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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2007072902036789.html
映画評論家の佐藤忠男さんはカザフスタンの映画で「これは『七人の侍』の三十六回目のリメークである」という冗談の字幕の出る作品を見たことがあると著書に記している。黒沢明監督の一九五四年の作品『七人の侍』はそれほど世界の映画に大きな影響を与えたのだろう
▼戦国時代、農民は野武士の集団による強奪に苦しんでいたが、自分たちに戦う術(すべ)がない。ある村が浪人中の侍を雇うことを決意する。長老は「腹の減っている侍を探せ」と指示するが、弱くては意味がない▼村の代表が旅に出て、苦労の末に窮状を救おうという強い侍を探しだす。侍に米を食べさせるため、自分たちはひもじい思いもするが、竹やりを手に一緒に戦うことで野武士の撃滅に成功した
▼ラストでは農民が笛や太鼓を楽しみながら、生き生きと田植えを始める。遠くで見つめる生き残った三人の侍。戦いに勝ったのは侍ではなく、農民である。これが黒沢監督のメッセージになる
▼共感したのか、作家の塩野七生さんがかつて、「農民は有権者、七人の侍は政治家」と考えてみてはと提案している。有権者が政治家を過大評価していると、失望して政治不信に陥ってしまう。政治家との関係は困ったときにその都度雇い、用済みとなればお払い箱にする関係で十分という意味に解釈できる
▼今日は参議院選挙の投票日。米ではなく一票により、侍を雇う日になる。映画のような侍が見当たらないと嘆いたとしても、現実には誰かが代わりに侍を雇ってしまう。農民が人任せでは自分の村を守れない。
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