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http://d.hatena.ne.jp/t-akagi/20070917/1190016439
連日更新されるエントリと議論のハイレベルさに圧倒されているyamazakuraです。とりあえず難しいことを書くスキルも時間も無いので、まずは身の回りのことから話を進めて行こうと思います。戦争の話からは離れてしまいますが、年長フリーターのこれからの身の処し方について考えてみました。
ぼくが赤木論文に興味を示したのは、自分自身が長いフリーター歴に将来の不安を感じ、そこにうまくシンクロしたからです。それが春先のこと。
ところがこの夏、就職面接に通過してしまいました。あと数ヶ月間、大ポカもせず、順調に仕事を覚えていけば正社員です。就職をひとまずのゴールだとすれば、まだテープは切れてないけど、神宮の森を抜け去って国立競技場が見えてはきている。
ここでひとつ問題が。赤木さんは、森永卓郎さんが「フリーターを採用してくれる中小企業は必ずある」ということを述べていたと日記に書いて、森永さんのその意見を批判されています。
http://www.journalism.jp/t-akagi/2007/05/post_210.html
純粋な赤木シンパを気取っていたぼくでしたが、ここでは森永さんのことばに頷いて、結果「フリーターを採用してくれる中小企業」に潜り込むことが成功してしまいました。そういう意味で、ぼくは赤木派のひとたちからすれば裏切り者でもあるわけですw
その善し悪しはひとまず置くとして、「フリーターを採用してくれる中小企業は必ずある」という話は本当なんだと思いました。いま現在非正規雇用に甘んじている人たちも、そういった企業を狙い撃ちして就職活動すれば救われる可能性が充分考えられます。殊に中小の製造業では慢性的な人手不足だとも聞いていますから、そういった中小企業の経営者や従業員の方々も助かります。日々の生活に苦しむ団塊ジュニアの現状脱却手段としては有効な手立てになりうる。
ところが、です。そういう気持ちで就職活動を始めたぼくでしたが、不採用の山を築くうち、こんな思いに囚われたのです。
「フリーターを採用してくれる中小企業」なんてどこにあるの?
実際は中小企業ばかり狙って面接に臨んでも、落とされまくるわけです。そういった経験を積み重ねるうち、森永さんが言うようなことはじつは都市伝説なんじゃないか、そんな疑心暗鬼が募ってくるんです。
でも「フリーターを採用してくれる中小企業は必ずある」ということを言っているのは森永さんだけではない。ツラさを訴える就職氷河期世代への反論としては、もっともポピュラーな類といってよいでしょう。しかも、現にぼくは面接に受かってしまった。
つまりこういうことです。じつは、「フリーターを採用してくれる中小企業」は存在しないのではなく、
その存在が、就職氷河期世代の求職者に見えてこない
もしくは、
「フリーターを採用したい」という求人元の言葉が、求職者にキチンと届いていない
ということ。
要するに、中小企業を狙って面接に臨んだところで、なぜか「フリーターを採用してくれない中小企業」ばかりに当たってしまうことがあるわけです。つまり「フリーターを採用してくれる中小企業」と「そうでない企業」を峻別することが出来ず、ピントハズレなところにばかり履歴書をバラまいてしまうわけです。
だから非正規雇用の状態から抜け出したい求職者を(赤木さん的原則論はともかく)手っ取り早く救済するには、かれらと人手が欲しい求人元とをバッタリ出会わせるようなシステムを作らなければならないと思います。たとえば「フリーターを採用してくれる中小企業」がひと目で分かる求人情報を求職者が触れやすい場所ないしメディアに用意するとか。あるいは既存の求人情報を「フリーターを採用してくれる中小企業」が分かりやすいように改善する。もしくは求職者に対し、こうやって探せば「フリーターを採用してくれる中小企業」が見つけられる、というインフォメーションをする。そういった対策が無いと、いくつも面接したのに落とされまくったフリーターは疲弊し、人を採用したいのにそれが出来ない企業の側もまた疲弊してしまいます。
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