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このところ、安倍総理の「職責放り投げ」を巡って、様々な声が出ている。私は、政治というものは人間が司っているために色んなことが起きるということを実感している。立て続けにアジアのリーダーたちに会っているが、これは万国共通だ。
一人は韓国の盧武鉉大統領。九月三日、私は韓国の最高権力の府である青瓦台に、盧武鉉大統領を訪ねた。多くの人を従えて廊下を歩いてきた大統領は、ポツンとさびしそうに見えた。会談の席で大統領は、苦しそうな面持ちで、心情を吐露。
「自分はもうすぐ任期を終えるが、この任期中に弾劾訴追を受け、マスコミとも対立し、支持率も低下した。北の核実験でも窮地に立たされた。しかし、一番苦しんだのは日本との歴史認識問題だ。日本に理解を示せば国内から突き上げられ、なんとか歩み寄ろうとすれば日本の総理が靖国神社を参拝する――そんなことの繰り返しで抜け道が見えなかった。歴史をめぐる日韓の亀裂は大きく、底なしの闇が広がっていて、いまもその状況は変わらない」
私は、森喜朗元総理らと超党派で訪韓したのだが、このとき日本側の参加者はみな言葉を失った。歴史問題ということだけでなく、最高権力者の苦悩の姿を目のあたりにしたからだ。
またこの会談が終われば、次期大統領をめぐる権力闘争の場に向かうのだなあ、と立ち去る盧武鉉大統領の背中を見て思った。ほんまにキツイ仕事やで。
続いて九月一四日。中国の要人たちと面談。訪日団の中心は、中国全国政治協商会議主席である賈慶林さん。党内序列ナンバー四で、日本でいうと参議院議長に当たる実力者。非常に物静かにしゃべる方。
ふと見ると、外交部副部長の武大偉さんがいる。現在の六者協議の中国側議長。私の目の前には駐日大使の王穀さん。前の六者協議の中国側議長だ。
王穀さんと先日会談したときに、「自分が議長だったときは米朝がまったく口をきかない時期で、糸口を見つけられなくて苦悩した。今の武大偉議長は、米朝が歩み寄っているからうらやましいよ」と笑いながらおっしゃった。
さて、一三日の会談で武大偉さんと目があったら、にっこり微笑みかけられた。そこで、会談が終わって「六者協議は大事な時期ですから、くれぐれもお身体を大切にしてください」と声をかけると、武大偉さんは「辻元さんが復帰できて本当によかったよ。私もうれしかった」とおっしゃってくれた。
武大偉さんも王穀さんも、あのシンドイ六者協議を直接しきっている人たち。でもフツーの人間だから、苦しんだり、ホッとしたりしながらもがいている。
安倍さんもまた、ひとりの人間だ。政治家としても生き方も正反対で、「天敵」と言われた安倍さんがこんな終わり方をした。「無責任や!」と声を大にして言うのは簡単だけど、私は同じ政治に携わるものとして、哀しみが先にたつ。
世界中で、いろんな人たちが政治の場で七転八倒している。安倍さんの幕の引き方をよく見ておこう。そしてそこから多くのことを学ぼう。私もまた、まだまだ修行が足りん。
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