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2007年08月12日
裏のメディアが表のメディアになる時、世の中は激変する
新聞、雑誌やテレビといったメディアを、仮に「表のメディア」と呼ぶ事にしよう。我々はどうしても表のメディアに頼る。信頼できる情報であると思ってしまう。それがすべてであるとさえ思う人が多い。
活字を読まなくなった国民にとって、とりわけテレビから流される情報は圧倒的だ。スウィッチをつけるだけで洪水の如く一方的に情報が入ってくる。それが娯楽番組であればまだ害は少ない。しかし政治ニュースや政治番組となると話は違う。
日曜日に各局が流す政治番組を見るが良い。どの放送局も、毎回同じような顔ぶれの政治家やタレントまがいの評論家が出てきて、限られた情報を話題に、縦、横、斜めから、あたかも一億総評論家のごとく話す。そこから得られるものは何もない。それどころか、多くの視聴者は、それがもっともな意見であると受けとめるから実害さえある。
特に最近の参院選後の政治番組は酷いものだ。民主党の勝利、新人議員の出演、安倍首相の居直り、内閣改造、などの話が、繰り返し、繰り返し、報道される。しかし、もう一度言うが、そこから得るものは何もない。テレビに出ているお馴染みの政治家や評論家、司会者などが口にする意見は、誰でも言える代物なのだ。毒にも薬にもならない。そのようなコメントを聞くのは時間つぶしでしかない。
その一方でインターネットを覗いてみると「表のメディア」では決して知る事のない情報が駆け巡っている。たとえばこういう情報である。
ニューヨーク・タイムズ紙のティム・ワイナー記者の近著でピューリッツアー賞受賞作、「灰の遺産、CIAの歴史」第12章の中に、「岸信介元首相は米国CIAの助けで日本の首相となり、CIAの金をもらって日本を対米に従属させた」という事が縷々書かれているという。岸元首相と米国のつながりについてはこれまでも断片的に紹介されてきたが、この書では更に具体的な事実が明らかにされているのだ。安倍首相は誇るべき祖父の名誉のためにも、「岸信介=CIAの犬」説はでっち上げであると証明し、ワイナー記者を名誉毀損で訴えるべきではないかと、この情報を提供しているブロガーは冷やかしている。
もう一つは最近めでたく参議院議員になった元サマワ先遣隊長、佐藤正久氏の、とんでも発言の発覚である。集団的自衛権の論議の中で、国民を騙して戦争状態をつくりだすつもりだったとTBSの報道の中で発言していたというのだ。このニュースはすでに削除されているらしいが、なんでも次のような発言を堂々と行っていたという。「・・・もしオランダ軍が攻撃を受ければ『情報収集の名目で現場に駆けつけて、あえて巻き込まれる』という状況をつくり出す事で、憲法に違反しない形で警護するつもりだった・・・巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況はつくれませんから・・・日本の法律で裁かれるのであれば、喜んで裁かれてやろうと・・・」
この発言は驚愕的だ。憲法違反を実行する事を堂々と述べる人間に国会議員の資格はない、とこのニュースを報じているブロガーは書いているが、おりしもテロ特措法延長が臨時国会の焦点となる。佐藤発言こそ野党は真っ先に取り上げなければ嘘である。
インターネットで流れる情報を仮に「裏のメディア」と呼ぶ事にする。インターネットで流れる情報はおびただしい。匿名情報や信憑性に欠ける情報も多い。しかし「表のメディア」では見られない良質な情報や、世界中の情報を網羅した一級の情報が、何気なく流されている。
「裏のメディア」で流される一級情報を、誰かが見つけて選別し、それをまとめて流すような事が出来ないものであろうか。それが「表のメディア」として、一般の国民に流されるようになったとき、おそらく今のテレビや新聞の役割はなくなるであろう。「表のメディア」はすべて娯楽番組だけになるであろう。マスコミでもてはやされているお馴染みの出演者の出番はあっという間に終る。それよりも何よりも為政者による情報操作ができなくなる。国民が覚醒する。世の中が一変するに違いない。のぞましい本来のメディアの姿がここにある。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/08/12/#000488
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