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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2007082502043689.html
2007年8月25日
自ら政権選択選挙を挑んで大敗しながら、居座りを決め込んだ安倍首相。自身を含まぬ“人心一新”の内閣改造を目前に、日本経団連一行を引き連れ、アジア歴訪中だ
▼インドのコルカタでは念願だった東京裁判のインド代表判事、故パール氏の長男に面会した。パール判事はA級戦犯全員の無罪を主張。戦後復権した首相の祖父、故岸信介元首相の招きで来日、勲一等を受けた。首相の今回のパール家表敬は、アジア諸国から日本の戦争責任を否定する動きと受け取られかねない
▼“戦後レジームからの脱却”という、施政の初心に帰って、大敗の苦境を乗り切る腹づもりだろうが、この夏は、戦地からの引き揚げ体験者や、高齢の元兵士たちから、堰(せき)を切ったように体験を語り残そうという動きが目立つことは知るまい
▼考古学者の大塚初重さんと五木寛之さんの対談『弱き者の生き方 日本人再生の希望を掘る』(毎日新聞社)は心に染みる。「脚にしがみついてくる戦友を燃え盛る船底に蹴(け)り落として生き延びた」大塚さんと、「ソ連兵に『女を出せ』と言われ、押し出すように女性を人身御供に三八度線を越えた」五木さん。罪の意識から語りえなかった体験を二人は吐露する
▼荒井とみよさんの『中国戦線はどう描かれたか』(岩波書店)は、“ペン部隊”として戦地に派遣された作家たち、とりわけ林芙美子の従軍記の行間からのぞく戦争の真実を読み解く労作だ
▼“空気の読めない”安倍首相は、戦争責任追及と戦後平和を維持したいという国民の願いからも脱却したいのか。
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