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障害を持つ弟の部屋を借りるため、不動産屋めぐりをした。
今日現在、三十数件の物件がある中、一つも決まっていない。仮申込しても、民族名がでた途端、「他の申込みが入った」とか、「大家さんが自分で使うから」とか、「男性だから」とか、広告にはない内容で断られたり、日本国籍を持つ保証人を求められたり、部屋を見せるといいながら当日ドタキャンされたり。
あまりにひどい扱いなので、「在日でも相談に応じるところに絞って欲しい」と伝えたら、物件は激減した。
不動産屋の若いスタッフは「シンさんは外国人とは違いますから、会って頂ければ(大家さんも)わかってくれるのに」と、無意識の差別をぶつけてくる。
保証人である私の会社までチェックされる中、隣ではすいすいと入居が決まっていく。あいも変わらぬ日本の構造にため息が出た。
日本国籍の友人らは、いつでも保証人になるよと言ってくれるが、弟は「在日でもかまわないという大家のところで気持ちよく暮らしたいじゃないか」と言う。
うちが金持ちで高額な家賃が払えるなら、そんな大家はいくらでもいる。貧乏人が求める安価な部屋は、古くて、大家が地主で高齢で、多くは差別的だ。
かつて、友人から頼まれて、あるカードの申込みをしたことがあったが、審査が通らなかった。今では高校生さえ持っているお買い物カードなのにだ。友人は、「お前、何かしたのか?」と驚いて聞いてきたが、何もしていない。問題なのは、私が日本人ではないということだけだ。(そのカードは、今は在日も取得できるようになったと聞いている)
当時、私は、家持ちの日本人でも難しかった国際的なクレジットカードを持っていた。しかしその私が、日本では買い物カードを作るのさえ拒否される。そんな私に、選挙が近づくと応援やら呼びかけやらの依頼が山のように来る。
どんなに護憲を叫んでも、どんなに政治家を支えても、いまだに不動産一つまともに借りられない私の闘い方は、一体なんなのだろうかと思う。
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この記事は、新聞「新社会」8月7日号からの引用です。
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