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http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200707240123.html
社説:
'07/7/24
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憲法改正と並び、国の針路を大きく左右するはずの安全保障をめぐる論議が、選挙戦終盤になっても盛り上がりを欠いている。今回、最大の争点と位置づけられる「年金問題」は、国民の暮らしに直結するだけに有権者の関心が高いのも当然だが、防衛論議もないがしろにできない。
沖縄や岩国など、関係自治体で摩擦が絶えない在日米軍再編問題を含め、有権者が国政に直接、意思表示ができる貴重な機会である。これまでにも増して重い一票といえる。
この参院選で、安保論議を先送りできないのはなぜか。選挙後、防衛政策に関し後戻りのできない安倍晋三首相の決断が下される可能性があるからだ。
政府の有識者会議「安全保障の法的基盤に関する懇談会」(座長・柳井俊二前駐米大使)が、今秋をめどに集団的自衛権行使について容認する方向で意見を集約しつつある。日米同盟の強化を目指す安倍首相の思いを反映しているとされる。
歴代政府が禁じてきた集団的自衛権の行使容認に踏み切れば、「専守防衛」の鉄則が有名無実になることもあるのではないか。国民投票で憲法改正の是非を問う前に、「解釈改憲」で最後の一線を越えて平和憲法の命脈が断たれてしまうことはないのか。それでは国民投票をする意味も水泡に帰すことになりかねない。
首相や自民党幹部は、選挙公約の最初に「新憲法制定の推進」を掲げる以上、選挙期間中に防衛方針をわかりやすく具体的に示す必要があるのではないか。
「平和の党」を旗印に連立を組む公明党は、なし崩し的な集団的自衛権行使は容認できないとの立場を取っている。選挙後の対応を含め、存在価値が問われそうだ。
野党第一党の民主党も、意見の分かれる党内事情を反映するように主な争点に据えようとの気構えは見受けられない。政権交代を唱えるのなら、与党との対抗軸をもっと明確にしてもらいたい。
「九条を守れ」との共産党や社民党の訴えは、どれだけ有権者の心に届いただろうか。国民新党や新党日本の主張は説得力を持ち得るか。
有権者は、外交方針を含め各党の防衛の在り方を示した選挙公約に目を凝らし、候補の訴えに耳を澄ませたい。「専守防衛」をどう位置づけ、憲法に向き合っているか。それも大切な判断材料だ。
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