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2007年09月09日
旧社会党の政治家たちよ、この福本の言葉を何と聞く
朝日新聞土曜版に福本邦雄という画廊会長(フジインターナショナルアート会長)の逆風満帆という連載がある。その9月8日連載Cに、興味あるくだりを見つけた。
因みに、この福本という人物は、知る人ぞ知る戦後政治の日本の黒幕の一人である。父はかつての日本共産党指導者の一人福本和夫であり、自らも共産党員であったが、除名された後一転してフジサンケイグループに入り、岸内閣の官房長官だった椎名悦三郎の秘書から政治の世界に入った人物である。最近は「表舞台 裏舞台」(講談社)という回顧録を出版して、政治通の間でのベストセラーとなっている。
その福本が冒頭の朝日新聞紙上で、「長い政界とのかかわりで最も残念に思っていることは何か」と問われ、「社会党を自滅に追い込んでしまったことだ」と語った。この言葉を私は興味深く読んだ。
野党に転落した自民党が、悪夢を晴らすかのように考え出した「自・社・さ」三党連立の事を鮮やかに思い出す。これはまぎれもなく戦後政治史の大きな出来事であった。
村山富一をその気にさせようと福本らは懸命の策を弄したという。そして、それが行き過ぎに働いて、連立政権は成功したものの、日本の政治に禍根を残した、と福本は次のように言っているのだ。
「・・・村山は日米安保を肯定し、自衛隊も認めた。『日の丸』、『君が代』も。時代には合ったが、結局、社会党を窮地に立たせることになった・・・日本は『対米追従』の歯止めの一つを失ったばかりか、右だけを肥大化させ、社会全体の右傾化を著しくさせてしまうことになった・・・」と福本は語った。すなわち自民党の延命には良かったが、日本の政治全体から見たら不幸であったというのだ。その行き着く先が今の政情なのだ。
福本が皮肉で言っているとしたら傲慢な発言だ。福本が本心で反省しているのならば、存命のうちに福本は革新勢力の再生に尽力すべきではないのか。
しかし、このブログで私が言いたい事は、そのことではない。一人の政界フクサーにここまで言われるほど自壊した旧社会党の政治家たちにこそ、この福本の言葉を聞いてもらいたいと思ってこのブログを書いた。
あれから十余年。福本のいうごとく日本の政治状況は保守二大政党時代に加速して行った。三分割された旧社会党の生き残りの政治家たちよ。今一度あの時の総括を自らの手で行なって欲しい。当時はまだ政治家でなかった多くの現社民党の政治家たちよ。自分たちは関係ないと逃げるのではなく、旧社会党がなしえなかった真の革新勢力の実現を自分たちの手で成し遂げる気概を持つべきだ。その努力を必死で行なうべきだ。
いよいよ明日からテロ特措法延長問題をめぐって自民党と民主党が政権をかけた歴史的攻防をくりひろげようしている。今こそ社民党の出番ではないのか。よもや「壊滅するくらいなら民主党に合流したほうがいい」などと思っているのではないだろうと信じたい。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/09/09/
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