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(http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20070915k0000m010178000c.html)
政党交付金:自民「身内」企業に11億円 使途明かさず
自民党本部が党幹部を役員とする調査会社を設立し、同社に4年間で計11億1823万円にのぼる政党交付金を支払っていたことが、毎日新聞の調べで分かった。多額の税金が実質的な「身内」に支払われている形だが、党本部や会社側は使途の詳細を明らかにしていない。
この会社は「日本情報調査」。本社は自民党本部隣の党関連団体が多く入居する雑居ビルの一室にある。登記簿によると、03年3月設立。現在の代表取締役は、党事務総長の元宿仁氏と衆院議員の細田博之幹事長代理の2人。取締役には事務局次長らが就任している。細田氏は今年8月31日まで党経理局長で、歴代の経理局長が自動的に取締役に就任する形になっている。
14日公表された政党交付金等使途報告書によると、06年には党本部から1億1349万円が支払われた。会社が設立された03年には4億4617万円が支払われ、以降04年1億3106万円▽05年4億2750万円−−となっている。
取材に対して、同社は文書で「コンピューター電話システムを使った世論調査業務をしており、外注はしていない」とし、従業員数や売上高などについては「詳細については守秘義務があり、申し上げることはできない」と回答した。
世論調査業界関係者によると、コンピューター電話システムによる世論調査は、1000サンプル150万円が相場。ある世論調査会社幹部は「報告書に記載された多額の仕事を受注していれば、会社は相当な規模だが、社名を聞いたことがない」と話す。
◇利益供与など否定…自民党幹事長室
自民党幹事長室は文書で「世論調査などの業務はより高い機密性と機動性が求められることから、党幹部の議員や職員が無給の役員として就くことがある。『トンネル会社』であるとか、『身内』への利益供与や流用といったことは一切ない。国民の税金である政党交付金は、法律の趣旨にのっとって、適切に党活動に使わせていただいている」と回答している。【日下部聡】
毎日新聞 2007年9月15日 3時00分
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