★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK41 > 160.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
----内科開業医のお勉強日記 から無断転載-----------------------------------
http://intmed.exblog.jp/6038942
Sickoの一シーン
2007年 08月 23日
今朝のめざましテレビ、Sickoのテーマを思いっきり外して報道。アリコなどのスポンサーの影響を背後に感じる、底浅い紹介で、ドキュメンタリー映画がなぜはやるかというテーマでごまかしていた。
小泉・竹中スキームにおいては、アメリカがまるですばらしい医療制度で、これを模範にして、“民間活力”利用というお題目で、アメリカ・日本の民間保険会社の利益のため、国民の医療を軽視し続けた政策が続いている。この小泉・竹中スキームに盲従する安倍政権、財務省は保険医療制度を破綻にまっしぐら・・・
----
Sickoの一シーン
18ヶ月の娘であるMychelleについて話す母親。ある夜、娘は嘔吐、下痢、高熱を発症した。
近くのERで、Mychelleは、生命危機状態にある細菌感染を疑われ、すぐに医師から治療を受けた。
だが、医師は抗生物質をすぐ使用するより、まず、ドクターは保険会社へ電話をした。
医師Gatekeeperは、その医師に、Mychellはその病院でカバーされていないことそして他の医療機関への受診すべきであることを伝えた。
医師は繰り返し、Mychellは医療が必要であることを伝え、繰り返し、まず転院すべきであると伝えた。病院に転送するのに約3時間。そして、痙攣がが始まった。認可施設へ搬送され、15分後死亡した。
-----
この映画で語られる、多くの悲劇、“ER受診前に事前審査されてない”という理由で保険会社が支払い拒否した重症交通外傷女性、治療費が払えないため娘の貯蔵部屋に閉じこめられた老夫婦、事故後再接着する2指のどちらか一方を選べと言われた男
この裕福でパワーのある国で、多くの市民が無用な苦痛や損失に直面されている事実
“人民による、人民のための”政府は、どうして、悲劇的なことに、大規模な、予防的な戦略により国民を護ろうとしないのだろうか?
答えをムーアの映画からは引き出すことができない。
生命保険会社はムーアを批判、“ America's Health Insurance Plans”のトップは、USA Today誌で“ムーアは政府を乗っ取ろうとしている”と批判している。「話を作り上げるため、一方的な逸話で、1980年代に時間を遡っている部分があり、2億超のアメリカ国民へのアクセスを供給している医療保険をゆがめて表現している」
だが、“ムーアの問題提起の根幹は否定し得ない”とN Engl J Med誌(Volume 357:733-735 August 23, 2007 Number 8) http://content.nejm.org/cgi/content/full/357/8/733?query=TOC
Consumer Roportの報告 http://www.prnewswire.com/cgi-bin/stories.pl?ACCT=109&STORY=/www/story/08-06-2007/0004640374&EDATE= によると、65 歳未満の半数が、“幾分か”、もしくは、“全然”、医療緊急事態に対処できる状態にないと返事をしており、100万名以上の個人破産が医療負担により生じている。医療費支払いによりこれほど多くの問題を生じ、医療を受けることができない金持ちの国というのはアメリカ以外、存在しない。
1993年クリントンが仕掛けた皆保険制度に対するロビイストたちがその失敗の原因ではなかった。医療保険の公的取り扱いへの国民の躊躇、予算上の障壁がその原因であった。
アメリカの医療保険制度は遅々として今後もすすまないだろうと想像される。
八代を代表とする日本の医療保険制度を破壊したがってる連中の主張のみを繰り返し報道するNHK&民放、新聞社・・・日本国民がそんなに憎いのだろうか?
「総合医」構想という形でGatekeeper機能を推奨する厚労省 http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/seisaku-kaisetu/070621sougoui.html の馬鹿役人たちも・・・
ref.)
Consumer Reports health insurance survey reveals 1 in 4 people insured but not adequately covered. Washington, DC: Consumers Union, 2007.
# by internalmedicine | 2007-08-23 09:55 | メディア問題 |
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK41掲示板
フォローアップ: