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【論説】 「日本、9条に同意する国と一緒に世界を変えていこう」「9条は先進的な世界認識」…思想家・吉本隆明さん
1 :☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2007/08/08(水) 12:16:16 ID:???0
★思想家 吉本隆明さん 9条は先進的な世界認識
・戦争中、僕は間違いなく「やれやれ」っていう軍国少年だったから、米国の占領軍を敵意を
持って観察してたんです。「あんまり変な態度だったらただじゃおかんぞ」みたいな気持ちでね。
しかし、東京に進駐してきた連中は新しい占領政策を打ち出すときに、「これこれを実施する
から了解してほしい」とちゃんと新聞に声明を出していた。
自由とか民主主義とかの言葉が分かってない僕ら日本人だったら、被占領国の民衆に
声明を出すってまねはできないなって感心したんです。それを見て僕は戦意を喪失した。
おれ自身の戦争中の考え方を反省しなきゃいけないなとなったんですよ。
それで戦後、(英国経済学者アダム)スミスから(ドイツ経済学者カール)マルクスまで必死に
読んで、少し左翼的言辞をろうするようになったんです。
戦中は軍国主義に加担して、戦後は安保闘争に加担して負けたんだから、僕は前科二犯
ですね。だけど、そこで初めて、やっぱり憲法九条は保っといた方がいいよっていう考え方が
出てきますね、僕には。そこんとこだけは、権利がないって言われても加担しますね。
つまり憲法九条はどの資本主義国にもどの社会主義国にもない、超先進的な世界認識
なんだと思うんです。これは右か左かで論じたら全然狂っちゃうわけですよ。
戦争では、弱い方の土地が戦場になって荒らされる。米国なんかかすり傷を負っただけで
大騒ぎでしょ。本当の戦争なんか知らないんですよ。だから僕の理解の仕方では、うまい
物は食ってないけど平和な暮らし方をしているうんと後進的な国家や社会、地域、アマゾン川
流域の共同体みたいなところは多分、憲法九条に賛成してくれるはずですね。
日本はそういう人たちと連携して「おれたちは米国とも中国やロシアとも違うよ」って国際的な
広場で積極的に主張したらいい。そしたら憲法の非戦の考え方にとっては大きな力になると
思います。今のように非戦条項を放り出したまま米国一辺倒っていうのが一番だめなやり方です。
(>>2-10につづく)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/consti/news/200708/CK2007080802039485.html
2 :☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★:2007/08/08(水) 12:16:37 ID:???0
(>>1のつづき)
近代化の過程にある東洋諸国の中で、日本は文化的にも文明的にもあるいは産業的にも
科学技術的にも、近代化はほぼ終わってます。だから僕に言わせれば「日本は考えどころだぜ、
ここでまた西欧のまねしてちゃだめだぜ」って。金もうけに頭がよく動くヤツが得するような、
ばかな社会をつくるまねをするなって思いますね。
自分らの土地と天候と風俗習慣あるいは遺伝子的なものに一番適合したやり方を考えて
みろよって思います。世界中のどこにも同志となる国がない特殊な国でしょ、日本は。
憲法九条に同意してくれる国と一緒にやろうじゃないか、平和について世界を変えようじゃないか
ってことができたら一番いいね。そういうことが考えどころだっていう課題だと思います。
よしもと・たかあき 1924年東京生まれ。東工大卒。60−70年代の安保闘争や全共闘運動、
新左翼活動の理論的支柱として学生らに絶大な影響を与えた。文学から政治、社会、宗教、
サブカルチャーまで広範な領域で思想・評論活動を続ける。近著に「家族のゆくえ」「読書の方法」
「13歳は二度あるか」「超恋愛論」など。82歳。
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