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【短編小説】 小沢一郎にとって金丸信は過去の人間だった
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投稿者 愚民党 日時 2007 年 7 月 31 日 14:03:15: ogcGl0q1DMbpk
 

沈黙の兵器を読み終わるとフリーメーソン竹中は口元も歪曲させ薄笑いをした。アメリ
カで成功した実験を今われわれは日本において九十年代から自己実現している。そしてフ
リーメーソン竹中は勝利の美酒を飲んだ。わが世の春、三月だった。続いてフリーメーソ
ン竹中はデスクに置いてあったアンダーグランド小説を手にとった。首相官邸の飯田秘書
官から資料として渡されたものだった。それは自分の名前が登場人物になっているふざけ
た怪文書小説だった。下流B層愚民たちが読む下劣で不快な読み物だった。フリーメーソ
ン竹中は自分の名前が悪意で盗用されているシーンのページをめくった。


 竹中平蔵は摩天楼六本木ヒルズ四八Fの窓からルイーズ・ブルジョアが造形したママン
2002を見下ろしていた。そのブロンズ製には腹の下に二十個の白い卵がある。

「子供を産み、生命の連鎖をつなぐと同時に、体内から糸をつむぎだし、自らの生存の領
域とシステムを作り出すクモの姿には、生命と繁栄の想いが込められています。六本木ヒ
ルズが、文化を生み、新たなネットワーク社会の中心となり、これからますます繁栄して
いくことを願いママンを設置しました」フリーメーソン森ビルの説明書である。そしてク
モこそが「666サンヘドリン」の聖母だった。竹中平蔵は合衆国統一党総裁だった。今
日ここにやってきたのはゴールドマン・セックスのヘンリー・ポールマン会長と密室で謀
議するためだった。

 ヘンリー・ポールマンが日本に降り立ったのは一九九一年だった。彼は社員を使って日
本の実体をくまなくどぶ板を歩きながら調査し、ホワイトハウスに日々報告書をファクス
で送った。ヘンリー・ポールマンの報告書を基にホワイトハウスは年次改革要望書を作成
し日本政府に命令した。これが九十年代からの米国による日本改造計画だった。

 八十年代日本は貿易黒字だった。輸出で儲けた利潤は米国の国債購入に当てられた。米
国の財政赤字は日本の労働力で穴埋めするシステムだった。日本は輸出で儲けた利潤を日
本では使えず米国国債の購入に回したので、日本政府は自国の財政を膨大な赤字国債の発
行で補った。日本とは米国のために働く労働力国家だったのである。日本が購入した米国
国債は米国政府が保管している。日本が米国国債の債権を請求し海外市場で売れば、ホワ
イトハウスの米国国家財政は壊滅してしまう。米国の国債を世界で保有しているトップは
日本だった。それゆえに大統領府は日本の政治経済システムを常に管理下に置く必要があ
った。米国のために奉仕する代理人を日本の上部システム機構に配置し、日本の政治経済
を操作できる人間を政界と財界の中央に配置し、その代理人を全面的に支援する体制は外
交的にも軍事的にも整備されていた。これが闇の配役だった。しかし国家生活党の政権奪
取によって米国の目論見は頓挫してしまった。

 国家生活党を打倒し、本来のあり方である米国に管理下された日本に戻すことこそ、合
衆国統一党総裁である竹中平蔵の仕事だった。九十年代は実にうまくいったと竹中平蔵は、
はるか下に見える六本木ヒルズプラザに設置されているママンと対話しながら思った。大
多数の労働エネルギーはピラミットの頂点にいる少数者へと奉仕される。三角立方体の社
会こそ市場原理主義者の理想だった。666六本木ヒルズプラザの観光客たちは巨大なマ
マンの足を見上げ、足がつくるフレームに入り、ママンが産み落とす白い卵を見上げてい
るだろう。街頭は世界へとクモの巣その糸によって接続している。街頭の文体こそ米国国
防省がつくりあげたインターネットサーバーの文体だった。九五年は革命的だったと竹中
平蔵は密室の謀議ルームで思った。九五年から日本の行政機構と企業はインターネットを
使用するようになったが、そこから送信受信されたメール情報は全て米国国務省のサーバ
ーへと転送された。これがインターネット仕様。日本の政治経済は丸裸にされ街頭へと投
げ出された。サーバーによるクモの巣の糸概念とは電子情報が丸裸にされることだった。
日本は丸裸で踊っていた。これが一九九五年以降の世界。竹中平蔵は口元を歪曲させ声を
出さず薄笑いをした。

 九一年に顧客への損失補填がマスメディアで報道され、日本を代表する証券会社スキャ
ンダルが勃発した。すでに日本のマスコミは米国の管理下にあった。それは占領時代から
の伝統。マスメディアにリークしたのは米国代理機関の東京地検特捜部だった。ゴールド
マン・セックスが日本の金融市場に足場を建設するためには、日本の証券会社をスキャン
ダルで叩きのめす必要があった。九二年には佐川急便による金丸信への五億円献金問題を
発覚させた。これも東京地検特捜部によるマスメディアへのリークだった。自民党を支配
していた金丸信は九二年十月に竹下派会長を辞任した。東京佐川の渡辺広康会長が金丸に
五億円が入った札束を渡したときの現場に小沢一郎もいたのだが、小沢一郎の罪は不問に
された。小沢一郎は東京地検特捜部に恫喝され、米国のために働くなら、見逃す条件を呑
まされた。このとき小沢一郎は完璧に米国の代理人になった。小沢一郎は金丸が凋落して
いったとき親分をみごとに裏切った。裏切りこそ政治だった。金丸信にお見舞いの電話を
しなければ顔も出さなかった。小沢一郎にとって金丸信は過去の人間だった。利用価値が
なくなった人間には興味がなかった。金丸信を最後まで心配し面倒をみたのは野中公務だ
った。金丸信は死ぬ前、野中公務に言った。「小沢一郎には油断するな」小沢一郎の新し
い親分は米国大統領府となり彼は永遠の忠誠を誓っていた。

 竹中平蔵は九十年代を追想していた。ゴールドマン・セックス会長はまだ密室の謀議ル
ームに姿を現していない。竹中平蔵はひたすら待つしかなかった。部屋には「ロング・タ
イム・グリード(長期的な貪欲さ)」という社是が額縁に納まり飾られている。そして歴
代の会長の写真額縁が並べられ飾られていた。「辛抱強く、粘り強く、工作しろ」ヘンリ
ー・ポールソン会長に会うたび竹中平蔵は叱咤激励されていた。合衆国統一党の政治資金
はゴールマン・セックスから豊富に流れていた。

 今日、竹中平蔵がヘンリー・ポールソン会長に会うのは政治資金の無心ではなかった。
九段会館で開催されている国家生活党大会への爆破攻撃の件である。

「爆破の件は少し待て、ついてはヘンリー・ポールソン会長が来日しているので、東京本
社で打ち合わせしたい」と竹中平蔵は六本木ヒルズに呼び出された。そして四八Fにある
密室の謀議ルームへと案内されたのである。「ここで、しばらく待つように」と。


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