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菅総務相、天国から地獄 直前留任消えた!?…事務所費問題浮上【スポーツ報知】
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070826-OHT1T00004.htm
菅義偉総務相(58)が代表を務める自民党神奈川県第2選挙区支部と政治団体が、菅氏の所有するビルを主たる事務所としておきながら、05年の政治資金収支報告書に計約1956万円の事務所費を計上していたことが25日、分かった。
27日の内閣改造に向け、一時は官房長官就任説もささやかれるほど安倍晋三首相(52)の信頼が厚い菅氏。
記者会見で「私の政治生命がかかっている」と怒り心頭で違法性を否定。
しかし、閣内留任は厳しい情勢となった。
天国から地獄へ突き落とされた気分だったのか。
菅氏は顔を真っ赤にして報道陣にまくし立てた。
「私は政治団体を所管する大臣(総務相)だから、自分はきちんとやっているという思いが強い。
私からすれば、政治生命がかかっている」と語る表情は怒気に満ちていた。
あと2日に迫った内閣改造で「留任決定的」と見られていた菅氏。
当初は官房長官への横滑りも取りざたされていたが、事態は暗転した。
横浜市内にある菅氏の後援会事務所が入ったビルは家賃が不要にもかかわらず事務所費を計上。
「政治団体に賃貸しているので(家賃の)支払いを受けるのは当然。
所有ビルでも(支払われないと)無償提供になる」と説明。
持参した政治団体の領収書の束を見せながら「何も悪いことはない。
カラ計上ではない」と違法性を否定した。
安倍首相からの信頼が厚いとされる菅氏は首相とは対局にある人生を歩んできた。
秋田の農家に生まれ、高校卒業後に集団就職列車で上京。
町工場で働きながら法政大に通い、会社員勤務を経て小此木彦三郎元通産相の秘書に。
11年間勤めた後、96年の衆院選で初当選した。
安倍首相とは超党派で北朝鮮問題に取り組んだ。
昨年9月の自民党総裁選では「再チャレンジ支援議員連盟」を設立し、中堅・若手をまとめるなど「安倍総裁」を担ぎ上げた仕掛け人になった。
そこでの政治力が買われ、初めて閣僚入りした。
不祥事連発の内閣にあって、着実に実績を重ねてきた菅氏の留任は確実視されていた。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は「安倍首相は苦労人の菅氏を高く買っていたが、この時期に、しかも『政治とカネ』の問題はまずい。
今後の国会で野党の攻撃材料になりうる。
菅氏の留任は微妙になった」と予想する。
「政治とカネ」は参院選惨敗の要因のひとつ。
政治評論家の浅川博忠氏は「今回の場合も普段なら失点にならない『グレー』の問題かもしれないが、『政治とカネ』は再三批判されており、今回は世間の目は厳しい。
“ストライクゾーン”がどんどん狭まっている」と解説。
「首相からあうんの呼吸で留任は伝えられていたでしょうから菅氏は無念のあまりに激怒したのでは」と推測した。
内閣改造まで秒読みに入りながら小池防衛相には続投を拒まれるなど問題は山積。
安倍首相の心境は「菅、おまえもか」といったところか。
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(2007年8月26日06時00分 スポーツ報知)
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