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内部告発警官の訴えが通じた−−。愛媛県警の仙波敏郎巡査部長(58)が同県を相手取って慰謝料を求めた11日の国家賠償請求訴訟判決は、原告側の主張を全面的に認めた。松山地裁での言い渡しの瞬間、仙波巡査部長のほおに一筋の涙が流れた。裏金作りを拒否し続けて約30年。当時の県警本部長の報復的人事への関与や捜査費名目の「裏金」の真実性にまで踏み込んだ判決に、「画期的」の声が上がった。【後藤直義、土本匡孝】
閉廷後、愛媛県庁で記者会見した仙波巡査部長は「想像を超えた判決。真実を認めてくれてうれしい。(異動部署で)仕事もなく、あいさつも返ってこない中でよく耐えられたなと自分で思う。今回の判決で、時間はかかると思うが、県警はきっと変わっていくと思う」と笑顔で語った。
判決は、内部告発について「内容が真実であり、告発方法も相当な場合は、理由なく妨害されてはならない」と指摘。そのうえで、仙波巡査部長の告発について、公益性があると判断、告発の記者会見を断念させようとした県警の行為を「違法」と断じた。異動についても、「内部の造反に報復として行われたと推認される」と指摘した。
薦田伸夫・弁護団長は「請求を満額認めているだけでなく、記者会見妨害、配置転換、勤勉手当減額のすべてを違法と判断している。全面勝訴」とコメント。裏金作りについても、「真実性を認めた」と評価した。
仙波巡査部長は73年に配属された三島署で、当時の会計課長から「3000円」など金額だけ書き込まれた領収書と、3人の住所と名前が書かれたメモを渡され、偽造するよう求められた。「何のためか」と尋ね、「組織のため」と言われて拒否。その後も95年まで、勤務した各署で拒否し続け、警部補に昇任することなく30年が過ぎた。
05年1月、「問題にふたをしたら一生後悔する」と、現職警官としては全国で初めて裏金作りを記者会見で告発。1週間後に命じられた異動先では、管理職らに無視されるなど「村八分」の扱いを受けた。しかし、「頑張ってください」という若い警察官の陰での応援などを支えに闘ってきたという。
仙波巡査部長は「県警の管理職は判決文を読んで『犯罪を取り締まる』という原点に戻ってほしい。(裏金作りに協力しなかったため)ずっと巡査部長ですが、全く悔いはありません」ときっぱりと言い切った。
県警の山崎幸夫・首席監察官は「極めて厳しい判決で誠に残念。判決内容を詳細に検討したい」とのコメントを出した。
毎日新聞 2007年9月12日 0時49分 (最終更新時間 9月12日 1時07分)
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