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(回答先: 〈本の紹介〉 「北朝鮮の脅威」と集団的自衛権(朝鮮新報) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 9 月 08 日 16:27:19)
(著名な軍事アナリストの近著から一部抜粋)
<北朝鮮という国の、何が最大の脅威なのか?>
・北朝鮮などさっさと潰れればいいというのは、「木を見て森を見ず」の浅はかな議論。北朝鮮の崩壊は、韓国や中国の体制を揺るがしかねない。その最悪のシナリオを回避することを大前提に、冷静で現実的な対応を模索すべきだ。
・北朝鮮の崩壊で最大のダメージを受けるのは韓国だ。統一となれば、経済的な負担と、同一民族同士が殺し合った感情的な対立という「二重苦」を背負わざるをえない。「北朝鮮の核は統一後は韓国のもの」などという子どもじみた考えは、やめたほうがよい。
<日本は北朝鮮に対抗して「核武装」すべきか?>
・国際社会が目指すべきはあくまで世界規模の完全な核廃絶でなければ、筋が通りません。そこのおいては、核廃絶のためのロードマップが必要になる。具体的には@国内の民主化が国際水準に達していない「危ない国」には核を持たせない。Aインド、パキスタン、イスラエルなど後発核保有国の安定に向けた国際的な支援を促進する。B同時に、核兵器国や核保有国の核軍縮を進める。C最終的にはすべての国の核廃絶を達成する。このロードマップを提示せずに、いくら「核廃絶」を叫んでも実現などできません。
・日本が核武装すれば、日米同盟は解消、核拡散防止条約からも脱退することになり、日本は国際社会から完全に孤立する(経済制裁の発動、原発の燃料のウラニュームの輸入が不可になり、電力需要の1/3以上をまかなっている原発のすべてが操業不能になる)。日本にとっては、日米同盟を活用しつつ、戦力投射能力のない自衛隊を今後も維持し続ける道こそが、もっともリアリティのある選択なのだ。
<日本は「普通の国」になるべきか?>
・北朝鮮に核開発を放棄させるときも、核攻撃によって悲惨な体験をした日本が先頭に立って解決に向けたロードマップを提案することが重要。それには究極の目標は「核廃絶」なのだということを、国際社会に対して明確に示さなければなりません。
・「普通の国」になるべきか否かという議論にこだわる必要はないだろう。しかし、現実に核攻撃を受けた経験を持つ唯一の国である日本が、その経験を武器にしながら核軍縮など世界平和を実現していく立場にあることは確かだ。
(『日本の戦争力VS北朝鮮、中国』小川和久/アスコム‘07年)
〔臭うぞう〜コメ〕
小川氏の核廃絶思想は、豊富な軍事知識と軍事理論に裏打ちされているから、決して情緒的なものではない(「日米同盟を活用しつつ」には留保条件をつけるが…)。
副島教授も氏の思想を少しばかり「煎じ」て服用してみてはいかがだろうか。
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