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2007年08月09日
当選しただけで終わる無数の政治家たち
かつて橋本龍太郎元首相が後継者の小泉首相の政策に異論を唱えた事があった。その時小泉首相は、「あんたは総裁選で俺に負けたんだよ」と言い放った。「文句があるなら俺に勝ってからにしろ」といわんばかりのこの言葉に橋龍はぐうの音も出なかった。さぞ悔しかったに違いない。この一言で橋龍の命運は尽きた。一気に転がり落ちるように政治的影響力をなくし、失意のうちに死んでしまう。
これから私が書くことは、小泉流に言えば、「選挙に勝ってから文句を言え」ということになる。しかし、一人の有権者、納税者として、私は書いている。
7日に参院選後の臨時国会が開かれた。例によってメディアは新人議員を追いかけまわす。その一人に横峯良夫がいた。憎めない人物だ。小泉流に言えば「国会議員もいろいろ」と笑って済ませばいいのかもしれない。それでも国会議員として彼は一体何をするつもりかと思わざるを得ない。
当選の翌日に彼は全英オープンに娘のキャデイーとして同行していた。それをテレビが堂々と放映していた。そしてそれを問題視する者が誰も居なかった。
横峯良夫はその時は既にれっきとした国会議員である。一億円を超える手当てを受け取って国政に参加する選良である。兼職が禁じられていない以上、「法にのっとって適切に対応している」というのだろう。しかしそれはおかしい。本気で政治家になろうとするのなら、勉強すべき事は山ほどあるはずだ。何のために政治家を志したのか。本人はもとより、票集めに担ぎ出した民主党や、横峯良夫に投票した20何万人の人たちは、あらためて政治や政治家というものをよく考えるべきだ。
横峯良夫だけを責めるつもりはない。当選しただけで終ると思われる国会議員が今回も多く誕生した。彼らの何人が果たして6年間のうちに実績を残すことができるだろうか。
そう思っていたら、田中康夫が8月9日の日刊ゲンダイで「おかしな、おかしな参議院のこの光景」と題して書いていた。彼の場合は立派に当選した。だから堂々と文句が言える。
「・・・(副議長に誰を書くか考えあぐねている間に、)隣席の糸数慶子女子も、前席の川田龍平氏も、にやんと、山東昭子女子の名前を記し終えているではありませんか。ねえねえ、抵抗感を抱かないの、川田君にそう尋ねると、そう言われてますから、と事もなげに答えます・・・驚いたのは、常日頃から育児と国政活動の両立を声高に語る民主党の女性議員が、議員食堂の喫煙室で談笑している・・・更には川田君が議場で後ろを振り向いて、ゴルフを教えてください、と横峯パパに弟子入りを申し出たのにもビックリしました。プチブル政治家に堕落したかと茶々を入れると、彼は真顔で、政治の深い話はゴルフ場で行われるんですよ、と僕を諭してくれて、いやはや、仰け反りそうになりました・・・」
そういえばかつて辻元清美が小泉劇場総選挙で当選を果たした時、小泉首相を表敬訪問し「帰ってきました」とさも嬉しそうに笑顔で握手をしていた光景がテレビで映し出されていた事があった。
選挙の時だけは有権者に頭を下げるけれど、いったん当選してしまえば有権者の事も、政治家の使命も忘れてしまう政治家たち。彼らの間では、当選した者同士の仲間意識、特権意識が、与野党の違いを超えて強く存在するに違いない。政治は政治家の独占物なのだ。そして政治評論家も政治報道関係者も、そのような政治家と持ちつ持たれつの関係にあるのだ。政治が緊張感を欠く大きな理由がそこにある。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/08/09/
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