★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK42 > 1205.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
政治とカネ/透明だからこそ信頼されるhttp://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2007/10/20071013s01.htm
領収書の公開義務を5万円以上にとどめる現行の政治資金規正法の改正をめぐり、自民、公明両党はきのう、政治資金の支出で1円以上のすべての領収書を公開することで合意した。
1円以上の全領収書公開を求めていた公明党に自民党が譲歩した形で、何はともあれ「政治とカネ」をめぐる与党の透明化論議は一歩前進したと言える。
公開方法など与党案の詰めはこれからだが、「現行法はザル法」と、やはり1円以上の全面公開を主張していた民主党との距離も縮まったわけで、与野党間の調整が次の注目点となる。
自民党は当初、税金で賄う政党交付金の支出は1円以上の全領収書を公開するが、個人や企業・団体の政治献金の支出公開基準は先送りの方針だった。
交付金は「透明性が必要」だが、献金の1円以上公開は「政治活動に支障を来す」ので、国会に設ける第三者機関にチェックしてもらうという理屈だ。
しかし、政治資金を公開と非公開に区切れば「表のカネ」と「裏のカネ」に色分けするように受け取られかねず、公明党からも「交付金の公開だけでは不十分」との批判が出ていた。
税金を充てる政党交付金制度は13年前、政治資金の流れを透明化する期待を受けて始まったはずだが、制度に反対する共産党を除く各党の「交付金・献金二重取り」状態は続いた。
ここにきて、交付金だけ全面公開し、献金は非公開とすれば、反省と居直りを同居させるようで、国民に納得してもらえないとの判断に傾いたのだろう。
福田首相はこの問題で「皆さんが同意するなら(公開)したらいいと思う」としながら「政治活動の自由が保障されるのかちょっと心配」と発言。こうした政治資金透明化と政治活動の自由とのバランス論も自民党の消極姿勢の裏にあっただろう。
しかし、例えば、政策づくりのために公開されたくない政治活動があるとしても、政治資金の透明性を確保するためには、福田首相が心配する政治活動の自由をある程度犠牲にすることもあり得るのではないか。
なぜなら、政治資金の透明性はあらゆる政策実行の前提となる政治そのものの信頼に直結する大事な要素となるからだ。
閣僚の相次ぐ不祥事は先の参院選敗北の要因となったし、カネ絡みの不透明な事件は党の歴史から絶えることがなかった。
自民党がこうした問題でその都度大きな政治的な代償を払いながら、今、「政治の信頼を取り戻すには」と気づいたとしたら、それは遅すぎたかもしれないが、悪いことではあるまい。
今の政治が抱える最大のテーマは、国際比較でも低いと指摘される日本人の政治に対する信頼感をどう上向かせ、「政治とカネ」の透明化をどう実現するかであろう。
与党案の取りまとめは難航も予想されるし、それは「ねじれ国会」での与野党対決の渦に翻弄(ほんろう)されるかもしれない。
しかし、ここは与野党が全面公開で足並みをそろえ、政治は政党の枠を超えて信頼獲得を目指す姿勢を国民に示すべきだ。
2007年10月13日土曜日
印刷用ページ
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK42掲示板
フォローアップ: