村健一や田原総一朗はもともと権力の手先ジャーナリストだが、テレビに出演するコメンテーター全員がテロ特措法延長を支持しているのには驚いた。2年前の小泉郵政民営化解散の時と同じだ。
テレビは危険だねえ。テレビが朝から晩まで政府・自民党の手先になって「延長しないと大変だ。日本は国際社会で孤立する」と叫びつづけたら、世論は影響を受けるだろう。
世論調査ではいまのところ「延長反対」のほうが多数だが、これが逆転したら、政府・自民党とテレビは鬼の首でも取ったように、民主党叩きを始めるだろうね。そうしたら、また前原誠司副代表らの政府・自民党の手先が動き出すかもしれない。
テレビは政治権力の手先になって世論をアフガン戦争継続の方向へ誘導しようとしている。テレビは本当に危険だ》
この電話が終わるとまた電話が鳴った。若い友人からの電話である。彼はこう言った。
《安倍退陣、福田登場の日本の政局の動きには、米国政界、広告界、経済界の関与があるという情報が入りました。2年前の郵政民営化の時と似ています。テレビを中心にした大がかりな世論誘導が始まっています》
政治権力の手先になったマスコミほど危険なものはない。とくにテレビは大変に危険である。とくに問題なのは、テレビ局の幹部、キャスター、プロデューサー、ディレクター、コメンテーターがすべて傲慢になり、政治権力の手先になったときの危険度は計り知れないほど大きくなる。
すでにテレビは国民生活の中に入り込んでしまっている。テレビをなくすことは不可能である。しかし、国民の中の良識によって、ある程度まではテレビの悪影響を抑えることが可能である。それ以上に大切なことは、テレビ局幹部、キャスターらが謙虚さを身につけ、テレビの魔力を抑制する努力を内部から行うことである。テレビ局よ、謙虚さを身につけよ!
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03685.HTML
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