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(回答先: (天木直人のブログ)日米関係は透明化されるか 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 10 日 09:17:12)
2007年08月10日
やっと紹介された米国内部の核廃絶提案
3月1日のブログで私は米国の重鎮が核廃絶を唱えだしたという事を、雑誌「サピオ」の記事を引用して紹介した。事の発端は今年1月4日付のウオール・ストリート・ジャーナルに寄稿されたキッシンジャー元国務長官、ペリー元国防長官らの共同執筆論文であった。
ところが不思議な事にこの論文について日本の大手メディアはまったく取り上げなかった。それどころか、国内ではいたずらに核武装論が繰り返された。
広島、長崎の被爆記念日に因んだわけでもないだろうが、やっと8月10日の朝日新聞が取り上げた。ワシントン発、梅原季哉記者の記事だ。遅すぎることはない。今からでも多くの日本人がこの論文の意味するところを考えるべきだ。そう思って朝日の記事を一部引用する。
「・・・米国の核戦略を巡る論議の中で、今年は特筆すべき変化が起きた。冷戦下で抑止論の立場から核保有を正当化していた専門家の中からも、「9・11」後の核の抑止力について疑問符を投げかけ、核廃絶を求める声が出始めたからだ。きっかけは1月、キッシンジャー元国務長官ら外交・軍事問題を専門とする共和・民主両党の長老4人がウオール・ストリート・ジャーナルに寄稿した「核兵器のない世界」と題する論文だった。米国は指導力を発揮し核廃絶構想を描くべきだとの主張だ。元長官らは、旧ソ連との間の抑止戦略理論は時代遅れになり、国家間の紛争でも、抑止力を築くために核兵器に依存する事はいまや危険で非能率になっている、と指摘。さらに、国家でないテロ組織には抑止戦略の枠組み自体がはまらない、とした・・・
・・・6月、ワシントンで開かれたカーネギー国際平和財団の国際不拡散会議でも、マクナマラ元国防長官は(キッシンジャー提案に)賛意を表し、『現状維持は常軌を逸している。現在の数の核兵器を持つことに何の意味もない』と訴えた。冷戦時、米軍の核ミサイル発射担当将校だったブルース・ブレア世界安全保障研究所所長は、軍事技術の変革でハイテク通常兵器の抑止力が増大、『核兵器の役割は劇的に下がった』と指摘する・・・
・・・だがブッシュ政権は7月24日、議会に提出した文書で『核兵器はなお必要』とし、その象徴として位置づけられるの新型核計画について、『信頼性が落ちる冷戦期の核弾頭のかわりに、新型核弾頭に切り替えたほうが、全体の核兵器数は削減しやすく、核実験もせずに済む』、と正当化している・・・
だが米のNGO「憂慮する科学者同盟」は、『・・・現状の核弾頭は信頼性が確保されており、更新の必要性は認められない。核兵器産業の再生だけを狙っている。核不拡散条約による軍縮義務の放棄である』」と批判する・・・」
唯一の被爆国である日本こそ、世界に向けてもっと積極的に核廃絶の議論を展開していかなければならない。米国核の傘を当然視する日本では、核兵器廃絶論はあまりにも低調である。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/08/10/#000486
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