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http://amesei.exblog.jp/d2007-10-12
2007年 10月 12日
ゴア副大統領に授与されたノーベル平和賞が見落とした9つの「不都合な真実」
アルルの男・ヒロシです。
先ほど、テレビを見ていたら、「ゴア副大統領にノーベル平和賞」というニュースが報じられていた。
環境運動が平和賞だって?私は、「たちの悪い冗談ではないか」と思っていたが、そもそもノーベル平和賞というのは幾つかの例外を除いてそういうものだと納得した。
“そういうもの”というのは、2種類あって、この賞には一つ目には「エスタブリッシュメントの世界経済コントロール政策提案に対する報償」であり、もう一つは、「反西欧エスタブリッシュメントの人間を権力側に取り込むための装置」としての機能である。最近の例では、前者の例として、バングラデシュでサラ金を運営していた、モハメド・ユヌス氏の考案した「マイクロクレジット」のシステム開発と実験に対する報償、後者の例として、「エイズ=人為生物兵器」説を主張していた、ケニアの女性活動家、マータイさんに対する平和賞の例がある。
マイクロクレジットについては、山形浩生氏の解説がおもしろい。要するに、この「マイクロクレジット」というシステムは、サラ金そのものであり、女性を5人一組にして返済状況を相互監視させることで、圧倒的な低率のデフォルトを実現したという話である。要するに民法上の連帯債務のような仕組みだ。詳しくはいずれ論じる。
マイクロファイナンスあれこれ:来世を借金のかたに取る
http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20061018/p1
そもそも、ベトナム戦争を推進したキッシンジャー国務長官がこの平和賞を受賞(1973年)したことから考えて、このノーベル平和賞というのがきわめて政治的な賞であることはすぐに分かるだろう。
ゴアのノーベル平和賞受賞がハッキリさせたことは、エスタブリッシュメント側のブッシュ的ネオコン政策の抛棄と、温暖化のビジネス化を通しての地球システムの統合という路線である。
なにより、ノーベル平和賞受賞という事実が、ゴアの環境運動に対する異論が一般的なマスコミでは許されなくなったことを意味する。
ところが、この数日前、イギリスの高等法院では、ゴアのプロデュースした“ドキュメンタリー”映画である「不都合な真実」に九つの致命的な誤りがあることが法的に認められた。
この裁判は、イギリスの地方学校長が、この映画が義務教育で児童向けの教材として上映されるという動きに対して抗議の意味を込めて訴えたもの。ゴアの映画によって児童が一方的な情報を植え付けられたことにより「洗脳される」という危機感が裁判に訴えさせたのだという。
読売新聞や時事通信がこの裁判について報じているのはせめてもの幸いで、平和賞受賞後でなかったから、何とか記事になったというところだろう。
(貼り付け開始)
ゴア氏の映画「不都合な真実」、英裁判所が是正措置要求
【ロンドン=森千春】英高等法院は10日、アル・ゴア前米副大統領が地球温暖化について警告した映画「不都合な真実」について、政治的に偏向し、部分的に誤りがあるとして、学校での上映に際して是正措置をとるよう求める判決を下した。
判決言い渡しで裁判官は、グリーンランドを覆う氷が溶けて「近い将来に」水面が7メートル上昇するかもしれないというくだりは、「科学的な常識から逸脱している」と指摘。地球温暖化でアフリカ最高峰キリマンジャロの雪が後退しているという主張も科学的裏付けがないとの判断を示した。ただ、「地球温暖化が人為的な原因で起きている」という全体のメッセージについては、妥当だと認めた。
英国では、教育省が環境教育の一環として、「不都合な真実」のDVDを学校に配布。英南部ケント州に住む2児の父親が、学校での政治宣伝を禁じた教育法に反するとして、上映禁止を求めて、裁判を起こしていた。
(2007年10月12日0時9分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011i312.htm
(貼り付け終わり)
昨日も「ニュース23」で「地球破壊」として北極圏の取材を放送していたが、全体的に危機感を煽る内容の中、グリーンランドの氷河の後退は今に始まったことではないことがさりげなくVTRで明らかにされていた。確かに、漁民達が言うようにその地域が温暖化にあるのは事実なのだろう。ただ、それは地球温暖化というよりはその地域における温暖化サイクルの一局面として理解すべきである。二酸化炭素が理由で温暖化が起きるという話と、温暖化サイクルにあるという事実は別の問題であり、それぞれに科学的な研究を要すると思われる。
それで、このイギリスでの裁判を詳しく報じた、ロンドン・タイムズによると、「事実ではない」とされた9つの内容とは以下の通り。ゴアの映画では主要なポイントになっていたものばかりである。
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/law/corporate_law/article2633838.ece
1. Burton判事は、この映画の核となる主張には同意するものの、近未来に海水面が上昇するというのは極端な主張であると述べた
2.判事は、「温暖化が原因で太平洋に浮かぶ孤島が沈んでいるという主張は証拠による裏付けがない」と述べた
3.判事は、ゴアが映画の中で「メキシコ湾流は停止する、それによって西欧が氷河期を迎える」と述べているが、この内容に対して科学者は同意していない、と述べた。
4.判事は、ゴアが映画の中で使用している、「過去65万年の二酸化炭素と地球規模の気温の変化」を示したとするグラフの信憑性に疑いを投げかけた。
5.判事は、映画の中で「チャド湖の枯渇」が温暖化によるものだとしているが、判決では、他の可能性の方が高いと述べた。
6.判事は、映画の中に登場する、アフリカ最高峰のキリマンジャロの雪が後退しているのが温暖化によるものであるという主張にも疑問符を付けた。
7.判事は、アメリカで起きたハリケーン・カトリーナが温暖化の影響によるものとの主張にも疑問符を付けた。
8.判事は、北極海の熊が温暖化が原因でおぼれ死んでいるという主張は「事実ではない」と述べた。
9.判事は、珊瑚礁の損傷が温暖化によるものという主張にも疑問を投げかけた。もっと事実は複雑であると彼は述べた。
既に書いたように、地球温暖化の政治課題化というのは、人類の経済活動が原因となる地球規模の問題をでっち上げることで、エネルギー源の多様化と、排出権金融ビジネスの拡大による欧米金融機関の利益拡大、さらに「文明化」の進展の差異を利用して、「先進国が後進国を温暖化技術供与で助ける」ことで、後進国の先進国に対する従属の枠組みを固定化するという点にある。それを国際金融資本のメンバーは、第一次石油ショック以降、ずっと計画してきたのである。
アル・ゴア自身は温暖化問題をプロデュースする“ポスター・ボーイ”に過ぎず、本当の狙いは温暖化ビジネスを仕組んだ人々にある。
バートン判事は、この映画は「科学映画」ではなく「政治映画」であると判決で述べたという。私は、イギリスの高等法院のバートン判事の勇気を称えたいが、今回のゴアの平和賞受賞により、「温暖化問題」に異論を唱えることはますます難しくなってしまったといえる。
環境ビジネスがこれからも盛り上がると言うことでもあるんで、環境株に投資するのも悪くないかもね。
【過去記事】
2007年 10月 01日
二酸化炭素に殺されてたまるか!−地球温暖化問題再論
http://amesei.exblog.jp/6279656/
【過去の平和賞受賞者】
Nobel Peace Prize winners since 1975 By The Associated Press
• 2007: Former Vice President Al Gore and the U.N.'s Intergovernmental Panel on Climate Change, for efforts to educate about the effects of man-made climate change.
• 2006: Muhammad Yunus and Grameen Bank, the Bangladeshi bank he founded.
• 2005: Mohamed ElBaradei, Egypt, and the International Atomic Energy Agency.
• 2004: Wangari Maathai, Kenya.
• 2003: Shirin Ebadi, Iran.
• 2002: Jimmy Carter, United States.
• 2001: U.N. Secretary-General Kofi Annan.
• 2000: Kim Dae-jung, South Korea.
• 1999: Medecins Sans Frontieres (Doctors Without Borders).
• 1998: David Trimble and John Hume, Northern Ireland.
• 1997: Jody Williams and the International Campaign to Ban Landmines, United States.
• 1996: Carlos Filipe Ximenes Belo and Jose Ramos-Horta, East Timor.
• 1995: Joseph Rotblat, Britain, and the Pugwash Conferences on Science and World Affairs.
• 1994: Palestinian leader Yasser Arafat; Yitzhak Rabin and Shimon Peres, Israel.
• 1993: Nelson Mandela and F.W. de Klerk, South Africa.
• 1992: Rigoberta Menchu, Guatemala.
• 1991: Aung San Suu Kyi, Myanmar (also known as Burma).
• 1990: Mikhail Gorbachev, Soviet Union.
• 1989: The Dalai Lama, Tibet.
• 1988: The U.N. Peacekeeping Forces.
• 1987: Oscar Arias Sanchez, Costa Rica.
• 1986: Elie Wiesel, United States.
• 1985: International Physicians for the Prevention of Nuclear War, United States.
• 1984: Desmond Mpilo Tutu, South Africa.
• 1983: Lech Walesa, Poland.
• 1982: Alva Myrdal, Sweden; Alfonso Garcia Robles, Mexico.
• 1981: Office of the United Nations High Commissioner for Refugees, or UNHCR.
• 1980: Adolfo Perez Esquivel, Argentina.
• 1979: Mother Teresa, India.
• 1978: Anwar Sadat, Egypt; Menachem Begin, Israel.
• 1977: Amnesty International, Britain.
• 1976: Betty Williams and Mairead Corrigan, Northern Ireland.
• 1975: Andrei Sakharov, Soviet Union.
【ノーベル財団理事会】
Board of Directors
Chairman
Storch, Marcus, Dr. Med. h.c., Former President and CEO of AGA AB, Member of the Royal Swedish Academy of Sciences
Deputy Chairman
Öquist, Gunnar, Professor, Secretary General of the Royal Swedish Academy of Sciences
Members
Sohlman, Michael, Executive Director
Engdahl, Horace, Professor, Permanent Secretary of the Swedish Academy
Jörnvall, Hans, Professor, Secretary of the Nobel Assembly and of the Nobel Committee for Physiology or Medicine at Karolinska Institutet
Wallenberg, Jacob, Chairman of the Board of Investor AB
※ Bilderberg2007 attendee ※
Mjøs, Ole D., Professor Dr. Med, University of Tromsø
Deputy Members
Gräslund, Astrid, Professor in Biophysics, Secretary of the Nobel Committee for Chemistry
Sundqvist, Bo, Professor and President, Uppsala University, Member of the Royal Swedish Academy of Sciences
http://nobelprize.org/nobelfoundation/directors.html
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