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http://www.chunichi.co.jp/article/feature/saninsen07/mie/CK2007063002028475.html
七月二十九日に投開票される参院選で、県内の全投票所九百三十八カ所のうち、原則は午後八時の投票終了時間を繰り上げる所が、約52%の四百九十カ所にのぼることが分かった。選挙のたびに増える傾向にあるが、半数を超えるのは初めて。遠隔地ならいざ知らず、県庁所在地の津市でも全投票所で繰り上げ。市街地の有権者までも制約される不可解な現象が起きている。(奥田哲平)
県選管によると、投票終了時間を午後八時に延長した直後の一九九八年の参院選は、繰り上げは十四カ所だけだった。しかし、ことし四月の統一地方選では四百六十五カ所にまで増えた。
今回、繰り上げとなる四百九十カ所は全二十九市町のうち十六市町に及ぶ。このうち十二市町は各市町内すべての投票所計四百十七カ所で行う。
大幅に増えた要因の一つは市町村合併。津、伊賀、志摩の三市は合併を機に、全投票所で繰り上げるようになった。昨年一月に十市町村が合併した津市は、直後の市長、市議ダブル選から百二十五カ所の全投票所で、一時間繰り上げて午後七時までにした。
合併前は郡部の四町村で計二十七カ所だけだったが「同じ市になって不公平があるのは望ましくない」と市内一律にした理由を話す。
伊賀市は〇四年十一月の合併で全九十九カ所を午後七時までにした。旧六市町村のうち繰り上げていたのは旧青山町と旧大山田村だけだったが「合併で広域になり開票所まで遠くなったため統一した。夜七時以降にしか投票できない人は、期日前投票を」と市選管。
もっとも、合併を機に“逆”の努力をする市町も。伊勢市は〇五年十一月の合併を機に、午後六時までに繰り上げていた旧二見、旧小俣、旧御薗の三町村内でも午後八時に戻し、伊勢市全域を「午後八時」に統一。「農村部と違い、六時では市民が納得しないでしょう」と話す。
旧紀伊長島、旧海山両町が〇五年十月に合併してできた紀北町は開票時間を三十分遅らせるなどして、開票所から約三十キロ離れた一カ所を除いて、他の投票所は午後八時まで可能に。「午後六時以降の投票率は4%ほどだが、少しでも多くの町民に投票してほしい。繰り上げは投票率を下げることにつながる」話す。
合併以外の理由で、今回から繰り上げる自治体もある。紀宝町は十三カ所のうち三カ所を午後六時、十カ所を午後七時までにする。「七時以降の投票率が低いのはもちろん(隣接の)御浜町も新宮市も七時に終わるから、一緒に足並みをそろえた」という。
午後七時から、さらに一時間繰り上げて同六時にする南伊勢町は「度会郡内のほかの町は午後八時開票。開票が遅いと住民から問い合わせが多かった」と語る。
県選管は「県には指導権限はないが、有権者の権利にかかわることなので、不利益にならないようよく検討して慎重に対応してほしい」としている。
◆事前審査に3陣営
県選挙管理委員会は二十八、二十九日、県庁で参院選の立候補手続きの事前審査をした。
三重選挙区(改選数一)に出馬を表明している三陣営が出席。候補者届け出書など届け出書類に不備はないか、政党の所属党派証明書などがあるかを確認した。
◆日本選挙学会員でもある中京大総合政策学部の桑原英明教授(行政学)の話
たとえ一人でも投票者がいるなら準備をするのが行政の務め。期日前投票を理由に、安易に制限するのは好ましくない。選挙結果の早期確定や経費の抑制など効率化も合わせて考える必要があるが、投票機会を十分に確保するのが最優先で、本末転倒になってはならない。
【投票時間】 投票率アップを狙い、1997年に公職選挙法が改正され、終了時刻が午後6時から2時間延長されて同8時となった。ただ、同法四〇条では「選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合」などに限り、市町村の判断で最大4時間変えられる。2000年4月の地方分権一括法施行で、市町村選管は県への届け出だけで時間変更ができるようになった。
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