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誰が安倍首相を「裸の王様」にしたのか? [ パワーポリティックス非公式情報 ]
http://plaza.rakuten.co.jp/31sakura/diary/200708080000/
7月29日に行われた参議院選挙の投票で与党が惨敗、自民党の内部からもた退陣要求が出ているにもかかわらず、安倍晋三首相は「続投」を表明している。首相の座を降りられない事情があるのかもしれないが、自分は絶対的な権力を持つ「王様」だと錯覚しているようにも思える。
選挙直後の30日にアメリカ下院本会議は「従軍慰安婦」に関し、日本政府は旧日本軍の責任を認め、公式に謝罪するよう求める決議を圧倒的多数で可決した。考えてみると、安倍晋三なる政治家は「従軍慰安婦」と縁が深い。例えば、「女性国際戦犯法廷」を取り上げたNHKの番組が改変された問題。これは裁判になり、東京高裁は今年1月29日に判決を言い渡している。それによると、NHKの松尾武放送総局長や野島直樹国会担当局長が国会議員などと接触、「その際、相手方から番組作りは公正・中立であるようにとの発言がなされた」ため、「松尾総局長らが相手方の発言を必要以上に重く受けとめ、その意図を忖度(そんたく)してできるだけ当たり障りのないような番組にすることを考えて試写に臨み、直接指示、修正を繰り返して改編が行われたものと認められる。」
NHKの「相手方」には安倍官房副長官(当時)が含まれていた。言うまでもなく、「公正・中立」とは発言者の基準に照らしてのことであり、安倍流の歴史解釈に則って番組を作れとNHKに要求、それを放送局側は受け入れた形だ。
こうした政治家や権力者からのメディアに対する働きかけは日本以外でも珍しくない。そうした「圧力」に屈したNHKが不甲斐ないだけの話だ。自分の要求を巨大マスコミが簡単に受け入れたことから、安倍は自らが強大な力を持っていると錯覚し、国外でも自分の主張は通用すると信じ込んだ可能性もある。NHKが毅然とした態度をとっていたならば、安倍という政治家の言動は違ったもの、もう少し慎重なものになり、「裸の王様」にならずにすんでいたかもしれない。
これまで「従軍慰安婦」の問題に関し、日本側は繰り返し謝罪してきたとする主張もあるが、謝罪した舌の根の乾かないうちに責任を否定する発言が繰り返されてきたことも事実だ。1993年には河野洋平内閣官房長官(当時)が日本軍の関与を明確に認めているが、安倍首相は今年3月1日、記者団に対して「強制性があったことを証明する証言や、それを裏づける証拠はなかった」と述べている。これに近い考えをする政治家やマスコミ関係者は「証拠がない」と主張する一方で歴史的資料の開示に消極的である。情報を積極的に開示して「強制はなかった」ことを証明するべきなのだが、日本の公文書だけでなく、アメリカでも日本関係の情報開示が遅れている。奇妙な話だ。
さて、明治憲法下の日本では、自国の女性も性的な犠牲者になっている。例えば、世界恐慌の最中、日本の浜口雄幸内閣はウォール街の期待に応える形で金解禁(金本位制への復帰)を実行、日本経済は致命的な打撃を受けて東北の農村では娘の身売りも珍しくない状態になっている。そうした状況を作った権力者の責任を問う声は当時からあった。さらに戦後、1945年8月18日に日本の内務省は「外国駐屯慰安施設等整備要項」を出し、「特殊慰安施設協会」を設立している。「良家の子女を守る」ために占領軍を対象にした国家公認の売春施設を設けようとしたのだ。こうした動きを占領軍のせいにする人もいるようだが、見苦しい限りである。
ところで、浜口内閣の大蔵大臣、井上準之助はモルガン財閥と親しかった。同財閥を中心とする勢力はフランクリン・ルーズベルトが大統領に就任すると「ファシズム体制を目指すクーデター」を計画、「金本位制」を重要な政策に掲げている。浜口内閣のバックはアメリカの反ルーズベルト(反ニューディーラー)・親ファシスト勢力だったのだ。
このアメリカ人グループは戦後、冷戦を主導することになるが、中でも軍事力を信奉している人々によって形成されたのがネオコン(新保守)/シアコン(神保守)。1970年代から急速に勢力を拡大してきた。小泉純一郎や安倍晋三が支持してきた勢力だが、今では主流派エリートに抑え込まれつつある。昨年あたりからアメリカの「空気」は明らかに変化している。そうした空気の変化を安倍首相は読めていないようにも見える。
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