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安倍首相がとうとう北朝鮮にも屈した。経済制裁を叫んでいたはずなのに、急に「人道支援」や「過去の清算」を持ち出し、金正日にスリ寄り譲歩だ。保身のためなら「拉致の安倍」も放棄なのか。
●「拉致にこだわり党内でも孤独」に今ごろ気づく
「不幸な過去の清算をして、日朝国交正常化を行っていく」――この28日の安倍発言を受けて、北朝鮮の宋日昊大使は29日、「初めて過去の清算に言及した。個人的に評価する」と語った。一方、町村外相も、北朝鮮への水害支援の検討を表明。驚くべきヒョウ変だが、何があったのか。
コリア・レポート編集長の辺真一氏が言う。
「驚きましたね。これまで日本政府は、“制裁は効いている。困っているのは北朝鮮だ”と国民に説明し、最優先の拉致問題で相手が誠意を見せない限り制裁を続けると言い続けてきました。その拉致問題で、北朝鮮は譲歩も誠意も見せていない。それなのに日本側から譲歩を始めたのです。さらに不可解なのは、横田めぐみさんの“遺骨ニセモノ”に怒って、2004年に人道支援をやめたのが当時の町村外相。同じ人が急に人道支援を言い出した。まったく解せない話です。それだけ安倍首相は焦り、困っているということなのでしょう。米朝が急接近し、核の無能力化と引き換えにテロ国家指定解除が決まろうとしている。北朝鮮のテロ国家指定が外されたら、拉致問題は完全に封印され、拉致で総理になれた安倍さんは存在意義を失う。だから、その前に譲歩し、北朝鮮から“拉致問題を再調査してもいい”くらいの言質をもらいたい。そう推察するしかありませんね。だとしたら、安倍さんはチキンレースに敗れた。金正日の高笑いが聞こえてきそうです」
テロ国家指定解除に向けた米朝協議は、9月1日から始まる。だから、このタイミングの安倍発言、町村発言なのだ。評論家の河信基氏もこう語る。
「米朝がガッチリ握手したら、日本は完全に孤立する。だから、お土産を用意して、5日からの日朝協議で多少の成果を上げたい。それが今の安倍政権です。お土産には、例の朝鮮総連ビルも加えられるでしょう。とにかく、安倍首相の北朝鮮政策は失敗した。今回の譲歩は、麻生幹事長と町村外相が主導権を発揮したと見た方がいい。麻生幹事長は“このままだと日本は置き去りにされ、北朝鮮への経済進出に乗り遅れると経済界の重鎮たちは言っている”と参院選中に発言しているように、経済優先。進展しない拉致問題だけにこだわる安倍首相の出番はなくなったのです」
北朝鮮にまで屈したのなら、安倍首相はさっさと辞めた方がいい。
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