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2007年09月08日
犯罪情報を匿名の提供者から金で買うという制度
9月7日の産経新聞が、未犯罪の情報を「匿名」の情報提供者から「買う」という制度を、警察庁が始めると報じていた。10月1日から試行的に行なわれるという。それを防犯活動のNPO法人である「日本ガーディアン・エンジェルス」に委託して行うという。
これを目にしたとたん、密告制度が日本でもはじまるのではないかと直感した。
不覚にも知らなかったのであるが、既に今年の5月から、殺人などの未解決の重要事件の解決に結びつく情報には、それを提供した者に対し公費から最高300万円の懸賞金を支払う制度が導入されているらしい。
しかし、既に起きた犯罪の解決のために懸賞金をだす制度と、未発覚の犯罪情報に対して匿名の者から情報を買うという制度とは根本的に考え方が異なる。しかも情報が提供しやすいようにと匿名でも通報が可能となる点は問題だ。そしてそれを警察が直接受け付けるのではなく、受付業務を「民間」団体に委託する点にも疑問を持つ。
凶悪、不可解な犯罪が急増しつつあるご時世だ。未発覚の犯罪をあぶりだして未然防止に役立つのであればいいと、多くの国民は思うかもしれない。
しかしいくつかの基本的な点において疑問が生じる。それは監視、密告社会を助長するという事にならないか。情報提供者が匿名でもよいとなるとなおさらだ。金欲しさに無責任な密告が増えることにならないか。更にまたそれを特定の民間団体に委託させるという点だ。NPOでえあるといえども「民間」である。そもそも「日本ガーディアン・エンジェルス」とはどういう団体なのか。なぜそこだけが委託団体に選ばれたのか。そこに天下りや助成金といった不明な関係が生ずる余地はないのか。
それよりもなによりも、予算を伴うこのような制度、国民の自由と人権にかかわる制度を新設するに際してどのような根拠法があるのか。警察庁の裁量で国民の知らないうちに導入されているのではないのか。私がたまたま知らなかっただけなのか。
産経新聞のこの記事を、今後メディアがどんどんと取り上げ、広く国民の周知するところになり、そして国民の批判に堪えうる制度に発展していくことを期待だけである。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/09/08/#000518
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