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NHK次期経営計画(2008−2012)の考え方への意見 (NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ)
http://www.asyura2.com/07/senkyo41/msg/1043.html
投稿者 いっぱつ 日時 2007 年 9 月 13 日 22:39:45: sl92nDep4Wwmo

(1)NHKがこのような放送サービスに重点的に取り組むことを、あなたはどのようにお考えですか。ご意見があればお願いいたします。

1.冒頭で「高いジャーナリズム精神を発揮して、視聴者のみなさまの選択や判断のよりどころとなるニュースや番組をお届けします」と記されていますが、その具体例として「防災問題とアジア各国の情報提供」が掲げられるのは解せません。メディアに求められる高いジャーナリズム精神の根幹は権力の監視機能です。現行の「平成18 年度〜20 年度NHK経営計画」では"信頼されるNHK"として冒頭に「放送の自主自律の堅持」が掲げられました。さらに昨年3 月に発表された新放送ガイドラインでは、「放送の自主自律」は「公共放送の生命線」とさえ謳われました。この点を今回の経営計画でもきちんと掲げるよう要望します。

この基準に照らしていえば、「坂の上の雲」のような時代がかった国づくりを主題にした番組が今の日本の視聴者(有権者)に問われている選択や判断のよりどころを提供する番組とは思えません。むしろ、「国のかたちづくり」と称して国家のありようを主権者たる個人の上に置く風潮が強まっている今の時代にこそ、現行憲法が謳った主権在民の意義、集団的自衛権と日本国民および周辺各国の平和との関係、国家の自衛と個人の自由・権利の関係など、目下のわが国で焦眉の問題になっているテーマを題材にした番組作りが重要です。最近、一部では憲法や平和などをテーマにした質の高いドキュメンタリー番組が放送されました。こうしたテーマがカレンダーに合わせた恒例行事で終わらず、繰り返し放送されるよう要望します。

2.私たちはNHKに求められる高いジャーナリズム精神の根幹である権力の監視機能が実践され、時々の重要な政治・経済・社会問題に関する判断に資する情報・知見が視聴者に提供されるよう、以下のような番組編成を次期経営計画に盛り込むことを要望します。

@時の政府の意向・意図を監視する戦争・戦地報道

政府はサマーワの陸上自衛隊の撤退を決定する一方で、航空自衛隊の飛行範囲をより危険なイラク奥地にまで拡大しました。しかし、NHKの報道番組では陸上自衛隊の撤退報道が目立ち、米軍への航空自衛隊の協力が拡大された実態に関する報道は少なく、続報もありませんでした。「時の政府の意向・意図を監視・批判する「ジャーナリズム精神を発揮した」報道を要望します。

A国会審議の解説・討論番組

NHKが国会審議の模様を伝えることは重要ですが、長時間のテレビ中継を見ることができる人は限られています。そこで、夜の時間帯に「今日の国会」といったタイトルで、「今日国会で何が審議されたのか」、「審議を通じてどのような問題点が浮かび上がったか」、「この法律(案)は国民にどういう影響を及ぼすか」などの解説や討論を行い、国会審議に関する視聴者の関心を促し理解を助ける番組を組むことを提案します。こうした番組を通じて、有権者が知らない間に重要な法律が作られてしまうといったことを防ぐ一助になると考えられるからです。

B現代史をテーマにした大河ドラマ

NHKの大河ドラマというと、なぜ戦国武将の波乱の生涯や明治期の志士の群像を描いたドラマばかりなのか不可解です。今、NHKが視聴率を気にせず、公共放送の強みを発揮して編成することが期待される番組は現代・未来の世界と日本の進路に通じるテーマです。具体的には、日本が関わった近現代の侵略戦争・植民地支配の実態、沖縄戦の現実、東京裁判の実態と評価、現憲法の制定史、敗戦後の占領政策の実態などを、次世代の若者はもとより、これらの歴史を知っているようで実はよく知らない多くの日本人に伝える大河ドラマが編成されるよう要望します。

C核戦争の危険に通じる地球規模のエネルギー危機を考える番組

人類を含む地球上の生物を絶滅に導く最大の危機は、地球温暖化や環境問題以上に 30〜50 年後に直面する世界的エネルギー危機である、という専門家の警告があります。そして、歴史学者やエネルギー資源学者、未来予測研究者の間から、こうした近未来のエネルギー危機に備える資源争奪戦が核戦争に通じる第3次世界大戦を引き起こすという警告が出されています。

こうした地球規模での危機をいかにして回避するか、代替エネルギー資源開発の取り組みはどのようになされているか、こうした取り組みに日本の科学技術をどのように活かすのかなどについて、冷静かつ客観的に討論する番組を英語同時通訳で放送する企画を要望します。

3.「地域の応援団」、「若い世代に向けた放送の充実」が掲げられていますが、現在、地域や若者が抱える問題の根源に迫る番組作りを要望します。その点では、最近、ワーキングプアや地域医療、民間に委ねられた介護の実態などに迫った良質な番組が放送されました。こうした番組を質量ともにさらに充実させていただきたい。

4.随所で「視聴者とともに作る番組」というフレーズが登場しますが、具体的内容を伴っていません。例えば、韓国のKBSが実施しているような、市民・視聴者が企画・制作した番組、あるいはそこまで進まなくても市民・視聴者が提案したテーマのなかから企画・制作した番組を毎週一定の時間枠を設けて放送する「開かれたチャンネル」構想を検討してください。

5.「インターネットを活用したアーカイブスコンテンツの提供」は実現を期待したい計画です。そのための予算を確保するよう要望します。その際にはアーカイブスに収録する番組を視聴者に開かれた公正で透明な基準で決定するよう要請します。

(2)衛星放送のあり方について、あなたはどのようにお考えですか。ご意見があればお願いいたします。

貴局も指摘するように、「単にチャンネル数の多寡ではなく、視聴者の意向やニーズを踏まえて」判断すべきことです。そのために、断片的な情報でNHKが裁量的に判断するのではなく、放送文化研究所等に委嘱して視聴者の意向やニーズを体系的に集約し、その結果を公表して透明な手続きで決定するよう要請します。

(3)NHKが、徹底した経費削減に取り組みつつ、上記の項目に受信料を重点的に投資することを、あなたはどのようにお考えですか。ご意見があればお願い致します。

1.今回の経営計画では、投資計画がプロジェクト別に示されていないため、意見の出しようがない状況です。そのような限界を断った上でいえば、オリンピック、ワールドカップなど一過性のイベントに巨額の投資をすることをどれほどの視聴者が望んでいるのか疑問です。若者に迎合した番組編成は公共放送の採るべき正道ではありません。

2.計画を概観した限りでは、豪華主義、イベント主義に彩られたハード面への投資に傾斜し、ソフト面(具体的には視聴者対応)への投資がその分、少ないと思われます。過剰な職員数の削減、相場に見合わない高額な役職員の給与水準を是正するのは当然ですが、経費削減の対象を人件費に絞っているのは解せません。番組に対する視聴者からの意見に日常的に対応する視聴者コールセンタ−の職員の確保とノウハウの蓄積、視聴者と身近に接する地方放送局の職員の確保、経営委員およびNHK役員が地方に出向いて視聴者と直に懇談する企画のための予算など、増額すべき経費があります。ちなみに、電話・書面等でNHK に意見・要望を伝えてもなしのつぶてという不満が多数の視聴者から当会に寄せられています。まじめに意見を伝えようとする視聴者に誠実に対応する職員を確保することはNHK への信頼回復に欠かせない措置です。

3.2011年のアナログ放送停止、デジタル化への移行に伴って、テレビ難民が生じないように生活困窮者にはNHK が責任をもって「変換チュ−ナ−」を提供する費用を予算に計上するよう要望します。

(4)NHKが現段階で考えている、公平負担の徹底に向けた取り組みや、"還元"の考え方について、あなたはどのようにお考えですか。ご意見がありましたらお願いいたします。

1.様々な問題を抱えるにしても、NHK が政治的商業的圧力を排除して権力を監視し、良質で多様な番組作りをする財務的基盤を確保するうえで、受信料制度を今後も維持していくべきと当会は考えます。

2. NHK は受信料を払っている視聴者と払っていない視聴者の不公平感を問題にしてきましたが、受信料不払いが急増した根源には、受信料の使途をめぐる規律・倫理の乱れに対する視聴者の不信・批判、NHK と政治との距離をめぐる疑念(今だにNHK は国営放送かという批判が絶えません)があります。この点では、「改革疲れによる職員の非行」などといった甘えを許さない職場規律が必要です。また、 ETV 裁判に係る本年1 月の東京高裁判決で、NHK は政治家の言動を「忖度して」番組を改編したと指摘されました。こうした政治におもねる体質をどう改めるのか――いつまでも木で鼻をくくったような説明を続けるのでは視聴者の信頼は却って遠のきます。東京高裁判決を真摯に受け止め、上告の取り下げ、あるいはNHK の非を認めた上での原告との和解交渉に入るよう要請します。

こうした真摯な目に見える行動が受信料の不払いを解消する正統な途です。このような信頼回復に不可欠な行動を実行しないまま、民事督促という事実上の強制徴収の措置を拡大することに当会は強く反対します。

3.関連会社に委託している事業も含め、受信料で維持・継続するのがふさわしい事業かどうかを精査したうえで、節減が可能となった経費を受信料の引き下げという形で視聴者に還元するのは当然の選択肢です。しかし、今多数の視聴者がNHK に求めているのは、受信料の水準の是正というよりも、公共放送らしい権力を監視する機能、良質で多様な番組の放送です。はじめに受信料の値下げありきの議論、いわんや受信料の義務化とセットで受信料の値下げを唱える意見に当会は強く反対します。

4.過去2 回にわたって当会の前身である「NHK 受信料支払い停止運動の会」が開設した受信料督促ホットラインには、病弱の高齢者、心身障害者、母子家庭の視聴者から、受信料の免除・軽減を求める意見が多数寄せられました。一律の受信料改定を議論する前に、これら経済的弱者への受信料免除枠の拡大を要請します。その際には免除申請の手続きを周知することが肝心です。

5.「訪問集金」を廃止することが提案されていますが、視聴者宅への訪問は集金と同時に、視聴者がNHKに対して日頃感じている意見を直に伝える貴重な機会でもあります。こうした費用を一律に「無駄」と決めつけるのではなく、「NHKを支える視聴者の声を聞く必要経費」と考えるべきです。この意味から、私たちは「訪問集金」という選択肢を残すよう要望します。

以上 2007年8月30日

NHK次期経営計画(2008−2012)の考え方への意見 (NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ)
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