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224 返信 Re:れんだいこのカンテラ時評320 れんだいこ 2007/08/13 20:25
【宮顕訃報に寄せての礼賛論考】
宮顕訃報に寄せての礼賛論が後を絶たない。真理真実とかけ離れて、俺はこう評価したいんだというだけの類は友を呼ぶ式の身びいき論が目に余る。特に加藤周一の阿呆俗物ぶりが注目される。更に、日共党員Aの
「すべての宮本顕治論のために(My Last Fight)」がサイトアップされており、これを読むのにまともではないのでコメントしておく。ttp://blog.livedoor.jp/asaodai/archives/50977206.html
Aは云う。宮顕の存在は、「過去私たち日本共産党員にとっては希望であった」、「宮本顕治さんは、作家の小林多喜二さんが抱えていたものと同質の、この世界から戦争と貧困をなくしたいという理想の実現に、もっとも誠実で真剣だった日本共産党員の一人だった」。他にもいろいろ追従しているが、馬鹿げているので記さない。Aがそう思うのは勝手だが、少なくとも史実に合わせた上で感慨せねばなるまい。もっとも相応しからざる者をこうまで持ち上げるのは、イワシの頭も信心からという言葉を髣髴とさぜるものでしかない。
「『敗北』の文学――芥川龍之介氏の文学について」評も俗っぽすぎる。宮顕が芥川文学の孤高と限界をどう乗り越えたのか、当時に於いての評価と今日に於いての評価基準が代わるべきなのに、この御仁は昔ながらの物差しで計っているだけのことである。相変わらず小林秀雄を一歩下に於いて評論しているが、今日的には小林秀雄の慧眼が光っているのであり、宮顕的政治的実践解決論こそが嘘っぽい。Aは、未だにこういう視座を持ち合わせていないようで、未だに昔の杵柄で餅をついている様が滑稽である。
Aは、戦前の党中央委員小畑査問致死事件に触れて、相変わらずスパイ・挑発者摘発闘争であったとする観点を披瀝している。この御仁はよほど党中央の諸言説を鵜呑みにできる質らしい。しかしなぁ、れんだいこの研究によれば、小畑は労働者派の最後の生命線だった。その小畑がスパイである訳が無く、宮顕の方こそが臭い。となると、小畑及びその親族の名誉の為に冤罪による汚名をそそがねばならないという宿題が課せられている。Aよ、君はそういう風に考えないのか。冤罪を晴らすより取締まり強化に夢中になる現下党中央の姿勢を訝る気持ちが無いのか。そつたら共産党があってたまるか。
ところで、「非転向を貫いた共産党員文化人が――野呂栄太郎さんが、小林多喜二さんが、杉本良吉さんが、今野大力さんが、今村恒夫さんらが、無残に殺された」とあるが、樺太越えの杉本良吉までここに入れるべきだろうか。それとも杉本良吉は同じ頃に二人居るのか。書くなら他にも一杯居るではないか。
Aは、昭和8年(1933年)、東京・築地署で逮捕後即日のうちに殺された作家・小林多喜二について聞き捨てならない言辞を吐いている。これが、れんだいこが本稿を起こした要因である。何と、「特高警察の激しい拷問を受けながら、なぜ、小林多喜二さんは、転向声明や敗北宣言を出さなかったのだろうか」、「しかし、小林さんは転向しなかった、殺されることをのぞんだのだった。繰り返し問わなければならない、なぜ、小林多喜二さんは、転向声明を出さなかったのか? と」と云う。
Aよ正気で云っているのか。もっと云えば狂ってる。
確かに宮顕は、「こいつには何を云っても無駄だ」と特高の拷問をあきらめさせたと嘯いている。Aは、そのように対峙すべきであり、出来ない場合は命乞いするか、賢く立ち回って偽装転向すべきであったとして、そうしなかった多喜二を咎めていることになる。果たして、多喜二にはそういう余裕が与えられていたのだろうか。いきなり有無を言わせぬ拷問が始まったのではないのか。それと宮顕の特高あきらめさせた論そのものが臭いのではないのか。Aの多喜二思いの、転向して生き長らえるべきだった論は、情況に照らせば侮辱と冒涜であろう。この御仁は、それさえ気づかないようである。
Aは、宮顕の戦後の活動履歴に対しても絶賛している。「いち早く日本共産党の再建にかかわり」とウソを云い、「五〇年問題」(党の分裂問題)に対しても「解決に全力を尽くす」と結果論からのみ触れている、というかまともに論じていない。つまり、不破の口真似しているだけのことである。Aは更に饒舌しているが、党中央見解の引き写しなので、値しないので論評を省く。
読み終えて、Aのそれは不破式の長大饒舌、何を云っているのかさっぱり要領を得ない玉虫色にしてご都合主義詭弁の史実詐術論文であることが分かる。こういうところまで移るんだな。
これは、Aを批判するために書き上げたのではない。Aを右代表として、この程度の愚論をさもらしく装丁して言論しているその他大勢の評論士のレベルを嗜めるために、歯にころも着せずに叱責している。勘違いせぬように。
2007.8・13日 れんだいこ拝
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れんだいこ 人生学院
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