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参議院議員選挙の大敗にもかかわらず自ら続投を決めた安倍首相だが、8月27日に決めた改造内閣の一人、沿道武彦農相が9月2日深夜、自身が組合長理事を務めている「置賜農業共済組合」(山形県米沢市)が農業災害補償法に基づく掛け金115万円を国から不正受給していた問題の責任を取り、辞任する意向を固め、3日午前、安倍晋三首相に辞表を提出することになった(以下の東京新聞参照)。
遠藤農相、3日に辞表提出 安倍改造内閣に大打撃
東京新聞 2007年9月2日 22時33分
遠藤武彦農相(68)=衆院山形2区=は2日、自身が組合長理事を務めている「置賜農業共済組合」(山形県米沢市)が農業災害補償法に基づく掛け金115万円を国から不正受給していた問題の責任を取り、辞任する意向を固めた。自民党関係者が明らかにした。3日午前、安倍晋三首相に辞表を提出する。
参院選惨敗を受け、8月27日に内閣を改造し再スタートを切ったばかりの出直し内閣の閣僚から早くも辞任者が出ることは、安倍首相の指導者としての資質に大きな疑問符を付けた形で、政権に大きな打撃を与えるのは確実だ。
昨年9月の安倍内閣発足後、不祥事が絡んだ閣僚交代は5人目。農相は故松岡利勝、赤城徳彦両氏に続く3代連続の途中交代となる。
不正受給問題が表面化した9月1日の記者会見で農相は「大臣を受けた以上、最大限努力したい」と辞任しない考えを強調していたが、世論の反発を踏まえ決断したとみられる。
(共同)
安倍内閣は発足1年も立たぬうちに、農水相が、 松岡 → 赤城 → 若林 → 遠藤 と4人も代わ異常事態となった。
そのうち、3人はいわゆるカネに絡む問題での辞任である。
日刊スポーツによれば、「内閣改造では打診に辞退が続出し、遠藤氏にお鉢が回った」とされる。つまり、今の自民党の中堅以上には、いわゆる身体検査に耐える人材はおらず、大臣になりたい一心で手を挙げた遠藤氏は、案の定、すぐにカネ問題での不正受給問題が発生し、1週間も立たぬうちに辞表と相成ったわけだ。
他方、安倍内閣では、この一年間で防衛大臣が、久間 → 小池 → 高村 と代わった。
理由は、久間氏が原爆投下やむなしの大失言、小池氏が防衛省事務次官更迭問題での人事情報の漏洩など、一国の防衛、安全を預かる長として、あまりにもお粗末、稚拙な行為が問題となった。
およそガバナンスという言葉以前の失態である。そもそも、事務次官人事を携帯で行うことなどありえないし、まして通じる、通じないをぶら下がりの記者に話す防衛大臣など前代未聞だ。
議院内閣制とはいえ、総選挙もないのに、わずか1年弱の間に、農水相が4名、防衛相が3名とは、世界ひろしといえど、日本以外にこんな国はない。まさにギネスブック級の異常事態である。一国も早く、安倍首相は責任をとり辞任すべきだ。
それにつけても、安倍首相は人を見る目がないのか。50−60年間、実質独裁政権を継続してきた自民党は、カネまみれなど、およそ大臣の資質やリスク管理能力を有する人材がいないのか、公衆の面前での一連の失態に、国民も唖然としている。
かくなる上は、一刻も早く、衆議院を解散し総選挙を行って欲しい。そうすれば、衆参のねじれもなくなり、小泉チルドレンもいなくなり、少なくとも今よりはましな政治が行えるだろう。
ついでといってはなんだが、領収書を二重計上の坂本外務政務官も辞任 するそうだ。
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