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http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10044671882.html から転載。
安倍価値観外交 不評芬々 中国包囲の「冷戦イデオロギー」は御免蒙る
2007-08-25 19:37:53
gataro-cloneの投稿
テーマ:安倍政権への批評など
参院選で歴史的大敗を喫した失点を何とか挽回しようと、安倍首相はアジア三国歴訪に勇躍して出かけてみたが、経済問題では歓迎されたものの、肝心の価値観外交の方はまったくの不評。訪問のメインイベントとも言えるインド国会での演説では貨物鉄道建設への経済援助などには大きな拍手があったようだが、日印豪米4か国による「拡大アジア」論(“broader Asia”)や中国を包囲するようにユーラシア大陸外延を「自由と繁栄の弧」(“Arc of Freedom and Prosperity”)にするという「価値観外交」にはほとんど反応がなかったという。
4月に麻生太郎外相がニューデリーで同じ趣旨の演説をしたときも、同じような反応だったようだ。インド与党の国会議員は、「中国封じ込めを意図したものなら迷惑だ。インドはどこの国とも友好を求めている」と不快感を隠さなかったという。
インドの英字紙の反応を見てみると、
As comrades listen, Abe moots ‘Asian Nato’(Hindustan Times)
http://www.hindustantimes.com/StoryPage/StoryPage.aspx?id=96cf82f0-33da-4981-a5dc-66584584cd45
「安倍首相はアジア版NATOを提案」と酷評。
Abe's idea of 'broader Asia' irks Chinese scholars(The Times of India)
http://timesofindia.indiatimes.com/Abes_broader_Asia_irks_China/rssarticleshow/2304444.cms
「安倍首相の『拡大アジア』論、中国人学者を辟易させる」
The Times of India に識者として中国人の談話が出ているが、これは中国の英字紙“China Daily"からの引用だろう。
Abe's remarks 'Cold-War mentality'(China Daily)
http://www.chinadaily.com.cn/cndy/2007-08/23/content_6037012.htm
「安倍首相、『冷戦イデオロギー』を主張」
“China Daily”の記事で中国現代国際関係研究所の東南アジア研究の専門家はこう言っている。
To preach of a quadripartite alliance resurrects a Cold-War mentality and is designed to deliberately divide Asia,
4か国同盟を説くことは冷戦イデオロギーを復活させ、アジアを意図的に分裂させようとするものだ。
"Japan's intention is obvious. It aims to counterbalance the rising influence of China in the region,"
「日本の意図は明瞭だ。地域で増大する中国の影響力を抑えようとすることだ」
演説の翌日に安倍首相は、東京裁判で日本人被告の無罪を主張したインド人パール判事の息子と対面したが、これにも日本の戦争責任を回避する行為として批判が浴びせられる危険性がある。以下はそう伝えるロイター通信(英文)。
Abe risks ire by meeting son of Indian judge(REUTERS)
http://in.reuters.com/article/topNews/idINIndia-29108320070823?pageNumber=1
「安倍首相、インド人判事の息子との対面で怒りを買う危険がある」
ロイター通信は朝鮮日報を引用してこう述べている。
An editorial last week in Chosun Ilbo, South Korea's biggest newspaper, criticised Abe's planned meeting with Pal, saying that it was aimed at claiming innocence for the war criminals.
韓国最大の新聞「朝鮮日報」社説は先週、戦犯たちの無罪主張を企図するとして、安倍首相がパール(判事の息子)との面会を計画していることを批判した。
アジアではASEANを中心に、政治経済体制の差や価値観の差を度外視して、互いに協力し合おうという流れが強まっている。先ほど(8月16日)キルギスで開かれた上海協力機構首脳会議でも、中国やロシア、キルギス、カザフスタン、タジキスタン、ウズベキスタン各国の首脳が参加したほか、オブザーバーとしてはモンゴルやイランの大統領、パキスタン外相、インド石油天然ガス相、それに議長国の招待ではアフガニスタンとトルクメニスタン大統領、国連のバスコ事務次長らが出席した。
こうした流れを見るとき、戦争責任の回避や中国の封じ込め同盟に躍起となっている日本外交にインドが応じるとはとても思えない。ここにも安倍首相の特徴である“KY”が良く見て取れる。
もっぱらインドが期待を寄せるのは次の問題だ。The Times of India の社説を引用する。
Window to Japan(The Times of India)
http://timesofindia.indiatimes.com/Window_to_Japan/articleshow/2302002.cms
Abe's visit is going to be crucial in determining whether Japan is willing to transform itself from being the largest aid donor to India to becoming a major investor.
安倍首相のインド訪問は日本がインドへの最大の援助国から主要な投資国へ転換するかどうかを決めるのにきわめて重要となるだろう。
つまり日本の持ち込む政治のお話はいただけないが、経済の話なら大歓迎。これが今インドが求めているものなのだ。
* 引用した英文記事はすべて8月23日付。
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